BALDR FORCE EXE

(執筆:2006/08/08)



メーカー
戯画
(隙の無い粒揃いの作品作りで近年人気沸騰中)



属性
ジャンル:アクション
用途:ゲーム,読み物
舞台:ネット技術が発達した近未来
顕著な属性:ロボ
プレイのきっかけ:パルフェで戯画の面白さを知り、過去作品調べたところこれがゲーム性も高く一番面白いようなので購入。



テキスト:1
あらすじ:ネットの中でも、ネット法則により自在に自分の体や装甲を存在させることができる時代。ネットでの手触りも現実の手触りも、脳への電気信号によって感じるという点では変わらない。ネット世界内での死は現実での死と同義となるほど技術が進歩した今、ネットは第二の現実となった。
主人公透は、ネット世界では有名な凄腕少年ハッキンググループ「ステッペンウルフ」の一員。ある日、リーダーであり親友でもある優哉の引退前最後のイベントとして、大企業へのハッキングをかけるが、そこでテロリストと軍の抗争に巻き込まれる。そこで無抵抗にも関わらず軍のシュミクラム(ネット内での武装装甲マシンのようなもの)に破壊された優哉のシュミクラム。その後透達他のメンバーも軍に補足されるが、軍のとある隊長の仲介により、これまでの罪は放免の上、軍隊入りの手引きをされる。親友の仇討ちを密かに誓い、透は軍隊に入隊する。


…こんなに長いあらすじ書いたの初めてですね。
徹底的に近未来のネット技術の発達した世界を舞台としたSFです。映画「マトリックス」シリーズとよく似た舞台設定だと思っていただければ分かりは良いかと。現実世界から脳にジャックを刺し、接続した上でネットへとダイブする。ネット空間はもう一つの現実というより企業や国、あらゆる組織の情報の宝庫。その中をシュミクラムと呼ばれる武装装甲を用いて縦横無尽に駆け巡るのが、ハッカーであったり軍の治安維持局の部隊であったりセキュリティ企業であったりテロリストであったりするのです。当然、ネット内での戦闘はそのシュミクラム同士による、ロボット(のようなもの)戦といったところですか。
シナリオですが、最初は、軍に所属する主人公ですが、攻略ヒロインごとに、物語の色々な側面が見えてくるようになります。時には立場も変わり、かつての敵が味方になったり、逆もあったりと様々です。そんな中、この世界で何が起こっているのかをじわじわと解き明かしていくシナリオとなっています。
一言で言うと、非常に良くできています。どのヒロインのシナリオも先が気になる意外な展開となっていきますし、また各クライマックス近辺での感動はなかなかのものです。アクションゲームにしては最高峰の感動。私自身涙腺を刺激されるほどはいきませんでしたが、ジーンとくるものもありました。
使用する用語にも十分なこだわりが感じられ、作品に没頭できる良い作りでした。本当にすごい。アクションにしてシナリオ得点7点ないし8点です。
ではなぜ1点かというと、一つだけ気になる記載が。作品内でたびたび出てくる「自閉症」という単語の意味、完全に勘違いしているのですよね。ただでさえ障害者に対するいわれなき偏見・差別が多い中、このような前時代的な解釈は問題です。一個人が誤って使用しているというのならまだしも、仮にも一商業作品として全国的に販売している作品がこれでは問題です。戯画には、もう少し自分達が作る作品が商業作品であること、またそれが世間に与える影響力というものを理解し、慎重な姿勢をお願いしたいものです。

エロゲーは多くプレイしましたが、シナリオとしての基本的禁忌を犯している作品に出会ったのは初めてであり、残念です。



ゲーム性:9
ゲームは大きく、アドベンチャーパートとアクションパートから構成されています。
基本的にアドベンチャーパートでの選択肢で物語は変化していきますが、時としてアクションパートでの戦闘結果もシナリオ分岐に影響を与えます。このシナリオ分岐もかなり枝分かれが激しいのですが、この辺りはゲーム自体のサポートもしっかりしていますし、基本的に攻略サイトはほぼ無用と言える優れもの。
物語の展開に安心して没頭できます。

続いて、肝であるアクションパートについて。シュミクラム(仮想現実世界を駆け巡るロボ状のもの。)を縦横無尽に操作します。縦横の二次元空間は自由に動き回れますし、一応上空という3D空間もあり。
ワラワラと出てくる敵機を、あるいは遠距離射撃で、あるいは直接打撃でダメージを与え、撃破していくゲームです。
敵機・味方機ともに単体・複数の場合があり、敵味方複数機が入り混じる混戦もあれば、強敵とのサシの戦闘もあり。さらに主要キャラには戦闘中の声も割り振られており、戦闘が盛り上がることうけあい。
一度に装備可能な武器は全部で12種類。3つのボタンに4つずつ(接近・近距離・ショートダッシュ・遠距離)割り当て、その組み合わせを工夫することで連続して敵にダメージを与える"コンボ"作成も可。
兵器は最初は選択肢も少なく威力も弱いですが、使っていくうちに使用可能な兵器も増え、既存兵器もレベルが上がり威力が増大します。
惜しむらくは3D空間の存在。例えば敵機が画面上方にいたとします。その敵をパッと見て、奥にいるのか手前で浮かんでいるのかの判別が非常につけにくい。視覚的な手がかりとなるのは敵機の影だけですし、その影もまた分かりにくい。
前作「BALDRBULLET」では2次元空間のみだった点を改良したのでしょうが、これはちょっと失敗だったんじゃないかなぁと。確かに技の広がりは見られるのですが、敵味方とも上空にいる状態ってのはもっと限定すべきだったと思います。
この辺り、前作「BALDRBULLET」がリメイクされるのも分かる気がします。

EXEでは無印に加え、さらにサバイバルモード・ヘルモードも追加。本編完全クリア後は、黙々と漢の闘いに没頭することもできます。骨の髄までしゃぶれる…。

ということで、全体を通して一言で言うと、非常にユーザーのツボを押さえた傑作。バランスも絶妙。とんでもない出来です。




実用性:5
う〜ん、この絵師さんの人気は、どうも低めな感じですが…。

なんと言いますか。可愛さはともかく、妙に色気はある気が。
逆な絵も結構多いと思うのですよ。可愛いだけで、色気が無い絵。この絵師さんの絵、なんと言いますかあまり精巧さは感じないけど魂感じるというか。色気部分はそれほど外してないというか。(一部某パンツなど大外れもあるのですが)
ということで実用度も高め得点に。

シーンは、主人公とヒロインの和姦シーンが多いですが、悪役による強姦シーンもあり。さらに、主人公による強姦まがいシーンも結構あります。(笑)
アイテムを使用するとシーン回収のノリで主人公がいきなり鬼畜化するのですが、なかなか楽しいですよ。初Hの女の子に浣腸したり。滅茶苦茶です。
あ、Hシーンそのものですが、普段は池面な顔ありな主人公がいきなり量産型エロゲー主人公の顔になるあたり、女性だけでなく男性も(これはちょっと…)と思うのではないかな。あと、精液描写はリアリティ0。どう見てもミルクです。



音楽:7
音楽は、舞台の雰囲気といいましょうか、世界観を演出するのに一役かっている曲が多いと思います。ちょっとクセのある曲ですね。
ただ、単体で聴いて良曲と思われる曲は正直ほとんどありませんでした。
ただ、主題歌だけはかなり良いかと。

ボーカル曲:OP曲1曲



キャラ:6
 主人公:名前変更不可,良心的で平凡な性格です。
     一応凄腕らしいですけどとてもそんな感じは…
 みのり:主人公が所属した軍の第一小隊のサポート係。
     眼鏡巨乳。優しい感じです。
 彩音:第一小隊の腕利き。
    冷徹で無口、人と交わろうとしない。
 月菜:幼馴染。
    明るく元気。
 リャン:テロリストの一員。
     サバサバした性格の中華っ娘。
 以下、ネタバレ防止のため省略。

キャラ達はどの娘も個性的で結構可愛いです。色々な属性の娘がいるので、軽い萌えも発生する可能性は高し。私は彩音に萌えかけました。



声:男女
フルボイス。一部不安の残る方も(あきらとか)いますが、全体を通してなかなか良いのでは。



時間:8
プレイし始めたら止まりません。しかも延々続きます。えらい時間が消えていきます。最低でも20時間、平均で30時間は見ておいてよいのでは。しかもその間、結構ずっと楽しいです。戦闘でイライラさせられることも多々ありましたが、その辺は、難易度下げるという行為にプライドが傷つかないなら柔軟に。(私は下げられないクチで、半泣きになりながら一つのステージ延々とプレイしていることも何度かありました)
サバイバルモードなど楽しみだすとプレイ時間はさらに偉いことになります。本当に偉いことになるようです。



雑記
無印の「BALDR FORCE」から、戯画公式サイトにて「EXE」へとアップロード可能です。これと製品版「EXE」の、ゲームの中身における差異は、
1:バル度チェッカー1/2が無い
2:「地獄モード」でゲストキャラである「バルドバレねこ」のキャラクターが登場しない
の2点である模様。
あと、オプションのCDなどが少し違うのかな。正直、些細な差だと思いますが、その些細な差でもやっぱり気になる!もしくは、「ゲーム」の方に命かけておられるような方は、EXEの方のご購入をお勧めします。私は無印アップロードで120%満足でしたが。(プレイ時間そろそろ50時間越えそうですが、いまだに楽しんでます。)

システムとしての不備は全く感じませんでした。キャラごとの声ONOFFなど、かなり細かい設定まで可能です。
演出として、全体的にゲームの世界観に合ったデザインであったり動きであったり…。素人目には感動できました。
CG等はまぁ普通、ですか。立ち絵で、日常のコメディ表情がどれもハズしてる気が…。



お勧め度:9
非常に高水準のゲーム性、そして単品でも通用する物語性。ボリューム。戯画らしい、オールラウンドに素晴らしい作品です。ちょっと本格的に物語性のある「ゲーム」をしたくなったら、ぜひともプレイしてみてください。素晴らしい。ただし、この中毒性・危険性はお覚悟の上で。下手するとしばらく家から出られなくなります。
発売されたのは2002年とのことですが、「良作は時代に流されない」ことを感じさせてくれる一品です。
只今「聖封」さんで、件の「バル度チェッカー」がDLできます。どんな感じのゲームなのか、これをプレイすると大変分かりやすいと思います。




気に入り度:8
とんでもないものを引いてしまったという感。
おかげでしばらく軽い引き篭もり状態になりました。猛烈にのめり込み、一気にプレイ。
問題用語のみ気になりましたが、それ以外は、脱帽の一言に尽きます。凄すぎて、「気に入り度」が少し減退しているのもご愛嬌。



(この作品については、犬ノ幼もレビューしております。

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