戦極姫2 ~戦乱の世、群雄嵐の如く~




(執筆:2011/12/13)

特に期待していなかった伊達シナリオが面白くてびっくりしました。
シナリオ展開は、まぁオーソドックスと言っていいのでしょうが、その甘~い王道恋愛物の中に、お堅いガチ戦国ネタがふんだんに盛り込まれて、絶妙のバランスに感じました。…その、クリアしたのが遥か昔で、細かいことはよく覚えてないのが残念ですが。でも、3ヒロインがそれぞれ良い感じに主人公や他ヒロインと絡んでおり、伊達家としての一体感のようなものが感じられる良いシナリオだったと思います。

大友シナリオは、とにかく堅かった印象です。私はシリアス系大好きなのでこの堅さも構わないのですが、なんだろう… メインヒロインである(笑)立花道雪が、なんといいうのかな… いわゆる一般的なエロゲヒロインとは全然違うキャラ立ちなんですね。優雅で、気品高く、頭も切れ、掛け値なしの戦上手。しかも立場的にも主人公が頭が上がらない。 これを是とするか非とするかは、人それぞれでしょう。「もう少し隙のある設定でもよかったのではないか」と思う人もいれば、思いっきりツボにハマる人もいるでしょう。特に、軟弱なだけのエロゲに飽き飽きしている人にはうってつけのヒロインでしょうね。とにかく、シナリオもメインヒロインも堅い印象でした。
シナリオ、うーん、現地に取材まで行かれ、またよく文献を調べてお書きになったんだなというのがよく感じ取れるシナリオでしたね。城関係の描写とか、同門衆とか、またシナリオも。史実あるいは逸話をモチーフにしたと思われるシナリオ展開やキャラ設定が散見されます。しかし大友宗麟のキャラは、多分これ1をベースにしたまま改変無しで作ったのでしょうかね。どうも、九州の覇者たる大友宗麟にしては良さが見えてこないというか。主人公を「イザヤ」と呼び、盲目的独善的に自身の道を進もうとする辺りは、現在に伝わる大友宗麟の人柄をモチーフにしているのでしょうか。一方、「信長の野望」などゲームでの印象しかないプレイヤーにとっては、そのダメ当主っぷりに違和感を覚えたのではないかと思います。
しかし一方、そのダメ当主大友宗麟を盛り立てていく立花道雪・高橋紹運という構図でシナリオ展開をドラマティックに仕上げたのは、面白いですね。まさか、大友宗麟の成長ものでもあるとは夢にも思わなかったw 最後に、大友宗麟がキリスト教を捨てる辺りは、ライターさんも悩まれたところではないかと思います。ただ、日の本の主君に対する忠誠の話を踏まえれば、あそこは棄教しか無かったのでしょうかね。
あと、水に溺れた道雪、という展開はなるほど見事と思いました。無敵の道雪が、非力な女の子に変わった瞬間でしたね。あの、素朴で古典的な「非力な女の子を男の子が助ける」という展開を、あの物語終盤で現在と過去とでリンクさせたのは良かったと思います。

という感じですかね。
織田家も、まだ途中ですがクリアしたら感想書くかも。


さて。

最後になりましたが、SLGパートについて。
やっぱり本作、一度でも石高一位になってしまうと後はただの作業プレイに堕ちる。
自分よりも強大な敵がいてこそ、盛り上がるゲームだと、つくづく再認識しました。
本当に、SLGパートについては、難易度調整がほしかったのと、あと固有武将だけは自動切腹のON OFFとか選ばせてくれたらいいのにね。

大友シナリオ、SLGパートが極めて熱いことになっていたので、最後にそれをご紹介して終わります。
ちょっとね、龍造寺の固有武将全員捉えるのに時間費やし過ぎた。気がついたら尼子家が大変なことに。
大友家と衝突してすぐに当主が死んで、山中家になっちゃったんですけどね。

まず、九州制覇して四国に攻め入り、そこから本州攻め入ろうとしてる頃の我が大友家

その時の、山中家。石高とか見て下さい。
さらに、山中家の同盟国。繰り返します、「山中家の」同盟国。大友家に同盟国はありませんでした。


…どうでしょう。この状況は、燃える。正直、嫌な予感してました。


そして腹を括って正面衝突。

それからしばらく後の情勢がこちら。大友家と、山中家。山中家の同盟国に変化は全くありません。


熱かったですね…。結局、前線を2つに分けて、両軍主力が河内大和辺りで睨み合いをしている間に備中辺りから北上して山中家の領土を真っ二つに割り、西から平らげていくことでなんとかなったのですが。

うん。やはり、劣勢を覆すのが面白い。
ていうか群雄モード。
メインヒロイン達は全員攻略不可でいいから、せめてサブヒロインとのイベントくらい残してほしかった…。天城颯馬ON,OFF機能つけてほしかった……。
それさえあれば、群雄モードもシーン回収がてら頑張れたのに。難易度調整が無理でも、群雄モードは実質の難易度調整になりますしね。
こんな感じで。→(自国 敵国



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