(2005/09/19執筆)
結構、言いたいことはほとんど「プレイ前」の方で語ってしまいましたからね・・・。
システム、演出、大変よかったですね。
システム自身もそうですがシステム装飾も綺麗でした。声優さんの声も大変よろしかったと思います。
問題はシナリオでしょうか。
その辺りについて、各キャラと併せて語っていきます。
音羽
モニターいっぱいに広がる彼女の目(くり抜かれ中)、凶悪なインパクトでしたね。
あっさりとした顔立ちがいい感じです。そう悪いお姉さんじゃないんだろうなぁと思います。
楼子・冬史
すみません、決して悪いというわけじゃないのですが、特に語ること無いです。。名前すら書かれない双子よりはマシな扱いということで。。
えっと、警察署の中、怖かったですねぇ~。(笑
礼拝所の地下で冬史登場は、救われましたねぇ~。(笑
あと、楼子エンドが今でもよく分かりませんが、理屈を求めてはいけないのでしょうね。
雨雀
独特の声ですね・・・。合っているような合っていないような・・・。けど、上手かったと思います。この喋りは、こなれてないと無理だと思います。ただ、全体的に優しすぎると思いました。まっとうでない世界を生き抜いてきたお姐さんです、もっとドロドロとした面を演出してもよかったのではないでしょうか。「プレイ前」でも述べた、作品全体の物足りなさの一つです。
例えば初音を貰い受けるとき、あんな惰弱な主人公が頭下げたからって、そうそう簡単に初音を手渡してほしくはなかったですね。一度は演技ででもブチギレしてほしかった。(笑) いつも良いお姐さん。しかも主人公に尽くしっぱなし。これでは、雪白を背負って立ってきた人間として、イマイチな・・・。
もったいない。お膳立てまでは完璧なのに。
初音
第一人称「初音、」確信犯ですね。声も。
いや、可愛いですよ、確かに。もうね、ウソみたいに。ていうかウソくさい。けどこのキャラだけ萌え萌えキャラってのは、悪くないかも知れませんね。
初音ルートですが、う~ん、これでいいのかなぁと。やはりボリューム少なすぎて、初音を雪白から出しても「よくやった主人公!」とは思えないですね。主人公も自分で思ってた「これでよかったのだろうか」が強い。これでよかったのだろうか初音ルート。もっと事件に近づくことはできなかったのか。完全放棄でいいのか。それで「カルタグラ」なのか。
そう悪くはないのですが、やはりちょっと首をかしげてしまいます。
そうそう、話は変わりますが、この子も立ち絵が大変愛らしいですね。下品な色気の無い、美しさでもない、可愛らしさってのが出ていたと思います。改めて絵誉め。
和菜
この子は、キャラが美少女ゲーにはいそうで全然お目にかからない、個性的なものだったも大変よかったですが(どこかで見たキャラなんだけどなぁ…)、声、声がよかった。
普段の声だけでなく、舞台で演技中の声と、普段の声のギャップ。これが真に迫っていたと思います。リアルでも歌手とかでこういう風な人、結構いますよね。
ただ、物分かりの良い非常に良い子ではあるのですが、甘さも多分に持っておりましたね。これが終盤に効いてきたと思います。必死に姉のためを思って話しかける和菜に対して由良の「ふざけるんじゃないわよ」というセリフに共感。確かに由良にしてみればそんな感じでしょう。
…などと和菜の視点・由良の視点で語ってしまってる時点で、この二人の世界に取り込まれているということですね。
由良
勿体無い…。一番気の毒です。
終盤に滑り込み登場キャラクターとして、お茶の間をおおいに賑わせてくれましたが、いかんせんシナリオの薄っぺらさの被害を最大限に浴びてしまった。。
もっとね、複雑でね、哀しくてね、それでいてめくるめく推理物のような話を期待していたのですよ私は。
それがなんですか。事件は幹部の暴走ですか。いやまぁ確かに幹部の「狂うほどの愛」として主題に沿っているのかも知れませんが、そういうのより、やはり由良の「狂うほどの愛」を見たかった!
キャラの暗さ、その不幸っぷり、その歪みつつも綺麗な顔立ち、いいですねぇ。非常にいいですねぇ。
もうちょっと満喫したかったなぁ!あっさり終わりすぎよな!気絶エンドしか作らないのは勿体無いよな!!
和菜になれば・・・。この辺りは好きですよ。「和菜として愛されたこの2週間、本当に幸せでした。気が狂うほど…」いいセリフだと思います。好きなシーンですよ。
けど…。けど…。
やはり、これだけの連続猟奇殺人事件を前半で演出しておきながら、それが由良と直接は無関係っていうんじゃ、やはりつまらないんですよ私は!
はい、それについては後で語りましょうね。
七七
一色ヒカルさん、あなたが美少女ゲーム界声優1位かも知れない。
お姉さんキャラ・同年代キャラ・妹キャラ・変態キャラ(七七)、よくもまぁ色々な役を見事に演じれますこと。
上では変態と書きましたが、どちらかというと天才キャラですね。天才故の邁進。凡人にしてみればそれは暴走にしか見えないが、天才には自らの行動に確固たる拠所を持っているので凡人などの意見には振り回されず、今日ものびのび生きる。それが七七でしょう。
・・・いやね、それにしたって、唐突だと思うんだよな、このキャラは。
ここで説明を欲しがるのは良くないことかも知れませんが、なぜにこんな天才かつ破天荒な妹が存在しており、しかも主人公ラブラブなのか非常に不思議だ。なんだか存在自体夢みたいな嘘っぽさがあり、主人公と喋っている時点でどこか胡散臭い。なんだか、実は狂っていた主人公が生み出した虚構の妹と言われると一番スッとするようなこのキャラ。
いやまぁ存在するのは仕方ない、何を書こうか。
もういいや、最初に絶賛したし(多分)。私は好きですよ、こういうキャラ。面白かった。特にこの作品みたいなのにはいいんじゃないかと。
特に、名台詞
「ほら君って何だかんだ言って、重度の変態じゃないか」
爆笑。
けど、この妹がいるからますます主人公が映えないんですよね。。
凛
最後に凛!
「っすよ」癒えます。キャラも可愛いです。こんな気の良い女郎、いたらいいですねぇ。
どうしてなかなか、カルタグラ、意外とキャラゲーです。
ていうかね、このサイトの「攻略」見ていただいたら分かりますが、私は七七ルートなんぞ存在しないと思っております。あれはあくまで最後に脇役としてドッキングでおまけで付けられただけ!本当はあれは「凛ルート」。間違いない。
カルタグラ全体を通して、圧倒的な存在感と破壊力を持つのが、あの凛ルートだと思うのですよ。実は凛だけですよ、幽霊になってまで(多分)登場したのは!!
あの、主人公が凛の肉を葛藤の末に口にするところ…。
行為の醜さ、敗者の惨めさ、なお生きることの強さ、命の美しさ、そういった美醜が瞬間に混沌として一体となる名作だと思います。
凛の霊に諭されるまで何も口にしなかった主人公、全体を通して最もカッコよかったかも知れない。敗者であっても人間の尊厳を守ろうとする意思の強さが。
(それがなんだ病院以降のザマは)
その他
オープニング曲、最初聴いたときはどうも思わなかったのですが、頭に焼き付いて眠れない日もありました。何度も繰り返して聴いたりしてます。
音楽、他にも良い曲結構ありましたね。いいですね。雰囲気にも合っててよかった。
「慟哭」「レンゴク」「久遠…」あたりは特に好きです。
ただ、ある意味一番好きなのはたこ焼き屋の親父登場の時の音楽・・・。
ここでこの曲(「侵食」)を鳴らすなよと(爆笑
あと、男性陣の声、(開発スタッフの方が仰るように)渋いですねぇ~!いや、なかなか良かった。有島警部いい。
そんなところでしょうか。
次から、Hシーン減らしてシナリオ完備してほしい、シナリオゲーでは。
最高のバッドエンド、御馳走様でした。
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