BALDR SKY Dive1 ”Lost Memory”




(執筆:2009/11/19, 2009/11/28)

レインについて。

いや、これはこれで全然いいんですけどね。
私は、もうちょっと、キャラ絵のように怜悧でクールなキャラを期待してたなぁ…。
井村屋ほのか嬢の声は私には少々女女しすぎてるように聞こえました。キャラにはぴったりだったからいいんでしょうけど。

そういう意味では、シゼル少佐はなかなか良かったですね。ていうかシゼル少佐が部下だったら私的に最強だった。「貴様、戦争を舐めるな!!」とか戦闘中に敵キャラを罵倒してほしいですね。私が罵倒されるんじゃなくて。

レインBad End。これはレインかわいそすぎる。でもまぁまだBadの中では控えめな方でした。


菜ノ葉。
これはもう、アセンブラと久利原先生のためのルートと割り切りつつ、菜ノ葉というかよわい幼馴染を救うための純愛ルートだと思った方がいいですね。こういう割り切りが必要なのは、Fateの某ルートとちょっと似てるかも。あと、ナノフラワーに科学者の希望を見た。マッドな奴ばっかりなのもあれですからね。こういう対比が、シナリオを映えさせると思うのですよ。ぶっちゃけよく覚えてないのだけど。
ていうか、このルートは、なんといってもBad(とNormalなの?)ENDが強烈でした。
まず、菜ノ葉と融合しちまって人類の敵になってしまう奴。あの、どこまでも暗い景色が、そのまま二人(?)の心象風景を表しているようで、たった二人なのに一人きりで、寂しさを埋めるための交尾も個体内での交わりに過ぎず…という、どうしようもない孤独感が凄い。
そして、菜ノ葉が実体をほとんど失い、仮想に生きるルート。これもたまらなかったですね。自ら、閉ざされた世界の外側への意識を閉ざし、目の前の幸せしか見ようとしない菜ノ葉。ひたすら真実を隠し、菜ノ葉への愛情以外全て嘘で塗り固め生きる甲。そして、リアルでの甲は戦闘に明け暮れ、貴重な天然の森も、気にせず焼く人間に。正義の味方を目指した甲の末路。
この、躍動感ある終末っぷりがたまらないEndでした。


千夏…
このキャラはなぁ…
「明るく積極的だったあの娘が、劇的な事件を機に性格も一変し、感情を押し殺したマシーンに…」という設定、ベタながらモロ私好みなのですよね…。ビフォーも好きだしアフターも好きだし。ただのアフターはあまり好みでないけどビフォーを経たアフターがたまらなくいい。
しかし、どうにも、アフターの声が低すぎる…。声年齢まで格段に上がってるじゃない…。もうちょっと、元の声維持しても良かったんじゃないかなぁと思います。いや、思ってました。いやいや、きっちりでしたね。声、段々と昔のトーンに戻っていくのですね。いや、注意して聞いてたらあからさまに。これは良い演出。
シナリオは、うーん、AA派に付き、そして千夏に付いた甲の、止むに止まれぬ暴走物語、といったところでしょうか。暴走と結論付けるにはちと早いかもですが、多分間違ってないと思う。前半は、問題なかったはずなのです。千夏との決闘とかマジかっこいい。
「覚えているよっ!辛くなるほど克明にねっ!!
 だからこうして、ここにいるっ!!だから戦っているんじゃないかあっ!!」
これを魂の叫びと言わずして何と言おう。台詞もいいんだけど、この辺の声、大好きです。声優さん最高っす。惚れるっす。

あと、あれですね。
「もう… 行かないで…。 私を一人にしないで…」
あのクールで無愛想で可愛げの欠片もなかった千夏から、こんな弱弱しいお願いされたら、そりゃ甲も寝返りますわな。うん、私なら寝返る。(最悪だ私!)
序盤、フェンリルの面子といい関係築けてるのも、ドラマ性を高めます。モホークも親父もシゼル少佐も(←重要)普通にいいキャラですしね。フェンリルかっこいいですよ、普通に。このルートはフェンリルの皆さんが深く関わってくるので、私好きですね。ちなみに、特に好きなのは門倉運輸のロゴ。あれはいい。
あと親父。案の定、滅茶苦茶強かった。
甲との戦闘の前の親父の言葉
「お前には言ってなかったが… 俺は、正義の味方なんだ。」
いやー、この台詞には痺れました。上手いですねぇ…。甲が昔からあこがれていた正義の味方って存在、その失格宣言のようなものですね。かつての部下を手にかけ、かつての同胞を手にかけ、そして肉親にも牙をむく。正義の味方に憧れてきたはずが既に取り返しの付かないほどの血に染まってしまった甲に対する、はなむけの言葉。この後に続く、親父の、お前も救ってやるという言葉が切ないです。

で、このルート、Badは普通でしたがNormal(って言うの?)Endがこれまた凄くいい出来でしたね…。いつまでも愛し合う二人の、止まった時間。機械と化してしまった二人が囁き合う愛は、一見実に仲むつまじい理想のカップルのようであり、二人の心の中にある愛もまた確かなものであるはずなのに、客観的に二人を見れば、永遠を約束されてしまったが人工という虚無。客観的視点がないまま、ただただ二人の主観で描かれていくこのEndの空虚さもまた、実に素晴らしいEndだと思います。


千夏ルート、序盤から終盤まで、見所たっぷりでしたね。いやこれは良かった。
菜ノ葉ルートも結構良かったと思うのですよ。よく覚えてないのだけど。菜ノ葉を守るためフェンリルとGOATが前面戦争するところとか、大好きです。音楽も盛り上がりますね。

そろそろ書くこともなくなってきたので、この辺で。
お気に入りキャラは千夏とシゼル少佐それに親父、お気に入り戦闘シーンは思い出の場所での千夏との決闘と菜ノ葉護衛戦、お気に入りワンポイントは門倉運送と神父の感極まった表情(特に口)ってところでしょうか。


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