夜が来る!-Square of the MOON-(プレイ前用)

夜が来る!-Square of the MOON-

(執筆:2006/09/07 微修正:2008/03/03)



メーカー
ALICE SOFT
(ゲーム性に富んだ本格派ゲームの老舗にして大御所。「ランス」シリーズなど。固定ファン多。)



属性
発売時期:2001年
ジャンル:RPG,ADV
用途:RPG
舞台:現代の地方都市(ファンタジー)
顕著な属性:赤目
プレイのきっかけ:2002年に夏休みをこれで潰した思い出有り。久々にやりたくなり2006年夏に再プレイ。



テキスト:5
あらすじ:人間の想像が具現化して誕生する"光狩(ひかり)"と、それを人目に触れぬように狩り、封じる、特殊能力を持つ人間"火者"。主人公は普通の学生だったが、ひょんなことから自分の持つ特殊能力を見込まれ、火者へとスカウトされる。スカウト先は、同じ学校の天文部。部員数名の天文部は実は火者達の集まりで、日夜修行を積み、自らの街に現れる光狩を狩り、夜を守っているのだった。

アリスソフトには珍しい、正統派ヒーロー物語です。
人々の夜を脅かす光狩と、それを討つ火者。火者の集団の中でも末端の弱小組織が、次第に大事件へと巻き込まれていき… という、まぁ定番のお話構成ですが、シンプルで分かりやすい分、すんなりと物語にも溶け込めます。
物語単体としての評価するならギリギリ及第点落ちレベル。RPGゲームの味付けとしては最高級、という表現もできるでしょう。



ゲーム性:7
通常のRPGと違い、基本は週1回のダンジョン探索です。ダンジョンは下層に行くほど敵が強くなっており、そこで修行することで、たまに起きるイベントダンジョンやボス戦に備える、といった形式になっております。
それだけではいまいちやりがいもないのですが、毎週自分の訓練スケジュールを決め、好みに合ったステータスへと主人公を成長させることができます。武器も大別して4種類の剣を使用できます。また、毎週1回、仲間達の中から一人選び、一緒に修行します。ダンジョン探索は主人公含め3人での進行が基本なので、この修行絡みで各ヒロインの好感度が上がっていくという形式ですね。(ADVの選択肢もありますが)

で、このゲームで最も多く時間を費やすであろうところがダンジョン探索なのですが、隠れた敵・隠れたトラップが非常に多い。よって、隘路や十字路ごとに立ち止まりその地点を探す必要があります。
これが結構面倒くさい。2001年発売の18禁ゲームだから許された内容でしょうが、2006年の18禁ゲーム、1990年代のコンシュマーゲームでは許されないレベルの質といえます
私自身、2002年時は延々プレイしていましたが、今プレイすると1巡目ですでに飽きが…(そりゃそうか)
まぁこの辺りは、実はやっていくうちにノメりこむ人も出てくるでしょうが、まぁとっつきが悪いのは確かです。面白い面白くないは意見の分かれるところとしても、ゲームバランス自体は絶妙ですし、結構、キャラの魅力に引っ張られてズルズルプレイしてしまう、というところがあります。

…とまぁ、まとめますと、特色ある仲間達のステータス、バラエティに富んだ敵キャラ達、ステータスを上げる楽しみ、仲間達の音声が入って盛り上がりも十分な戦闘と、何かと魅力はたっぷりではあるのですが、ダンジョン攻略は多少苦痛。特にリプレイ時。ヒロインが4人いますが、ダンジョン攻略をスキップできないので、時間が無い方の全キャラ攻略は不可能に近いと言えます。(私は丸々一月潰しました)
その辺、多少覚悟の上で臨む必要があるでしょう。「肉は固いけれど味付けは上々」といった感じです。



実用性:3
一応各ヒロイン2シーンずつほど音声有りで実用シーンもありますが、実用に耐えるとは思わない方が良いでしょう。期待は厳禁です。あくまでおまけ的存在。



音楽:7
ALICE SOFTの看板音楽屋SHADE氏による、相変わらずのキャッチーな楽曲。
発売当時話題沸騰になった「一般アニメに勝るとも劣らない」OPムービー(および曲)だけでなく、戦闘の曲や日常パートの曲など、魅力的で場面に合った曲揃いです。使用場所も良。曲だけ聴いているとプレイしたくて仕方なくなります。実に安定した良曲集という感有。Shade氏ファンなら外せないでしょう。
ダンジョン探索の曲だけ、もう一押しあればなぁと思わないでもないですが、まぁクドすぎると飽きるのも早いかも知れないし、あんなものでいいのかな。
ED曲がカッコ良くて好きですし戦闘曲はなかなか痺れます。日常パートの"午後"って感じの曲("sunlight in the afternoon"だっけ)が何故か一番耳に焼き付いているのですけど。

ボーカル曲:OP1曲



キャラ:8
 主人公:名前変更可,正統派ゲーム主人公って感じのキャラ
 いずみ:先輩。部長。眼鏡。ショートカット。臨戦態勢の時は眼鏡無。目赤。
   普段はおっとり、戦闘では凛々しく。学園での活動の発起人。
 鏡花:同学年。金髪ダブルポニテ(クォーター)。モデル。明るく元気。
 真言美(マナミ):後輩。熱血演劇少女。ヒーローもの大好き。
 祁答院(ケドウイン):いずみの旧知にして実力派の火者。女性ながらクールな性格。
 星川:同学年。金髪で長身の優男。性格も見たまんま。
 新開:先輩。レスラー男。熱い。
 桃:名前忘れました。生意気な後輩だが料理ができたり根性はあったり。

主人公は、無色というにふさわしい癖のないキャラです。というのも、このゲームが出された2001年というのは、音声有りゲーがじわじわと台頭してきた頃で、音声無しゲー主流の時代は「主人公の名前変更可」というのも当たり前だったのですね。(ヒロイン達が主人公の名前を呼ぶのに、テキスト表示すればいいだけだから)
まぁこの作品は、音声無しから音声有りへの過渡期の時代の作品なのでしょうね。音声有りで、かつ主人公=プレイヤーという構図を成り立たせるための試行錯誤の一つがこの作品、「無色系主人公」。これによって、あたかもプレイヤーが主人公であるかのような作品になるわけです。よって、ヒロイン達が主人公を呼ぶときも、名前の部分だけ無音になります。今見るとすごい違和感ですね。結局時代は無色主人公の時代からプレイヤーにも好まれる主人公キャラの時代になったわけですが。
主人公はおいといて。
どのキャラも大変魅力的です。
特にいずみさんと鏡花は2トップで抜きん出ており、どちらかに心奪われること必至。
他のキャラも、それぞれ良い味出しております。キャラ単体だけでなく、掛け合いが結構楽しい。

それとは別に、ダンジョン攻略や修行の際に、一緒に行くキャラを選択することになるのですが、選択されたキャラがするリアクションが、好感度によって変わっていくのがなかなか熱いですね。その音声聞いてるだけで何となく満足感。ダンジョン攻略の甲斐があるというものです。
さらにさらに、仲良くなったヒロインと2人でダンジョン入ると(普通3人で入る)、さらに特殊な声が聞けるとか…!
凝ってますよね、アリスさん…



声:男女
男女とも声あり。ただしフルボイスではありません。シナリオ的に重要場面は声あり、そうでない場面は無し、という感じでしょうか。フルボイスならぬパートボイスってやつです。
いずみさんの声がいい…
このキャラでこの声は、もう最強に近いでしょう…
その他、どの声もキャラによく合っていると思います。演技自体は、誰とは言いませんが一部大根気味なところもありますが、まぁ許容範囲内。



時間:7
人によるでしょうが、結構楽しめるのでは?
繰り返しプレイはややキツいですが、時間があれば2巡くらいはしてしまうと思います。



雑記
システムは、バックログができないのが痛い…。
演出面ですが、デザインが、やや古典的ながら色々と雰囲気作りに余念のない作りになっており、なかなかに燃えます。良いです。
先述のとおり、戦闘中にキャラ達が熱い台詞を喋りながら攻防を繰り広げるのがかなり良いです。
 新開「マットに沈めぇ!」
 いずみ「貴方に朝は訪れない…」
などなど…

燃えます。



お勧め度:7
ある程度の作業プレイも我慢できる人、すぐに投げない人、時間にそれなりにゆとりある人なら、とても楽しいと思います。
なんだかんだで、2001年の中でもトップクラスの良作ですから。
現在、廉価版が出ていますが、「ちょっと古いゲーム」と割り切って、若干の不備にも寛容でいられるなら、容赦なく素敵なゲームとなるでしょう。
2006年9月現在に出ている廉価版なら「大悪司」が一押しですが、大悪司はちょっと裏社会っぽい雰囲気でなかなかにテキストも濃いです。なにげにえぐいし。それに対して本作は「夜を守る高校生達」というシンプルな設定ですので、「俺はむしろそういう正統派を求めてるんだ!」みたい人には非常にお勧め。
18禁ゲームならではの恋愛面も、RPGのおまけとしては絶妙な分量ついてますし。
廉価版の価格で見るならば7点。通常価格(9120円)なら5点といったところでしょうか。




気に入り度:8
少なくとも私は各方面で気に入っています。稀少なRPGゲームである点、舞台設定、キャラ設定、演出、音楽…
どこをとっても、多少古さはあるものの、さすがアリスソフトだなと思います。
往年の秀作。



(この作品については、"攻略"にて触れております。)



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