Tentacle and Witches

(執筆:2010/01/20)



メーカー

LiLiTH Mist
(廉価エロゲブランド最高峰Lilithの一ブランド。一番立ち位置がはっきりしない(多分シナリオ重視狙い))



属性

発売時期:2009年7月
ジャンル:ADV
用途:実用
舞台:現代の学園・魔女の家
顕著な属性:褐色・貧乳・透けピチコスチューム・妊婦・出産・脚フェチ・尻フェチ
プレイのきっかけ:「LILITH IZM04」を買うから予習のため。(プレイ前の期待得点…6点)
プレイ進捗状況:コンプ



テキスト:3

あらすじ:主人公が魔女の魔法で魔物に変身。その魔物の精液の匂いを嗅ぐと女性が漏れなく発情するのだが、教え子・あるいはクラスメートである主人公を人間に戻すために身を挺した爆乳魔女と貧乳魔女がその匂いを嗅いだため後は分かるだろ


初Mist。ですが、シナリオはたいしたことないですね。他系列に比べてHシーンに対する通常シーン(シナリオ展開)の割合が多少多いかなと感じました。
Hシーンの話は後述するとして、物語は、基本的に「諸事情により魔物化してしまった主人公を、2人の魔女がなんとかしようと頑張る」です。主人公は基本的に流されるだけです。
もう少し詳しく書くと、シナリオは大体以下の3要因から成り立っていますね。
1.クラスメートの褐色ツンデレとのラブコメ的絡み
2.爆乳との"女教師と恋愛"的絡み
3.ラスボスとのバトル
…3だけ浮きまくってるんですけど、実際そうなんだから仕方ない。
世界設定が結構色々とあるのですが、だいたいこの3.絡みです。しかも結局使われなかった伏線とかもあって、ヒットすれば次回作に持っていこうという狙いが見え見えです。ここ最近のリリス商法でしょうか。
いや、商法は別にいいんだけど、シナリオ、3.のウェイトが無駄に大きかったように思います。しかも別に面白くないし。もう少し3.はユーザーに遠慮して短めにしてくれれば良かったですね。CGとかここで使わなくていいから。せっかくのリソース、シーンの差分とかに使ってほしいから。
あと、テキスト。三人称語りなのですが、視点はほぼ完全に一人称なので、結構とっつきにくい。語りも一人称で良かったんじゃないでしょうか。敢えて粗を挙げていけば他に日常シーンが基本的に滑ってる等もありますが、これは歴戦の実用ゲーマーならどうということもないでしょう。シナリオゲーに造詣深い人なら、味塩ロケッツの日常シーン的ノリと言えばご理解いただけるか。



ゲーム性:3

結構シンプルで、終盤に少しひねりが入っていて、これはなかなか良かったですね。ユーザーの負担も少なく、ゲーム性も盛り込まれ。
良選択肢だと思います。

一応推奨攻略順があると思います。攻略は胸の小さい順にどうぞ。



実用性:7

シナリオ項のあらすじ読んでいただければ、シーン内容もだいたいご想像つくと思いますが…。

まず、ヒロイン達は基本的に極度に発情しています。
また主人公がシーンによって人間だったり触手だったりするのですが、ヒロイン達が元々主人公に好意的なので、主人公の形態に差こそあれ、Hシーンは全て愛情&発情たっぷりの濃厚な和姦ばかりです。昨今陵辱ジャンルでも絶賛興隆中の「なんちゃって陵辱ゲー 〜ヒロイン思いっきり悦んでるじゃない〜」系作品の親戚みたいなもんです。あれよりラブラブ度が高いくらい。
…とまぁ、ガチな強姦・陵辱系は一切無いと思っていただいていいんじゃないでしょうか。そういう意味で、陵辱ゲーマー以外には安心の設計。無闇にあれやこれやつまみ食いしまくりのシーンジャンルよりは、こういう一貫性があった方がいい。

また、テキストがかなりエロティックです。完全発情のバカモードより少し下くらい、理性や落ち着きも保ちつつ発情、という感じです。

で、肝心のシーン内容ですが、ヒロインによって大きく異なります。
褐色ツンデレ貧乳:正統派中出しSEXのオンパレード。(逆に言うとそれしかない) 貧乳や褐色という身体特徴を活かしたシーン・CGが多いです。
爆乳教師:中出しの後は妊婦による腹ボテ、出産まで一応有り。また脚フェチ・尻フェチ・おっぱいフェチ系の色の強いシーン・CGが多いです。ただし、フェチゲーというほど程度の強いものではないです。あくまで隠し味程度。…この辺は私が語るより公式サイトご覧になっていただけばあらかた確認できると思います。
そして両ヒロインに共通して言えることですが、コスチュームのエロさを十分に活かしていると思います。コスプレゲーとしても評価できる。あと、中出しが非常に多いということに伴ない、断面図も多い。

他の特徴として、合体しながらキス、というのが多いですね(ただし貧乳除く)。AVで最近軽く流行ってる系だと思います。これも3シーンくらいはあって、そこも評価したいのだけど、贅沢を言えばあともう少し唇周辺のCGに凝って欲しかったですね。これは前例がないため難しいのだけど。

…とまぁ、Hシーンに関してはかなり気合や魂(というと聞こえはいいけど要は各ライターの特権濫用リビドーですな)を感じました。
和姦&発情、この単語でビビッと来るなら、ハズレは無いと思います。
また、これまで積み重ねてきたものをうまく活かしてか、フェチ路線でも色々と評価できるのは良い。

最近の実用系エロゲは"発展途上"から"円熟"への移行を感じさせるものが多くて微笑ましいです。(黎明期を生き抜いた先達の皆様、貴方達の買い支えによってこんなにまでなりましたよ!)





音楽:3

うーん、普通ですね。
ここまで無難になると、むしろ昔のLILITH BGMが懐かしくなる。

ボーカル曲:無



キャラ:5

主人公:「壱郎」(名前変更不可)。明るい性格。妄想が知らず口に出ているタイプの人間だが何故か社会的に抹殺されることもなくクラスのマスコット的ポジション。
由子:主人公の担任教師。優しいお姉さん系。
リリー:褐色ツンデレ。
あと一人:実はもう一人ヒロインいます(Hシーンも少し有)。クールで任務に忠実な美少女系魔女。



声:女

女性フルボイス。クラスメート(女)達の声は要らなかったんじゃない?まぁいいです。
リリスには珍しく声優陣もベテラン揃いなので、安心!3人目のポっと出ヒロインの声が榎津まおで噴いた。



時間:2

サクサクプレイしても4時間くらいは楽しめました。結構ボリュームありますね。要らない部分もあるとは言え。値段が少し張るだけあって、無印lilithやBlackと比べて体感2〜3割ほどボリューム多いです。



その他

システム:いつものLILITH。

演出:タイトル画面・コンフィグ画面・そしてエンディングまで、全て同じBGM、なのですが、ポップなメロディにヒロイン二人の台詞が散りばめられてます。これでコンフィグの各種音量調整しろとか、面白い仕様だと思います。あと、散りばめられた台詞に微妙な中毒性があり、油断してると勃起します。

CG:断面図だけでなく、カット演出が散見されました。あとは差分をあと少しずつ増やしてくれたらさらに良くなったかなという印象です。

背景:…いや、リリス、貧乏美大生とか丸め込んで仕事させてませんか。明らかに背景の気合の入りっぷりがここ数作ほど抜きん出てるんですけど…。ていうか普通に書き込み半端ないよね。なんだこれ。実用ゲーでこんなレベル拝めるとは夢にも思わなかった。
もうね、背景だけで結構満足な気分になりました。海辺の学園や街、魔女の家。その暖かい雰囲気が、水彩画テイストの背景と非常に合う。合うというか背景が引き立ててる。
リリス、まさかの背景化け。



お勧め度:6

「お値打ち」…とは言いませんが、お買い得。これはなかなか当たりだと思います。HシーンやCGの属性さえ合えば、ハズレということはまずないと思います。シーン内容のハードさという点では詰めの甘さも結構ありますが、逆に言えば"詰めの甘さ"とかいう表現をできるレベルに高水準です。
声優さんの演技・背景(!)も質が高いし、シナリオを除き全てがなかなかのクオリティ。
やはり廉価作品ですのでそもそもの過度な期待は禁物ですが、廉価作品としてはかなりの質だと思います。廉価エロゲブランドリリスの貫禄を見た気がする。




気に入り度:6

ここまで来たらなぜ貧乳もボテらないのか。
そこだけは大きな不満点ですが、全然期待してなかった爆乳のシーンもコスチュームやCGのエロさ、テキストのエロさに助けられてかなりの質でしたし、満足です。

テキストのエロさと言えば、本作で一番面白かったのは褐色貧乳との某Hシーンでしたね。ヒロインに精液振り撒く主人公がそのまま精液をヒロインに舐めさせる辺りまではいいのですが、おもむろに自分の逸物をしごきつつヒロインにパンツをずらすよう要求。ずらしたパンツの上に盛大に再射精されたヒロインも、ぶつぶつ言いながら当たり前のようにそのパンツを履いて…、とまぁ、頭の悪い物語です、ええ。

あと、私以外にはどうでもいいことですが、3人目のヒロインのHシーンは絶対ZEQU氏担当だったでしょう。「それがいけなかった。」で特定余裕でした。



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