信長の野望・天下創世(プレイ前用)

(番外レビュー)

信長の野望・天下創世

(執筆:2007/06/26)



メーカー
KOEI
(歴史シミュレーションゲーム業界で一人勝ち(3D業界のIllusion以上な気が)。最近は「無双」シリーズやMMOなどにも力を入れている。私にはここ数年やたらお色気偏重に思える)



属性
発売時期:2003年9月
ジャンル:戦略SLG
用途:ゲーム
舞台:戦国時代(1951年-)
顕著な属性:ゲーム・時間喰いソフト・硬派
プレイのきっかけ:「戦国ランス」プレイして、JAPANではなく日本を舞台にした本格派SLGを久々にやりたくなって。(プレイ前の期待得点…9点)
「天下創世」選んだのは、内政好きな私にふさわしそうだったから。


前情報
・これまでにプレイしたKOEIのソフトは、「信長の野望」シリーズの「覇王伝(3DO,SFC)」「将星録(PC)」、「三国志」シリーズのⅤ(PC)とⅧ(PC)です。
・私は基本的に温ゲーマーで、こういうゲームは大好きですがうまくありません。
・選択する大名は、全国津々浦々。
・合戦よりも内政に燃えるタイプ。先行逃げ切りよりも先制防衛タイプの戦略が好みだけど、信長シリーズも三国志シリーズも土地と家臣持ってれば持ってるほど強いんで、積む前に渋々先行逃げ切り型に移る。



テキスト:2
あらすじ:プレイヤーは戦国の世を統一する。



これまでプレイしてきた作品よりは、シナリオの量が増えているようですね。
特に、織田信長、武田信玄、上杉謙信にはオリジナルシナリオもある模様。
とはいえ、あくまで「これまでよりは」というレベル。作品のジャンルがジャンルだけに、シナリオなど無いに等しいです。
「歴史IF」というのをONにすると起こるイベントが増えるのですが、正直、壁が高いほど燃えるタイプの人以外にはむしろ邪魔でしかないイベント。
もうちょっとイベントあっても面白いのになと思いました。考えればいろいろできるはずだと思うのですが…。



ゲーム性:10
詳しくはここを見てください。

箱庭システムというのでしょうか。「将星録」のような、日本全国一枚の箱庭(+戦闘画面)みたいな形式ではなく、各領地の箱庭+野戦フィールドの箱庭、という2種類。

内政画面は、その領地のマップ画面(12×12マスくらいの広さ)です。マップのいずれかには居城があり、プレイヤーは居城以外の土地を開発・投資することで城下町を育成します。1マスにつき最大16まで施設が立ち並び、それぞれのマスへの投資を完了させるだけでもそれなりの時間がかかります。
開発できる町並みは、大名の規模(小大名・大大名・群雄・覇者・天下人)によってそのバリエーション数も変わるのですが、最大10通りほどあり、大名規模が小さいと農村や商人町などしか作れないのですが、諸々の条件を満たすと鍛冶村(鉄砲生産)や忍の里(計略成功率UP)など様々な町を作れます。
町並にはパラメーターが存在し、その領地の農業値・商業値・日本文化値・南蛮文化値によって居城の防備が堅くなります。例えば農業値が高ければ二の丸・三の丸ができ、南蛮文化値が高ければただの館でしかなかった居城が城になっていく、という風に。

戦は、野戦マップと内政の時に出てきた領地マップの2種類を使っておこなわれます。大抵防衛側は、領地の町並みを破壊されないために野戦に挑みます。
戦はリアルタイムで進行する形式で、率いる武将ごとに足軽隊・騎馬隊・弓隊などに分かれて戦います。砦の取り合いが勝負の要となるでしょう。各武将、移動・攻撃対象を設定するとその対象が消滅するまで自動で動いてくれます。

こんな感じで、内政にも戦にも隙が無い、さすがコンシュマー、天下のKOEIといった感です。
私はターン制というものに疑問を感じているクチで、何で敵味方が交互に動いてなあかんねん、リアリティ無いやんけなどと思っていたものですので、今回のリアルタイム戦闘には燃えました。
また、ゲームの肝である内政。これが楽しい。一つの領地を徹底的に成長させるにつれ、城も非常に堅固になっていく様が快感です。

と、ここまではよくできているのですが。
やっぱり、中盤以降はダレてくるのですよね、こういうゲームは…。

中盤以降の作業的国取りを無くそうと、「決戦」というのが可能になります。いってみれば総力戦で、その戦闘1回に勝つだけで相手の領地のほとんどを奪い、相手を従属させることができます。いいシステムだとは思うのですが、相手武将はほとんど配下にならないのが珠に瑕。
そして何より、「歴史IFイベント」というのがうざすぎる。
プレイヤー大名の大名規模が大きくなるごとに、周辺大名が連携して歯向かってきます。まぁそれは良いとしても、関係が親密だった国までそちらに引っ張られたり、最悪丸ごと反抗盟主へと吸収合併されたりと、周辺国の状況に合わせて柔軟に動くという楽しみを奪ってくれます。確かに難易度は上がりゲームは引き締まるのかも知れませんが、不条理さに泣けます。まぁその「歴史IFイベント」をOFFにしとけばいいのですが。
あと一つ難点を挙げるとするなら、カス武将の使い道が無いことでしょうか。(何かあるんですか…?)

長いですね…まぁ本作の肝ですからね、ゲーム面は。
ありていに言って、かなり楽しかったです。時を忘れて熱中しました。久々のコンシュマーってのもあり、採点は甘めなのでしょうが、エロゲー業界を基準とするとまさに破格のクオリティ。



実用性:2
姫の一枚絵に欲情できる人なら使えるかと。
多くのエロゲーのようにユーザーをいかに欲情させるかというところに主眼当てられた絵ではない(と信じたい)ので、それが逆に興奮するかも。
ムサい武将絵はそれこそ膨大な数ありますが、姫絵・女性絵は結構少ないのですよね。割合で言うと20:1くらいか。枚数は20枚くらいだったと思います。もちろん下膨れの平安貴族顔姫もいますし、欲情しようもない姫も結構います。しかし、中には美女もいるのですよね〜…。いや、それなりにいます。

話は変わりますが、外交手段として、政略結婚ってのがありますよね。信長の野望シリーズでも古くから「姫」を配下武将や同盟大名に譲り、結束を深めるみたいな戦略が取れたり取られたりするわけですが。
私は、姫なんか他大名に渡したりもらったりしません。どうせ後々滅ぼすつもりなのですから。けれど、この間足利義輝でプレイしてた時伊達家から美女が送られてきた時は迷わず「承諾する」を選びました。
あの姫が12歳じゃなければ、もうちょっと悩んだのでしょうけど…。

…妄想次第では色々楽しめます。

信長の野望シリーズの実用性について語ってるレビューサイトって一体…。



音楽:7
いや〜どれもオーケストラ調でカッコいいですね。いまひとつどの状態でどの曲が流れるのか掴めなかったのですが、大名規模によって音楽が変わるので燃えます。「内政中に延々と同じ曲が流れる」問題を結構緩和できているのではないでしょうか。戦闘中の音楽も、実に無難な仕上がり。いかにもBGM。
キャッチーさには乏しいですが非常に安定感のあるBGM揃いです。

ボーカル曲:無し



キャラ:2
 主人公:名前変更不可,性格固定,オリジナルキャラでのプレイ、既存の大名の跡取りということにすれば可能。オリジナル領地は不可能。
 ヒロイン:姫なり女武将なりに愛着湧けば勝ち

話に聞く「信長の野望・天翔記」のように武将育成の面の自由度はほとんどありません。家宝与えてステータス強化するくらいですか。
ということで、いくら頑張ってもキャラ萌えは厳しそうです。敢えて言うなら自分がプレイしている大名に萌えましょう。
大名規模が大きくなるたびに宴会奉公が様々な芸をしてくれますが、それらをいつも棒読み調に楽しむ大名萌え。
「おぉ、袋の中から兎が出てきたぞ。これはすごい。
 ところで…(本題)」



声:男女
戦闘中のみ、自武将フルボイスです。こちらが命令すると頼もしい声で返事してくれて、何らかのイベントが発生したり(砦占拠・部隊壊滅、等)するとはきはきと報告してくれます。
何となく無味乾燥な戦に彩りが加わります。男声の声優さんは2人(通常キャラと特別なキャラ)、女声は1人(多分)しかいないのですが、パターンが色々あるためあまり違和感ないです。



時間:8
繰り返しプレイへの工夫はほとんど無いので、9点、10点にしようかとも思いましたが8点止まりとさせていただきます。
しかし「もう一回、より良いプレイを!」みたいな気持ちにさせるのは確か。人によっては邪道と斬り捨てると思いますが「武将作成機能」を使えば自分好みのキャラが作りたい放題なので、遊び方はかなり広がると思います。

私ですか、私は当然強力な姫武者を周りに侍らせて彼女達ばかり使ってましたよ。どんなサイトの管理人だと思ってるんですか。



雑記
システム面の不備は特に無しです。敢えて言うならあと一歩ユーザビリティに欠けてる。あと、浪人武将の登用をいちいち手動でしないといけないのが面倒くさい。そっちから仕官して来いや!あと説明書結構分かりにくいです。
あと、かなりのスペックを要求されますので快適なプレイをしたければ最低でも推奨スペック以上は満たしておきましょう。

演出面としてまず挙げられるのが「歴史IF」でしょうが、私はこれは失敗だったと思います。プレイヤーが強くなった時に不利になるものだけでなく、プレイヤー以外の大名が強くなった時に何らかのイベントが発生する、逆転劇的プレイも可能なら面白かったんじゃないかなと。
いかんせんイベント数が少ないので、中盤以降は作業プレイですね。

で、その他の演出ですが、なんといっても内政画面の美しさは異常。1年が8時節(初春・春・梅雨・夏・秋・晩秋・冬・厳冬)に分かれているのですが、季節ごとに街やお城の様子も変わるのですよね。雪化粧されたり。川の流れも綺麗です。また、町を実際に色々な人が歩いていて、川には釣りをしている人がいたりして、それをクリックすると一言ずつコメントを言ってくれたり。非常に芸が細かいです。内政画面最高。

リアリティは、私が過去プレイした「覇王伝」の頃と比べると格段に良くなっていますが、それでもやはり武将や物資の移動がローリスクで何回でもどんな距離でも可能なのは どうかと。プレイする上ではありがたいのですが。



お勧め度:8
これは良いKOEI。
感動の作りこみです。
個人的にはエロゲ的戦略SLGとして最高峰の評価を得ている「戦国ランス」より戦略SLGとして秀作だと思います。少なくとも内政好きな私には好み。評価の分かれ目となるのは、イベントの量と質ですね。物語性というか。あとはキャラへの思い入れ。この辺は戦国ランスの圧勝かと。逆に、戦国ランスもSLGパートの自由度はそれなりに高いですが、本作に比べると質量ともに劣ります。

結論として、本格派SLGを楽しみたいならやって損無し、と。各武将に簡単な列伝もついてますし、雑学的歴史のお勉強にもいいかも知れませんね。

現在ソースネクスト社から廉価版が出てます(ユーザー登録等可) のでそちらをお勧め。
これですね。→Amazon 天下創世
エロゲーマーな皆さんなら、併せてパワーアップキットもつけておいていいお値段じゃないでしょうか。内政で開発できる施設がさらに増えるので楽しそうです。(武将も少し増えるのかな?それ以外の機能にはあまり魅力感じず。関が原くらいの時代が好きな人にはお勧め)
これです→Amazon 天下創世PK




気に入り度:8
私としては大満足。
8点未満をつける気がしません。
ただ、エロゲーの魅力ってのはやはり狭い意味でのエンターテイメント性だけではないと私は思うのです。本作は、狭い意味でのエンターテイメント性に関しては素晴らしい「秀作」ではあるのですが、キャラクター性やら物語性やらが渾然一体となったエロゲーの「傑作」に比べると感情的にあと一歩の支持はできないかなと。
確実に秀作(8点以上)ではあるが名作(9点以上)ではない作品。そういう印象です。





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