魔法少女スバル

(執筆:2009/12/25, 微追記:2009/12/28)



メーカー

black lilith
(No.1低価格エロゲブランドlilithのうち、陵辱系を中心としたblackレーベル)



属性

発売時期:2009年12月
ジャンル:ADV
用途:実用
舞台:現代の街
顕著な属性:アナル・ふたなり・貫通・借腹
プレイのきっかけ:前作イスカが気に入ったので(プレイ前の期待得点…6点)
プレイ進捗状況:コンプ



テキスト:5

あらすじ:記憶を失い、普通の兄思いの女の子として生活する魔女(魔法少女)「スバル」。しかし、魔女狩りと呼ばれる魔族達や、スバルをお姉さまと呼ぶ魔女「セッカ」の登場により、平和な日常は一変する。


前作「魔法少女イスカ」を未プレイでも全く問題ありません。世界設定こそ同じものの、ほぼ全くシンクロしないので。

まずテキストについて触れますが、前作「イスカ」よりも、読んでいて恥ずかしい表現が減りましたね。何度かありましたけど。それ以外は、まぁまぁだと思います。正統派魔法少女ものに若干ロボ系が混ざってるので、設定自体がなんとなく気恥ずかしいんですね。

あと、実用シーンで頻発する「ソレがいけなかった。」。書いてる方は大真面目なのでしょうが、流石に使いすぎです。読んでみたらご理解いただけると思うのですが出てくるたび笑ってしまう。

続いてシナリオ。最初のうちは、先述の「それがいけなかった。」もあって、どうなることかと冷や冷や読み進めておりましたが、中盤くらいからまぁまぁ面白くなってきて、最後までプレイした感想としましては、前作「イスカ」よりさらに少しクオリティ上という感じです。低価格帯では間違いなくトップクラスのシナリオ力です。
二人の魔法少女が二体の魔族と戦う、というシンプルなシナリオが本筋ですが、良い意味で日曜朝の子供向けアニメを彷彿とさせる。メッセージ性などという大それたものこそ無いものの、男主人公(スバルの兄)や二人の魔法少女それぞれにドラマがあり、青臭いながらも完成度の高い物語が編み込まれています。
何せ低価格実用ゲーのシナリオであるため極めて制約が厳しいですから、真面目にテキストゲーとして評価すれば粗もつっこみどころもあります。しかし、低価格実用ゲーのくせに実用シーンだけでなくシナリオ自体もなかなか面白いものを書ける、このライターさんはすごいと素直に思います。



ゲーム性:3

今回は意外と分岐条件見つけるのに苦労しました。
全くの自己満足でしかない分岐条件は当サイト「攻略」ページにて。
全シーン開放するのは、分岐条件見つけるよりはずっと簡単です。とは言え、少しは苦戦するかもです。



実用性:6

うーん…。今回はシナリオに力入れたんだな、これは…。

イスカに比べて、無駄弾が増えましたね。つまり、一応そういうシーンではあるけれど、短すぎたり中途半端だったりして実用性に乏しいシーン。
それだけでなく、たとえBAD ENDであっても、不完全燃焼で終わることが増えたような。「お前そこもう1シーンはいるんじゃねーかなー!?」みたいな時も多く、まぁまぁ満足なシーンもありますが、そこもさらにもう1シーンくらい重ねてくれたら尚良かったのにと思います。

シーンとしては、まずは前作同様、体の中を嬲る系が多かったです。本作では、それに伴ないお尻の穴利用率が妙に高かった印象。体内貫通させて口から出さにゃいかんから前の穴じゃまずいんでしょうけど、「え、またお尻なの?」って感想をよく持ちました。人体・精神の改造系が多いです。乳首とか尿道とかに入れるのとか。その流れでふたなりも有り。仮腹も有り。ボテ腹も、無いことは無い。爆乳搾乳複乳とか。あとは、逆強姦(男が女にヤられる)的なシーンもあり。パンスト足コキとか。
フェラに関しては1シーンのみでしたがなかなか良い感じでしたね。別シーンですがザーメンごっくんもあり。

…等々、色々とバリエーションには富んでいるものの、その分あと一歩パワーに乏しかったなぁという印象です。悪くはないのですけどね。
以上、シチュについてでした。

で、そのシチュを彩るテキスト。こちらは、少々粗さが残るものの、相変わらずのライターの腕。自分がヤラれている状況をなぜか自発的に淫語でヒロイン達が叫びながら解説するというぶっ飛んだスタイルなのですが、それがエロい。そのぶっ飛び具合がエロい。冷静に見れば明らかに色々おかしいんですが、それでもエロいから問題無い。エロさは全てに優先される。Hシーンになると(に限らず?)ヒロインの頭のねじが緩めなのは実用ゲーの大前提も大前提ですから、プレイヤーの方も今更そんな部分に対し冷静にドン引きしてないで、半笑いで楽しむなり自分も頭のねじを一時的に緩めてプレイした方が幸せです。

あとは… スバル・セッカという2人のヒロイン以外のHシーンが、計4シーンくらいあったかな。特にガチHBがスバルでもセッカでもなかったのは個人的に許しがたい。
あと、個人的にはもう少しあの衣装をテキスト・CG面でも活かしてくれたらなと思わんでもなかったです。それなりに活かされてはいたのですけどね。

以上。
まとめると、一応色々と使えるけど、lilithの全力を感じず欲求不満がかなり残る。



音楽:3

今回は全く印象に残らず。普通の実用ゲーという感じ。

ボーカル曲:無



キャラ:4

主人公:夕夜(名前変更不可),頭の回転は悪くないが好意に対してのみ鈍感な正義漢という、およそ陵辱ゲーには縁遠い主人公キャラ。
スバル:記憶を失った魔法少女。炉利ボディ。お兄ちゃん大好き。
セッカ:スバルをお姉さまと慕う魔法少女。ボクっ娘で巨乳でツンデレ。

書き出してみるとキャラ設定すごいですね…。
構造上はキャラ萌えできるようなシナリオにはなっているのですがパンチ不足です。



声:女

女性のみフルボイス。
スバルは、炉利系の声は基本的にいい感じだし淫音は良い仕事なのですが、いかんせん嘔吐系の声の時に声優さんの別の声が出ちゃってる(スバルにしては不自然に低音)点が玉に瑕。
一方のセッカが意外に無難に良かったです。高得点ではないですが低得点でもない。



時間:2

コンパクトでサクサク楽しめました。



その他

システム:いつものlilith。スキップが快適なのはいいのですが、選択肢後もスキップ持続する機能をつけるといいのになと思わんでもない。
演出:なぜ魔法少女変身シーンで手を抜いた。
その他:一部背景が気合入ってて驚きました。



お勧め度:6

お話は実用ゲーとしては面白いのですが、癖があるので合わない人には辛いかも。どちらかというと熱血系(!)だということをお忘れなく。
実用ゲーであり、色々と人外プレイも多いです。質も、総じて高めだとは思います。値段を考えると、決して悪くはない。が、実用項でも述べたように今ひとつ振り切れが足りないかなぁと思うのはblack lilithに期待しすぎなのでしょうか。




気に入り度:5

最初の期待値が高かったせいか、肝心の実用シーンで色々と拍子抜けでした。Hシーンの不完全燃焼っぷりが、本作が私にとっていまいち不発だった最大の理由です。シナリオのラストが私の好みど真ん中だったので、それで盛り返したのですが、一応私実用ゲー買ったつもりですからね…。

あと、スバル&セッカ以外に期待していたのに彼女ら以外のシーンが私には多すぎた。残りのメンツなんかはなからお呼びでないんですよ!
…いやね、例えば「対魔忍ムラサキ」では巨乳お姉さんキャラのムラサキが主人公ですから、同属性褐色要素プラスのイングリッドとか妹系巨乳のサクラとか出すのはありですよ。しかし魔法少女ゲーでお色気系お姉さんキャラ(しかも灰色肌)に果たして需要はあるのか。その辺をちゃんと考えろといいたい。悪のお姉さん出すなら「牢獄のミスリート」路線とか、それ主人公の作品で出せと。脇役のシーンでリソース使うくらいならヒロインBAD ENDをもっと充実させろと…!!
個人的には、特にガチHBのあったあのヒロインは全く無し。しかもあそこまでやるなら最後まで産むだろうが普通、なんで膨らんで終わりなんだよアホかとか、色々と残念ポイントもあり、価格やシナリオを考慮に入れても今ひとつ不満足でした。
次回作に期待。



(この作品については、攻略ページにても触れています)




gyutto.com「魔法少女スバル」
ついでに
gyutto.com 「魔法少女イスカ」
(イスカの当サイトレビューは読み返すと少々褒めすぎな気もしますが、同ジャンルなら実用性はこっちの方が上じゃないかなぁと思います)

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