聖奴隷学園

(執筆:2007/07/13)



メーカー
Liquid
(ダーク系実用ゲーブランド。「陵辱ゲリラ狩り」シリーズなど。)



属性
発売時期:2006年6月
ジャンル:ADV
用途:実用
舞台:現代の学園
顕著な属性:フェラ,輪姦
プレイのきっかけ:口淫スキーの私が口淫に力入れている作品を探していて、これが最高傑作っぽい情報を入手→購入(プレイ前の期待得点…7点)



テキスト:3
あらすじ:女衒(ぜげん,女を遊女屋などに売ることを業とする人)である主人公は、依頼先である有名お嬢様学園(現在共学)に教師として潜入し、4人の少女を1週間で理事長の奴隷にするため動き出す。


最初から最後までテキスト全て読むのと、セーブデータをあててシーン回想だけつまみ食いするのとで、プレイヤーの状況理解度があまり変わらないという稀有な作品です。その理由として、実用ゲーというジャンル上ストーリーに捻りがないというのもありますが、そもそも地の文章が何を言いたいのか理解できない。一見、平易な日本語で書かれているはずなのに、文章が頭に入ってこない。文章を真面目に読解することを脳が拒む。

一言で言うと日本語がおかしいんですね。

ライターのやっつけ仕事っぷりがありありと見て取れます。それなりに才能はあるライターだと思うのです。けど、恐ろしくやる気を感じない。ダラダラと文章書いて、一回も推敲しなかった感じ。テキスト一行一行を見てもそうですし、物語の流れを見てもそう。なんだかダラダラと緊迫感のないまま、処女にはどぎつい展開のオンパレード。さしたる悲壮感も無くなし崩し的に次々色々強要されるヒロイン達。ヒロインの心境と時系列との間に相関が見られないから、物語が中盤なのか終わりそうなのかもよく分かりません。さらに視点までコロコロ変わる徹底したカオス仕様。狙ってないからなお性質(タチ)が悪い。

恐らく、気合いは全て、個別の実用シーン書くので使い果たしたのでしょう。果たして実用シーン自体はそれぞれ気合い十分なので、これでもいいかぁという気になる…というかさりげなく超次元テキストが読めてお得な気分。

お得な気分にはなりますが、とても人にお勧めできるものではありません。「まずいから食ってみろって!」



ゲーム性:2
選択肢もそう数は多くなく、全エンド見るのもそう労力はかからないはず…
なのですが…

私は結局途中で挫折してセーブデータをDLしました。

原因はひとえに、「一気に進めないと、自分が今どの分岐にいるのか分からない」という点にあると思われます。
最初の選択肢はいいのです。意訳すれば「2組のうち、どちらを中心に狙いますか?」ですから。
それから先。上述の通りのカオス展開なので、自分がどの選択肢を選んでどの選択肢は選んでないのか、思い返しても見直してもさっぱり分かりません。AAAA,AAAB,AABA,…という風に、絨毯爆撃的に上から順に一個一個丁寧になぞっていけば全てのCGが埋まるのでしょうが、そういうことをすると同じヒロインばかり登場するため途中で胸焼けすること必至です。

「選択肢とは(本来)、物語展開を整理するためにもある」ということに気づかせてくれる、貴重な作品です。



実用性:8
結構…いや、かなり人を選ぶ良作実用ゲーです。
フェラは、噂に違わぬ素晴らしい出来です。特に声優さんの演技が涙ぐましい。ひたすらじゅぽじゅぽ言います。お前処女ちゃうんかとか初フェラからいきなりマスタークラスとか、そういう無粋な思考は無用です。
CG、美麗と評判のようですね。差分もそれなりにありますし、精液の描写も高評価のようです。まぁ言うことはないでしょう。

問題はそれ以外の属性で。
キャラクター項で後述しますが、主人公以外の男に犯されたり奉仕したり、というのもしょっちゅう…というか主人公もヒロインを襲う男達の一人でしかない、くらいの扱いです。輪姦シーンも多いですし。ということで、精神的従属だの堕ちていく過程だの精神的陵辱だの、そういうのを期待したら負けです。ただただ、パワフルに押し寄せてくるシーンの数々を、それぞれ単体で味わいましょう。



音楽:4
全然記憶に残ってないです。普通。

ボーカル曲:無し



キャラ:5
 主人公:名前変更不可,プロの女衒。かなり強引なやり口で無理な作戦を色々進めていくけど、予定調和的に全て大成功。何でこんなに上手くいったのか理解に苦しむくらい大成功なので気にしたら負けです。
     主人公と書きましたが、視点の一つ、くらいの存在価値しかありません。地の文では筆者視点になることも多々ありますし。
 サブ主人公:可愛い感じの学生で女の子に可愛がられるタイプだが、実は主人公についてまわる女衒見習い。汚いことも平気でこなす。フェラ大好き。
 双子姉妹(姉):おっとりした感じの美少女。おっとりキャラではないのだけれど独特のテンポで話をする、これまでいそうでいなかった特殊タイプ。ハマる人にはじわじわと効いてきます。
 双子姉妹(妹):双子なのに姉とあまり似ていない、きびきびしたスポーツ少女。お姉さんタイプ。
 お姉さま:お嬢様でありお姉さまである感じの、物静かながら芯の強いお姉さまタイプ。
 炉利気味:上のお姉さまを慕っている4人の中では最年少キャラ。4人の中では唯一、プレイ開始時から理事長の奴隷(ただし処女)。性格はお姉さまと似たタイプ。

ここまでがメインヒロイン達です。

 金髪熟女:理事長の妻。日本語ペラペラで理事長のやってることを知りつつも止められず悩んでいる感じ。巨乳。
 超炉利:理事長の娘。全然理事長に似てない。○学生低学年みたいな感じ。

まぁ色々いますが、私は姉がよかった。キャラゲーとしては全然成立してませんが。



声:女
文句ないです。
風音さんが好きになりました。



時間:3
実用ゲーとしては結構なボリュームがあります。



雑記
システム:特に不備はありませんでした。
演出:特記すべきことはないです。



お勧め度:6
フェラ好きには必須。ただし純粋にフェラを愉しめる人のみ。「俺に対する従属の証として!!」とか「紆余曲折の末の屈服の証として!!」とか、フェラ自体よりその背景に重きを置く、シチュエーションだけでイけるようなタイプの方にはお勧めできません。
とはいえ、私も結構シチュエーション重視ですが、そういうゲームだと割り切ってプレイできるなら問題ないかと。





気に入り度:7
素晴らしかったです。こんなテキストに8点以上つける気がしませんが間違いなく良作抜きゲー。色々と楽しめて満足。フルプライス版はやはりいいものですね。
実はまだ全てのシーン見てないので、もうちょっと評価変わるかもです…。(すみません)







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