汁だく接待 〜汁だらけの街〜

(執筆:2007/03/02 追加パッチあてて軽くプレイ後微修正:2007/03/19)



メーカー
WAFFLE
(スク水などの濡れ系CGが非常に美麗なブランド。業界最高峰だと思います。作品にも 妥協を許さない方針で、作品から気合を感じるのですが、どうも気合が空回りしている感もあります)



属性
発売時期:2007年2月
ジャンル:逃亡・脅迫SLG…?
用途:鑑賞・実用
舞台:現代の街(関東西部。「田摩川」が流れてます。)
顕著な属性:レイプ・着衣H・濡れ透けフェチ・ローション
プレイのきっかけ:WAFFLEの過去作「優遇接待」での、スク水CGの美麗さに感動して。本作は「優遇接待」のレビュー執筆時に公式サイトにて知りました。廉価版ではなく久々の気合十分フルプライス作品ということで、購入。(プレイ前の期待得点…7点)



テキスト:5
あらすじ:
連続婦女暴行犯である主人公「毒島音露」は、警察の捜査をかいくぐりながら、かつて住んでいた街に戻ってきた。その街で出会ったインディーズAVメーカーの社長に見初められ、その街での自分の婦女暴行現場をAVとして販売する企画に参加する。
一方、音露捜査本部長の「亀頭警部」は、自らの信じる正義のため、優秀な部下達とともに音露を追う。


各ヒロイン、物語展開は9パートに分けられます。
1〜4パートまでが篭絡するまでの過程、5パート目でレイプ、6パート目以降がH。
ストーリーが存在するのは1〜4パートですね。これが結構長い。サービスシーンもありますが、そう楽しいものでもないです。この辺の質は、普通の実用ゲーレベル。ヒロイン視点でのテキストも結構あるとはいえ、評価できるような質ではありません。で、その質の割には少々冗長ですね。まぁ我慢のポイントでしょう。

お話ししたいのは、それ以外の部分。

最近のWAFFLEさんは、「実用一辺倒ゲー」というのから脱却しようとなさってるようで。
今回も、言うならばダブル視点。愉快レイプ魔毒島音露と、堅物警部亀頭("かめあたま"さんです。きとうじゃないです。)と、その両方にシンクロしてプレイできると思います。音露の方は、当然H展開を期待して購入してるんだから問題ないとして、この亀頭警部、刑事ドラマに出てきそうな刑事というか、堅物・堅実・実直・情熱・厚情・不器用、こういう単語群がぴったり合うヒューマンドラマ系キャラなのですね。ついつい彼視点でのシナリオを結構普通に読み進めてしまう。
結果、どうなるか。
まぁ、詳しくは申しませんが、実用一辺倒ゲーではなかなか味わえないインプレッション有です。

とはいえ、テキスト作品として評価できるかというと、これがまた非常に難しいライン。というのも、大本が実用ゲームなので、そちらのパワーに押されてどうしてもテキストの質が下がってしまうのですね(その、「衝撃」の部分です)。
特に一部の展開には、テキストゲーとしてみるならば首をかしげたくなる。
ということで、実用ゲーとしては破格、テキストゲーとしてはギリギリ落第の5点とさせていただきます。



ゲーム性:6
行動を起こすには、最高で6ある性欲ポイントを2〜5消費しなくてはいけません。自分が過去に出演したAVを鑑賞すると、性欲ポイントは2〜3回復します。
行動は、朝・昼・夕方・夜と分かれているので、攻略キャラのスケジュールに合わせて効率よく行動していくことが求められます。また、時として追跡者の妨害工作もおこなわなくてはいけません。
簡易SLGといったところでしょうか。そう難しいものではありませんが、自力クリアするには、攻略のコツを知っていても結構計画性や先読みが要求されます。良いバランスではないでしょうか。最初は面倒臭かったですが、中盤以降(クリアへの手順が分かってくる頃から)は結構熱中しました。




実用性:7
テキスト項で述べたパートですが、5パート目がレイプ、6パート目が脅迫の上諦観させたH、7パート目が欲望開花、8パート目が淫乱従属といったところです。
それとは別に、メインヒロイン7人のうち6人が、2人ずつの計3ペアとなって、それぞれ複数でのHシーンが各2回あり。1回目はレズメイン、2回目は3Pメインといったところでしょうか。
その他、サブキャラ達へのレイプシーン等が何回か。
計、42シーンです。(その他、実用性に乏しいビデオ映像が幾つか)

まず申し上げたいのが、画面サイズが480*640。最近のゲーム(600*800が主流かと)としては異色の小ささです。おかげさまで、非常にストレスが。もっと大きな画面で見たかった!
おそらく、過去作の継承システムである「ズームアップ」システム搭載によるものだと思われます。CGはどれも美麗で素晴らしいのですが、それゆえあまり大サイズを作るにはパワーが足りなかったのでしょうか。ズーム機能を取るか、600*800画面を取るか。実用性よりもフェチ心とプロの技披露を取ったWaffleさんの選択、これの是非はプレイヤー次第でしょうね。通常の立ち絵もエロく、かつズーム機能使用可・CG回想モードで閲覧可、というのは高評価できるかと。
→追加パッチ(1Gもある…)あてたら画面サイズ600*800への変更可能に。ただしズーム機能は無くなりました。私の感想としましては、ズームという特殊な視点が使えなくなり興奮度がややダウン、その代わり無難に実用性が微増している・ストレスが減少しているように感じました。

で、肝心の本番シーン。全てのシーン、着衣Hです。衣服の種類も多彩で、各フェチ心を満足させてくれそうです。シーン内容は強姦から和姦、フェラ・パイズリ・クンニ・各体位とバラエティに富んでいますが、アブノーマルな行為は少ないです。露出くらいですか。しかし衣服の状態はアブノーマルなものが多く、大抵何らかの液体(水・湯・汗・精液・愛液・唾液・血液・ローション・泥)でべチョべチョ・スケスケになっています。湯気や吐息まで綺麗に描かれていたのには脱帽。
Hの行為内容自体はそう目新しくはなく、尺もそう長くはないです。短かすぎることもないですが。淫音や効果音も、頑張ってはいますがそう特筆するほどでもない。
ただ、それらと、キャラ達の衣服の状態の連携プレイで、非常にエロティックには仕上がっています。
言うならば、極上のエロさ、標準の実用性。

なんと申しますか、このエロさは、発射向きというより、勃起向きなのですね。ここまでのクオリティでありながらも、「実用性」が追いついていない感があります。別に「使えない」というわけではないのですが、場合によっては「枯れ果てた」的感想も狙えるだけの素材はあったと思うので、惜しいと思います。まぁこの辺りはまだまだ作りこみが甘いですね。実用一辺倒ゲーを是としない弊害というか、一方を立てれば一方は引っ込みます。



音楽:6
全43曲。
単体で「この曲がいい!」みたいな曲は挙げにくいですが、それでもなかなか悪くない、特にシリアス系で、場面を盛り上げる、聴かせる曲が散見されました。

  ボーカル曲:無



キャラ:4
 毒島音露:頭も勘も顔も割と良いが容赦なしの愉快強姦魔
 亀頭警部:音露をずっと追っている、捜査本部のトップ。
      仕事一筋の堅物で、不器用ながらも実力派。
 ヒロイン達:優しい看護婦・若く可愛い女先生・寡黙な陸上部の女の子・キャンペーンガール・炉利系学生・お嬢様系音楽学校生・セレブ系若人妻

キャラ萌えはしません。どのキャラも無難で手堅く描かれていたのでおおよそ不満はないですが、キャラクター性を出すため派遣キャンペーンガールの精神年齢が低く設定されたせいで色気も減少したのが残念。



声:男女
主人公以外での視点の時、なんと地の文をそのキャラが朗読するというとんでも仕様。

男キャラの演技はなかなか良くて、特に亀頭警部の文章は、聴いている方にも熱が入りました。

ヒロイン達の声は、ちょっとばらつきを感じましたね。演技力不足など。いまひとつ魅力に乏しかったかも知れません。淫音など、頑張りは十分感じられたのですが。



時間:4
SLGパートも普通に攻略を楽しめば、10時間弱は遊べるでしょうか。
普通の実用系ゲーム程度のボリュームかと。



雑記
システム面で色々と不満がありましたが、追加パッチあてればかなり改善されます。それでもまだ問題として残るのが何点か。まず、一つの行動をするのに、無駄にクリックを重ねなくてはいけません。これはゲーム本編でもそうですし、コンフィグ画面もなんとも使いにくい。綺麗に整ってはいるのですが、プレイヤー視点に立ててないですね。ただ、追加パッチでウィンドウの透過度を設定可能になり、100%にしても文字が快適に読め、随分良い作りにはなりました。
他に挙げられる問題点として、ヒロイン達攻略中のシナリオの整合性に結構欠いています。大筋では全く問題ないのですが、細かい点(その時点では知らないはずのことを知っていたり、そこまで調教進んでないはずなのに済んだことになっていたり)で色々と見受けられました。

一言申し上げたいのが、淫音。ダブル収録です。声優さんの台詞が無いところでも、「効果音として」声優さんの喘ぎ声なり淫音なりがリピート再生されます。これを臨場感をとる人はそれでいいでしょうが、私はこの設定は逆に非常に生々しさを欠いてしまうと感じます。嫌いですね。ということで効果音OFFにして実用シーンを楽しんだところ、普通の作品と同じ感じになりました。その他の効果音も聞けませんが、あまりマイナスではないです。そんなにいい音というわけでもないので。

最後に、音声の収録について。
風呂場等、声が反響する場面では本当に声が反響していたりと、憎い演出が見られたこと、評価いたします。



お勧め度:6
実用ゲーというより、実用・鑑賞ゲーだと思って購入することをお勧めします。

CGは、実際凄いと思うのです。CGの美麗さもそうですが、衣服のフェチ度もかなり高いです。かなり脳揺さぶられるのではないかと。
今後の作品で、実用系のテコ入れがあれば、大化けする可能性もありますね。

ともあれ本作、意欲作であることは間違いないです。過度の期待をしなければ、色々と楽しめるポイントはあるかと。CGにつられて衝動買いしたとしても、それだけの価値はあります。
追加パッチで結構システム周り・実用性が改善されているので、結構お勧めできるレベルには達していると思います。

(2007/10/22追記:現在、各廉価でDL販売されています。3500円。この値段でこの内容は、かなりお得だと思います。倍くらいの金額払ってお勧め度6点なので。今年発売の作品をもう廉価版で出してるのは、駄作だからではなく、この作品を機軸に、シリーズものとして稼ごうという戦略でしょう。だから、機軸である本作は、試供版に似た感じで、思い切っての早期廉価版再販ということでしょう。既に「おかわり1杯目」が発売されてます。詳細はwaffleで。あ、私別にwaffleの社員じゃないです。)




気に入り度:7
後半になるにつれ評価が高まりましたね。序盤は、「どうしよかなこれ」と思いながらプレイしており、実用ゲーのくせに積みになりかけていたのですが。
粗や詰めの甘さがかなり目立ちます。何より、これだけの素材でありながら(多分予算やスケジュールの都合で)実用性を最大限高められていない辺りが、非常に勿体無い。
意欲的とは思えるシナリオ面も、やりたいことはよく分かりましたが、それと実用面とのバランスが若干ミスっているのも残念。また、その「やりたいと思われること」と実際のエンドとの間に矛盾がある気が。
ただ、むさくるしいほどの情熱だけは痛々しいほど感じてしまいました。
今後の舵取りには非常に不安ですが、業界を牽引する希少なパワーをも秘めたブランドだと思います。
色々な意味で、こんなにエネルギッシュな作品にはそうそうお目にかかれないと思います。







ギュッと! 「汁だく接待〜汁だらけの街〜」 3500円以下
これはお買い得でしょう。このCGの美麗さはさすがエロゲーブランドという感があります。安い理由は先述。
フルプライスで買った私って一体。
あ、私は別に「ギュッと!」の回し者でもないです。

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