パルフェ 〜ショコラ second brew〜

(執筆:2006/04/21)



メーカー
戯画
(前作「ショコラ」と本作で、不振の多い業界の中、飛躍的に上昇株ブランドに)



属性
ジャンル:ADV
用途:恋愛
舞台:現代の街、菓子屋
顕著な属性:ツンデレ、萌え、和み



テキスト:8
あらすじ:小さいながらも美味しいと評判だった洋菓子喫茶店「ファミーユ」だが、火災で全焼。意気消沈し、またそれぞれの生活に戻ってしまったメンバーだが、そのファミーユをもう一度、新しくオープンする大型ショッピングセンターの中で開店できるという話を聞いた主人公、かつてのメンバーをもう一度集め、楽しかった当時を取り戻そうと奮闘。しかし、新しくオープンするファミーユの向かいの店。それは、かつてのファミーユがインスパイアした超人気洋菓子喫茶店「キュリオ」。コピーはオリジナルには勝てないのか。そんな中、主人公はキュリオの店員と大喧嘩。そんな主人公が、開店当日に掲げた店長方針、「打倒キュリオ」…

非常に良くできています。特に際立った一つの「感動」なり「意外性」なり「ワクワク感」なり「萌え」といったものはありませんが、これら全てがふんだんに盛り込まれた、高水準安定作品。非常に安心してテキスト読み進めることができました。
熟練の技。
「ここがこう面白い」みたいな表現はできません。様々な隠し味が絶妙なハーモニーを織り成しているという感じでしょうか。
6人ヒロインがいて、テイストというか全体の雰囲気はさほど変わらないのですが、それでも飽きずにプレイできたのは、それだけ展開が面白かったということだと思います。けれど、ストーリー展開だけとってみれば、それほどたいしたことない。では、ストーリー展開を支えたキャラ達が良かったのかというと、それだけとも思えない、では、…
みたいな感じです。

ただ、この作品をプレイしていて思ったのが、主人公の言動が非常に気のきく、細やかな心遣いというか、「こういうことされると女性嬉しいだろうなぁ」と思わせるものであることが多かったです。この辺りは、胸を張って「オリジナリティ」だと言える要素ではないでしょうか。



ゲーム性:3
共通シナリオでの選択次第で6つに分岐し、6つの中でそれぞれNormal End かTrue Endに到達する流れ。
選択するのは会話での選択肢ではなく各ヒロインがいる場所なので、攻略もストレス無しでした。サポートもしっかりありましたし。



実用性:6
私自身は、ゲームはジャンルごとに割り切るタイプなので、「ストーリー重視」と割り切ってしまったこのゲームでそういう行為には及びませんでした。そもそも、絵からして実用の際の好みと結構遠いのです。
が。
どうして、なかなか。
かなり、きます。
部分の色気と構図の色気とシチュエーションの色気、セリフの色気、どれも高水準。



音楽:7
ゲームの雰囲気にあった、軽快で少し繊細で耳障りでない曲の数々。良質です。
例によって、グッと迫るものはありませんでした。
何が哀しいって、挿入曲。じわじわ良さが来る系だったようで、プレイ中聴くと非常に浮いて聞えました。

ボーカル曲:OP曲、挿入曲の2曲あり。OPはI'veのKOTOKO。



キャラ:8
 主人公:名前変更不可,一流大学3回生。典型的なエロゲーの主人公って感じ。
     ハンサム、鈍感、大事な場面で熱血、普段は少しいじられキャラ(ヒロイン舘に)、
     そしてH上手(ほぼ初心者のくせに)、絶倫。
 恵麻姉:万能だった主人公の兄の妻。兄は既に他界。極度のブラコンで主人公大好き。
     天才パティシエール。
 里伽子:かつての店でチーフを務めており、冷静さと美貌と何より鬼謀で店の発展に
     尽くした。現在は就職のため普通の学生生活。
     主人公と大学1回生のときからの仲で、恋人と囁かれたが…
 かすり:噂話好きの、茶目っ気のある店員。菓子作りと接客両方できる。
 明日香:「学園」2年生の巨乳炉利キャラ。家庭教師していた主人公の教え子。
     主人公を「せんせ」「てんちょ」と呼ぶ。
 由衣:新装開店前夜に飛び入りでファミーユ店員になった、天然系。
    独特のテンションでの接客がウけ、気がつけば看板娘に。
 玲愛:ライバル店「キュリオ」のチーフ。主人公と会うたびに喧嘩しつつも、
    なぜかいつも的確な助言をくれる元祖ツンデレ。



声:男女
フルボイスです。
声優さん達、有名18禁声優さんは一切起用しておりませんが、皆さん非常に上手い。
お話の面白さ、台詞回しの見事さもあるのでしょうが、これまでプレイしたフルボイスゲーの中で最も「音声まで聞いた割合」の高い作品です。
Hシーンでさえ、結構音声聞いてました。実用にも使わないのに。
一人、里伽子の声だけ少し変な感じしましたが、これはこれでハマり役なのかも。



時間:4
ADVとして標準的な長さだと思います。
各ヒロインルートに分岐してからも、それなりにボリュームあります。各1,2時間程度。



雑記
システム回りもやはりそつないです。特に不満は無し。
回想モードでCGが変化したのは良かった。一枚しかないと見づらいのですよね。

目立って良かった演出は覚えないですが、演出不足だとも思いませんでした。
隠し味程度。




お勧め度:9
あえて言うなら、「あと一歩」破壊力に欠けていましたが、そこまでは踏み込まないことで、マニアウケではなく万人ウケする作品になったのでしょうね。
そういう意味で、安心してお勧めできるという意味で高得点9点です。
普段キワモノや濃い作品にばかり手が伸びる方も、一度手を出してみる価値は十分ありです。

ただ、やはり「どこか少し、物足りない…?」感があるのも確か。確かにキャラとの掛け合いが非常に面白く、その辺は素晴らしいのですが、「破壊力」というものとはまた違うのです。それがこの作品の持ち味なのかも知れませんが。
とはいえ、そうそうお目にかかれない「秀作」であることは間違いなし。「2005年最優秀作品候補」はダテじゃない。

高級洋菓子のように上品でお洒落でかつ繊細、そして何より美味しい作品でした。




気に入り度:8
文句なく8点以上です。9点でもいいかなとも思いますが、「かなり面白かった」以外の感想に乏しいので、8点で止めておきます。
とはいえ、本当にオールラウンドによくできていた作品で、舌を巻きました。脱帽。

そうそう、これを記しておかなければ。
私、前作「ショコラ」未プレイです
どうも前作をやっていればさらに評価上がる模様です。何かと粗も多い前作ですが、それでも概ね良作だそうなので、余裕がおありならどうぞ。
ただ、私のように前作未プレイでもあまり置いてきぼりなど無しに(というか気づいてないだけでしょうが)十分に楽しめたことは記しておきます。



(この作品については、プレイ後レビューおよび攻略にても触れております)

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