(執筆:2009/12/13)
SPEED
(本作から始まる「姦染」シリーズで有名。 親ブランドのJANISは、CIEL, SPEEDなど人気ブランドも擁するが大量の無名ブランドを抱える。)
発売時期:2006年4月
ジャンル:ADV
用途:実用
舞台:現代の学園
顕著な属性:知能低下系淫乱、レイプ、乱交、輪姦
プレイのきっかけ:ハードな強姦系輪姦に期待して。また本シリーズに前から興味あったため。(プレイ前の期待得点…7点)
プレイ進捗状況:3シーン、1エンド未開放
あらすじ:ある日突然、街の住民たちが理性を失い凶暴化し、また欲望の赴くまま行動するようになった。そんな街で、そんな事情を知らない主人公達はクラブ活動のため学園に一泊泊まることに。
ゾンビ系パニックものです。ゾンビと言っても死体が動くわけではなく、理性を失った人達が襲ってくるわけですが(主に性欲を満たすために)。で、その者達と一定以上の接触を持ってしまうと同じ症状に感染するって仕組みです。少なくとも本作において、治療は無いです。つまり、感染したらその人はもう死んだも同然。あとは自分を襲う捕食者に様変わりです。
…とまぁ、オリジナリティはあまりないですが、こういう王道パニックものだから、当然シナリオも結構緊迫感のあるものです。そりゃこの素材を使えば自然と面白くなるわっていう。
ただ、Hシーンに重点が置かれすぎたのか、シナリオとしてこれ以上の評価はできません。パニックものとして面白くないわけではないのだけど、もっと面白く描けたんじゃないかなと残念です。舞台をほぼ学園だけに限定したのはいいとして、それにしたって学園ならではのギミックをもっと利用したりとか、もっと主人公達の「知恵を振り絞って脱出」みたいなものを見たかったですね。一応そういうシナリオ展開にはなるものの、どうもパッとしない。
キャラそれぞれの思惑や背景が描かれたザッピング風シナリオになっているのは評価できるのでしょうが、本作でそれをやる必要性が感じられないんですね。ある意味、それがシナリオ展開の足を引っ張った感もあります。
というわけで、普通の実用ゲーよりはずっとシナリオも面白いのだけど、それでもシナリオゲーとしては全然駄目、といったくらいの評価です。期待はしちゃいかんです。
選択によって感染者達の餌食となるか逃げ切れるかが決まるような、Dead or Alive的二拓もあってそういうのは楽しいのですが、先述のように結構設定がゴテッとしてるので、「どっちのヒロイン選びます?」的普通の選択肢も結構多いです。
ただ、シナリオチャートが見れるようになっていて、それを埋めていく楽しみがあるのはいいですね。表記が分かりにくくて私はあまり見ませんでしたが。
先述しましたが、私が本作に期待していたのは、ガチ凌辱(輪姦・レイプ)でした。理性失った男達に襲われるって、女の子にとっては想像するだに嫌〜な展開じゃないですか。だからこそ、Hシーンもより凄惨さが出るかなぁと期待したのですが…。
私にとって本作の最大のマイナスポイントは、襲われた方もしばらくすると感染してしまうという、シリーズの根幹をなす設定でしたね。さらに、ヒロイン達が自分の置かれた状況をきちんと把握できていないのが痛い。どういうことかというと、まず襲われていても「え?え?」とか「なぜ貴方が?」みたいな感じの、戸惑いや疑問が混じったシーンばかり。きちんと強姦されていません。さらに、やられちゃった後も、確かに直後は結構悲惨な感じになるのですが(主にCGが)、状況がわかってないものだから、強姦されたという嫌悪感やら絶望感といったものに「なぜ?」という不純物が混じっており、どうも強姦ものというよりパニックものという色が強く出ている。さらにさらに、その後も感染者達による宴は続くのですが、その辺りからヒロイン達も徐々に感染者の仲間入りを始めてしまっているため、強姦どころかただの頭ゆるい人達による完全和姦になってしまう。そういうのが好きな人には胸を張ってお勧めできますが、そういうのは全然期待してなかった私には肩すかしもいいとこでした。
というわけで、本作のHシーンは、大きく3タイプに分かれます。まずは、感染者達による何も知らないヒロイン達の凌辱。輪姦なこともありますが、そうでないことも結構多い。続いて、感染してしまったヒロイン達と感染者達との乱交。最後に、感染してしまったヒロイン達による主人公の逆レイプ。もちろん主人公はほとんど抵抗しません。理性を失ったとは言え、特に感染初期では知性はかなり残っているので、ヒロイン達もいきなりあばばばばな感じにはなりません。結構普通の淫乱です。
つまり、パニックものとしては異例の(ある意味)和姦率、というわけですね。あ、主人公とメインヒロインとの、正統派和姦もあります。
場面にふさわしい、適切なBGMだなぁという印象ですね。
ボーカル曲:無
主人公:加藤泰之(名前変更不可),気さくな普通の男子学生。
優:明るく優しい学園の人気者。
瞳:お堅いお嬢様。
一応シナリオもしっかりしていますので、それなりにヒロイン達も掘り下げられています。あくまで「それなりに」、ですが。
あと、関係ないですが主人公の親友の一人がいい体しすぎです。CG見て速攻携帯カメラに撮影してサブライターに送ったわ。
…まぁ、期待していたほどの活躍はしてくれなかったのですが。
女性のみフルボイス。
声には誰にも不満無しです。
実用ゲーとしては標準的な長さかと思います。短いという印象はありません。
システム:テキスト進行がマウスホイール非対応なのが残念です。
演出:シナリオチャート、よかったのですが、ちゃんと機能してます?私がこれを見るのやめた理由、解放箇所も非開放表示されていたりと、いま一つ信頼できない感があったからなのですが…。
あと、本編とは全く関係ない演出ですが、最後のスタッフロールがなかなか好みです。
うーん、何もかもがあと一歩…という感が。Hシーンは(期待ポイントを外しさえしなければ)普通にエロいので、シナリオにも手抜いてない実用系作品をプレイされたい方にはいいんじゃないでしょうか。特に、「強姦ものもいいんだけど、あまり痛々しいのはちょっと…」という方にはかなりお勧め。たとえ強姦されてもアフターケアもばっちりですので(もれなく感染)、安心してプレイできます。
…うん、凌辱ゲーの入門にいいですね、本作は。
今ならDL販売でかなり安価で手に入るので、そういう意味でもお勧めかも。(いやDL販売自体が敷居高いか)
実用面でがっかりしたのはもう散々語ったのでおいといて。
色々と、惜しいなと思いました。自衛隊の活動描写など、「もっと見てみたい!」
と思わせる要素は多くありました。世界設定はなかなか魅力的です。ただ、それがほとんど全く生かされてなかったのが残念。
とてもいい素材だと思うのですが、私には合わなかったですね。大人しくGuiltyとかつるみくとかやっとけってことで。
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