監獄戦艦2 〜要塞都市の洗脳改造〜

(執筆:2010/12/24)



メーカー

ANIME LiLiTH
(廉価エロゲーブランド最大手Lilithの中の小ブランド。Lilithが本気出した時はよくこのブランドから出る)



属性

発売時期:2010年7月
ジャンル:ADV
用途:実用
舞台:未来・宇宙都市
顕著な属性:催眠・洗脳・改造・輪姦
プレイのきっかけ:リリスファンであり、公式サイトの紹介CGに惹かれるものがあったから。(プレイ前の期待得点…6点)
プレイ進捗状況:コンプ



テキスト:3

あらすじ:ネオ・テラーズ(地球派)とニュー・ソラル(植民星派)の暗闘が続く太陽系。第三極とも言うべき軍事強国で知られる天王星衛星の要塞都市コーデリアは戦争の天才アリシア・ビューストレーム将軍と、彼女が支え次期大公となる皇女マヤ・コーデリアの決断によってニュー・ソラルの陣営に加わろうとしていた。それを阻むべく潜入したネオ・テラーズの工作員である主人公ディノ・ディラッソは新鋭戦艦イェルケル内に秘かに設置された『洗脳ラボ』を用いてアリシアとマヤの洗脳改造と徹底的な人格破壊調教を画策する!(公式サイトよりそのまま転載)


特に述べることもない、いつものブラックリリス風シナリオです。
色々設定やらシナリオやらはあるけど、基本的に抜きゲーのお飾り程度ですね。



ゲーム性:3

普通に進めていると高確率でバッドエンドに行きますし、何度か試行錯誤していればコンプできる、まぁ程よいくらいでしょうか。欲を言えばもっと簡単でいいと思いますが。割と、同じシーン何度も見させられる目に遭いましたので。



実用性:7

気位の高い女将軍とそれを慕う高貴で気の強い姫に催眠テクノロジーを使って意識下から淫乱に洗脳していくという、お馴染みの展開ですね。
改造中の数々のギミックが男心をくすぐります。
シーン内容は、理不尽かつ陵辱めいたことを二人に強いるのですが催眠状態に陥っているので違和感は感じつつも仕方なく素直に従う…という感じでしょうか。フェラしろと言われればフェラして喉の奥まで突っ込まれるし、アナルを見せろと言われれば見せて奥まで突っ込まれた上に出されてしかも絶頂するし…といった具合です。
あと、公衆面前での恥辱プレイというか、卑猥なことされているのがバレないように賢明に取り繕うけれど…みたいなシーンも結構多いですね。輪姦シーンもあれば風俗的な奉仕シーンもあり、もちろん(というかかろうじて程度ですが)パイズリシーンもあり。どれもヒロイン達が自分の意思に反して感じまくってイキまくる、万人向け陵辱ゲーですね。
普通に、かなりエロいと思います。Hシーン、見た目だけエロくて中身はスカスカ…なんていうこともなく、きっちりとエロスのツボを突きつつ、それでいてテキストもくどすぎず、フェチ心をくすぐりつつも肝心の実用性はきっちり維持している…という、手堅い作りです。少しねちっこいくらいが、一番いいかも知れませんね。

メインは上述した2人ですが、サブヒロインとして、主人公の忠実な雌奴隷であるリエリ(前作ヒロイン)、主人公のライバルの褐色肌将軍がいます。リエリの方は普通に雌奴隷的奉仕シーン、褐色肌将軍は普通に陵辱シーンがありますね。分量は、リエリが2シーン、褐色の方が結構長めで内容も豊富な一連の1シーンです。

で。
一応、アニメリリスであるのですが、アニメ部分は、前作と比べて明らかに劣っているような。劣っているというと語弊がありますね。使い場所がおかしいと言った方が正確か。
上述した肉体改造ギミックのシーンでアニメ入れるのは、まぁ分かるのですよ。
問題は、なぜか姫将軍のアナルシーンという中途半端なシーンで1シーン、残り2回はなんとリエリとのHシーンで終わりという。いやいやいや、もっとメインヒロイン達のメインHシーンでアニメ使えよ!
…多分、販促のアニメ紹介のために敢えてここをアニメ化したのでしょうが、これはちょっとずるい。というわけで、アニメには期待してはいけません。

まとめると、突き抜けたエロさはないものの、リリス作品の中でもかなり高水準安定なHシーン。




音楽:3

ボーカル曲がありだという…。
BGMについて述べることは特にないです。

ボーカル曲:1曲



キャラ:4

主人公:ディノ・ディラッソ(名前変更不可),下衆であるが頭は回り、狙った獲物は確実に落とす指揮官。監獄1の主人公キャラそのもの。
アリシア:王者の威風と華麗な美しさを持つ才女。マヤ・コーデリアを溺愛しており、彼女を立派な大公にすべくあらゆる面でサポートしている。(公式サイトより)
マヤ:アリシア同様、臣下国民に絶大な人気のある姫君。天才肌で努力家、アリシアからその将来を嘱望されている。尊敬するアリシアに一つでも何かを認められたいと何事にも一生懸命努力している。アリシアほどではないが王者の威風と、知性と若いエネルギーに満ちた美少女。(公式サイトより)

典型的な、陵辱ゲー向けヒロイン達ですね。というかブラックリリス系作品頻出タイプと言うべきか。まぁ、悪くないのではないでしょうか。



声:女

女性フルボイス。今回は声優さんにも全く不満点無しでした。



時間:2

廉価の実用系作品なので、お察しのボリューム。一方、廉価の実用系作品としては十分なボリュームとも言えます。
この、質と量を両方兼ね揃えてくる辺り、廉価ブランド最大手の貫禄ですね。



その他

システム:細かいことかも知れませんが、アニメモードで進めた時、同じシーンのCGおよびシーンが解放されませんでした。恐らく、逆にグラフィックモードで進めればギャラリーのアニメは解放されないのでしょう。
理にはかなっているのですが、ちょっと気が利かないんじゃないかなという気もします。

演出:演出とはちょっと違うかも知れませんが、宇宙での艦隊戦闘シーンが割と気合入っており、CGもふんだんに使われてます。Hシーンに安っぽさを感じさせないための演出という意味では良演出なのかも知れませんね。




お勧め度:7

リリスファンはもちろん、リリス作品は初めてという方にでも安心して勧められる作品。ヒロインに対しあまり酷いことするのはちょっと…というライト陵辱系プレイヤーの人にもうってつけの出来映えと言えるでしょう。かなり手堅いです。




気に入り度:7

エロいのは確かで、本当に安定した作りだと思います。
が、一方で、私には、リリスは完全に自らの「リリスブランド」に縛られてしまったと感じました。社運を賭けたというと言い過ぎでしょうが、既に前作での実績もあり、実際かなりの資金や労力を費やして作ったであろうことが伺われる本作。「コケるわけにはいけない」という気持ちが、如実に伺えてしまいます。
あまりにも、安定している。陵辱ゲーでありながら、万人受けする作りになっている。それは裏をかえせば、守りに入った作品だということです。

私が思うに、リリスというのは元々、薄利多売を旨とした自転車操業ブランドだと思うのです。本当に、ありえないようなペースで作品を出し続け、しかもそれらの質が廉価作品の中ではかなり高い。もちろん人が作る創作物ですから当たり外れはありますが、少なくともCGは常に安定した出来栄えだし全体的クオリティはゆっくりでも確実に高まっている。これで採算取れてるのかと不安になるけれど、恐らくそこは信用を勝ち取ることで私みたいなリピーターを量産し、多売によってやりくりしているのだと思います。
そういう商法だろうし、ましてや最近のように自社製品のセルフアニメ化によってさらに収益を伸ばそうというような商法をしているくらいだからあまり冒険ができないのは 分かるのですが、それでも、昔のリリスに見られたような、限界突破的な「突き抜けた陵辱系のエロさ」というのが見られなくなったのは少々残念です。たしかに、シーン自体を見れば今も突き抜けているのですが、なんというのかな、お馴染みの鉄板シーン展開をなぞっているだけというか…。ぶっちゃけ、陵辱シーンとは言っても「なんちゃって陵辱」ばかりですし。昨今の作品ばかりやっているとこれが普通だと思ってしまいそうですが、陵辱ゲーって、もっとヒロインの快楽よりも苦しみ(肉体的なものもさることながら、悲哀であったり絶望であったり)が前面に出ているものだと思うのだけどなぁ…。
ちょっと話がそれてしまいましたが、リリスの全てのクオリティが高くなっている中、その「突き抜けた感」だけは停滞しているのが、個人的には少しだけ惜しく思われます。そんなところを改善したところで売上が上がったりはしないだろうし、むしろ昨今の表現問題にひっかかってきたりで難しかったりするのでしょう。しかし、昔の「小粒ながらもピリリと辛い」作風から段々と「コスパの優れた安定陵辱系ブランド」へと変わっていっているのには、一抹の不安を感じてしまうのです。

何だかんだいっても安心のリリスブランドなので、今後も期待を込めて見守らせていただきます。



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