メーカー
KEY
(感動系ゲームの大御所。最も有名なブランドのひとつ。この作品含めて3作しか出していないのが色々な意味ですごい)
属性
ビジュアルノベル,感動,純愛,ギャグ,家族,現代のとある町・学園
テキスト:8
進学校の落ちこぼれである主人公、ある日、登校時間もすぎた頃、学校への坂のふもとで立ちすくむ少女に出会う。
自分が好きだったものが全て変わっていくことにおびえ、立ちすくむ少女に、何気なく「新たな楽しいものを見つければいい」と諭す主人公。
そこから始まる、その町に生きる人達の物語。
大御所、KEYの3作目。前作から約4年ぶりですかね。4年間というだけあって、テキストのボリュームも結構なものです。(ただしどうも余分なところが多いようですが)
テキストですが、序盤は普通にキャラとの掛け合いで笑えるという意味で楽しめると思います。中盤の中だるみも、前作と比べ格段に無くなっています。終盤、怒涛のクライマックスですが、これは当たりもあればはずれもありという感じ。いや、ハズレはないんですけど、「ふ〜ん」程度で終わるのもあります。逆に、随所で涙涙な物もあります。ちなみに、あるエンドが今のところ私の中のベストシナリオです。猛烈に感動した。
今回は前作よりもより「家族」をテーマにしていますが、そういう意味でも、KEYの作品は一度はやっておいて損は無いと思います。一風違った世界が見れるという意味で。
ゲーム性:2
基本的に普通のVN(VisualNovel)形式です。どうも、複数のキャラ攻略のような真似事も可能という感じで、そういうことやっているからめちゃくちゃボリューム出て4年もかかった気がするんですけど。
で、なぜ2点なのかですが、終盤、ちょっと集め物が必要になるんですよね。その集め物が、「ダルい」。簡単に言うと、ひとつの目的のために何人ものキャラシナリオをクリアすることが求められるわけです。これでは、そのキャラシナリオにとっぷり漬かれませんよね。
そういう意図ではなかったのでしょうが、そういうことになってしまう本作、ゲーム性という意味では評価はマイナスでした。
実用性:1
まぁ、全年齢ソフトですし。妄想か同人で楽しんでなさいってことで。
同人でも楽しむの困難でしょうが。
音楽:9
KEYの人気がこれほどまでに強い秘訣の一つが、強力な音楽製作陣だと思います。
18禁ゲーでの有名な作曲者を挙げろといわれて一番よく出てくるのが、集団ならばI'veでしょうが個人ならば折戸伸治氏ではないでしょうか。本作もまた、折戸氏らが作る音楽に助けられているような場面すらあったと思われます。
なんせインストール、音楽だけで1G超えるくらいですから…。
ボーカル曲3曲有り。
キャラ:8
主人公:新学校のおちこぼれ。口の悪さと素行で、周りから不良だと思われている。
親友(男):主人公の数少ない友達。しかし扱いは最悪。
いつも主人公達にいぢられている。
同級生:坂の下で出会った、体の弱い子。
気の強い姉と気の弱い妹の双子の姉妹。
図書室で一人本を読む超秀才少女。
下級生:生徒会長志望の真っ直ぐな性格の子。
空き教室で星型の彫刻を彫り続ける天然っ子。
少女の両親:坂の下の少女の両親。二人とも非常に温かい心の持ち主。
主人公の父親:同居はしているが、主人公との間に、もう家族の関係は無いに等しい。
などなど。
良くも悪くもKEYらしい愛くるしい(すぎる)キャラ達によって彩られています。
今回はギャグも強化されていますし、男性キャラにも愛着を持って楽しめるでしょう。
声:無
これもあったら大変なことになります。
まぁ問題無し。
他のVNに比べて「声あってもいいな」と思う度合いが強いのは、キャラがそれだけ魅力的だからかも知れませんし、会話文ばっかりだからかも知れません。
時間:6
VNとしてはかなりのボリューム。やりこめばもっと上でしょう。
ボリューム不足を感じることはないと思われます。
雑記
システム面に問題は全く無しです。必要なものはたいてい揃ってます。
特に、オートリード機能は非常に使いやすくて快適・満足でした。これは非常に評価したい。全18禁作品で(といってもこれ18禁じゃないですが)今のところ最も使いやすいオートリード機能です。
この作品は、「プレイ後」にてネタバレレビューあります。
お勧め度:8
これも、一度はやっておいていいんじゃないでしょうか。楽しめますよ。
そして時には心温まることも。KEYがブランドとして確立していることを感じさせます。安心して楽しめます。
ただ、時間が無い方・KEYのノリが嫌いな方・(なぜか)ゲームにまでリアリティ求める人には地雷確率高でしょう。
婦女子の皆さんも安心して楽しんでいただける一作です。ぜひ布教に!!(オイ
気に入り度:8
正直、ラストにはさっぱり納得いきませんでした。はぁ〜〜!?って感じでした。ラストに至るまでに随所でホロホロさせられたのは確かなんですけどね。
だから、気に入り度もやや低い…はずなのです。(せいぜい7点止まりでしょう)
しかし先述したとおり、あるサブシナリオだけは、これまで読んだシナリオ全て合わせても堂々の「マイベスト」でした。素晴らしかった。お気に入り度10,お勧め度9です。
というわけで、全体としては8点です。
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