永遠のアセリア The spirit of eternity sword

(2005/08/17執筆 2006/08/19加筆修正)

メーカー

XUSE(本醸造)
(本作が大ヒット。様々な作風のゲームを出す中でも、本気モードの"本醸造"です。)



属性
ジャンル:戦略SLG&ADV
用途:ゲーム
舞台:現代日本・異世界ファンタジー 顕著な属性:炉利



テキスト:8
あらすじ:異世界に召還された高校生達が、望まぬ戦いを強制され、戦火に身を投じていく。

ファンタジーものではありますが、既成のファンタジックな要素を適当に切り貼りしたような三文ファンタジーとは一線を画しています。世界の設定から人物相関・キャラクター達など、多少の強引さ・無理やりさも感じないではありませんが、丁寧に作ってあると非常に好印象でした。
物語の展開も、これは多少好みの分かれるところですが、主人公やヒロイン達が悩みながらも成長していく物語はなかなかよくできています。序章は冗長であり、2,3章と多少中だるみする気もしますが、終盤は圧巻でした。ヒロインが5人いますが、いずれのヒロインのルートも物語の伏線と少しずつ絡んでいて面白かったです。また時として親友と殺しあうなどといった、ドッキリ展開もあります。ただ、一巡しただけでは世界の謎も結構残ったままになるため、(それでも恐らく十分満足のいく出来でしょうが)若干減点となるかも。このゲームを隅々まで満喫できるのはかなり時間の余裕がある方に限られてしまうのが難点でしょう。



ゲーム性:9
3人1組の部隊を最大4つ移動させていく、ターン制戦略シミュレーション。戦闘の仕方が独特で、戦闘グラフィックも非常にかっこいい。初めて見た時は感動しました。
難易度は、ちょうどいいくらいですかね。サクサク進むわけではないですがセーブ&ロード繰り返したりは必要ないです。
問題は、繰り返しプレイ時にこのSLGパートを省略できない点でしょうか。とはいえキャラ達のステータス引き継ぎで最初からプレイできる(難易度も選べます)ので、まだ救いでしょうか。面倒ならば敵レベルは上げずにプレイすればよいわけですので。



実用性:4
一応イービルモードに行けば片っ端から女の子襲ってくれますし、効果音等もしっかりしてます。けど、ノーマルルートでは他のやり込み型ゲームと同じく申し訳程度ですので、1点おまけの4点。



音楽:7
全体として無難な作りになっております。いい感じでしょう。ただ、他の戦略系ゲームでもそうですが、どうしてもSLGパートの曲が延々と続いてしまうんですよね。
OP,ED曲それぞれ有り。特にOPは、ムービーも含めかなりカッコいい作りで、ゲームの世界観にもぴったりですし、この曲だけは抜きんでてよかったですね。

ボーカル曲:2曲



キャラ:7
 主人公:名前変更不可,戦隊物に出てきそうな熱血に暗さをプラス。
 ヒロイン:献身的なメイド服,無口な戦闘マシーン,ロリ,お堅い剣術者,二面性を持つ女王

ヒロインを簡単に書きましたが、どのヒロインもまぁまぁ魅力的。萌え的な要素は(個人的に炉利キャラに魂奪われそうになりましたが)あまりありません。それよりも、個別ルートに入ってからの、主人公とともに成長するヒロインの姿こそ、一見の価値あり。 声:男女
男女ともに、いい感じです。なんか有名人起用しておられるようですね。特に、エスペリア役のカンザキカナリさんは素晴らしかった。



時間:9
やり込み派プレイヤーには超お勧め。逆に時間無い方にはお勧めできません。
まぁ50時間は楽しめるんじゃないでしょうか。
製作者の狙いをほぼ理想的に再現した私は、結局80時間くらいプレイしてました。



雑記
システム回りは、ほぼフル装備といってよいかと。
演出として先述のとおり戦闘時のエフェクトが秀逸。また、戦闘開始時・攻撃時・防御時、それぞれ敵味方キャラがコメントする辺り、非常に私のツボでした。

(本作品については、「プレイ後」にてネタバレレビュー有りです)



お勧め度:9
2003年度最高峰の戦略SLGといえるでしょう。ADV部分もそれなりに長く、ボリュームは十分ですしついつい繰り返しプレイにも手が出てしまいます。
SLG部分は独特のシステムで、初めは少し戸惑うでしょうが、親切なナビもありますし、慣れればその面白さに気づくでしょう。リアリティには欠けますがその辺りはファンタジーということで。
ADVパートですが、最初のSLGパートまでが非常に長い。2時間はかかるでしょう。後はそんなに長くないんですけどね。まぁ物語の導入って意味で、大事な時間ですよね。
その中で、主人公が異世界についてしばらくは、ヒロインや登場人物は皆「聖ヨト語」という言葉を話します。人によってはうざいだけかも知れませんが、この出来が素晴らしい。声優さん達の声あても素晴らしい。
主観ですが、ヒロインの何人かはこっちの言語で話してる方がかわいいです。
エロゲー1作のために新たな言語まで生み出したXUSE、本醸造の名は伊達でないこと、確認させていただきました。

「正統派・本格・壮大なゲームがやりたい」という方に、2006年夏現在、当サイト一押しです。




気に入り度:9
80時間もプレイして、気に入ってないわけないですね。
全員のエ○ー○ル時の技が見たかったのです…。





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