「車輪の国、向日葵の少女」リアルタイムプレイ日記

(執筆:2006/07/17 - 2006/07/30)


本日記は、タイトルにて記載した期間に私がプレイしながら書いていた日記をまとめたものです。

「車輪の国、向日葵の少女」についてのネタバレ続出ですので、未プレイの方のご閲覧はご遠慮いただくことを強くお勧めいたします。













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0

2006-07-17 19:05:43



積みゲー崩し。





長かった…。




いいわいいわでホイホイ中古ソフト漁ったりするものだから、私内2006年上半期大本命であるこの「向日葵の国、車輪の」もとい「車輪の国、向日葵の少女」、プレイ開始まで3ヶ月近くかかってしまいました…。



しかし、ようやく、ようやく開封でございます。

期待するほど評価も下がる法則もなんのその、期待度80点にて開始です。




で、例によって予備知識は0です。

敢えて言うならパッケージの裏読んだくらいでしょうか。


それから予測されるシナリオは・・・





罪と罰?





そんな感じで、プレイ開始でございます。
















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1

2006-07-18 23:48:44



あ・・・



侮っていた・・・・




こんなにクセのある話だったとは・・・。


もっとこう・・・

ほんわかというか・・・癒し系というか・・・+ギャグで・・・ ちょっと桃源郷入ってるけど退屈しない、みたいな・・・



いや、まぁ、大筋では上述の状況で問題はないのですが。


雰囲気ですよな。


主人公もキャラも、なかなかに濃いね!なんというか、向日葵のぎらぎら感がそこはかとなく漂っているような。



とはいえ、キャラは可愛いですね。絵も中身も。

委員長・・・というか灯花が今のところ一番好みです。次さち。以下、残り。



ゲーム起動2回目にして、法月さんの声で「あかべぇそふとつぅ。」と言われたときは泣きそうになりました。


あ、その前にOPの直前で私好みの女の子が登場したなと思ったその直後あたり、泣きそうになりました。












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2

2006-07-19 22:45:26



はい、はじまりました「車輪の国、向日葵の少女」って、このタイトル長い・・・・・・・・・・。



これ打ち込むの何回目ですか。なんちゅーか、愛称みたいなのないんですかね。

エウシュリー&アナスタシアのアナスタシアが自称ナスだったりするみたいな。


いや、多分あるのでしょう・・・私が世間知らずなだけで・・・。




まぁんなことはいいです。今日の進捗。

明日は恩赦の日です。



感想。





主人公。


概ね賢いのは分かりましたが、たま~に(3回ほど)アホになりました。この辺、伏線なのかな。


・「優れた人間とは何か」の問いについて考え忘れている

・翌日が一日恩赦の日・・・だけど、これ、法月さんの代から廃止されるんじゃ・・・?

 それに気回らないのがおかしい気がする。

・ジュラルミンケースぶちまけたときのあわてっぷりが、主人公らしからぬ… そういやシスコンなんだっけ。



などなど。



プレイ前にはしっとりと文学的な物語を楽しむつもりでしたが、今のところ「絵可愛いなぁ…」「委員長ツンデレ可愛いなぁ・・・」などと2,3次元ほど下のレベルで楽しんでいます。







あぁ、大事なこと忘れてました。


夏咲も意外と可愛い。












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3

2006-07-21 21:05:49



ヤバいです・・・

滅茶苦茶面白いです・・・



現在、早くも2章終盤。10日間のうちの8日目です。

しかも、1巡目はターゲットをさちとし、すでにさちとは付き合ってます。

これ、2章終わったらそのままエンディングになったりせんかなぁ・・・?


2章後半は陰鬱展開ですね。元気系のさち、豹変。

うんうん、リアリティたっぷりですよね。表も裏も元気系だけなキャラなんて、フィクションだけですものね・・・。

そんな中、株が上がっていくのがまな。

この少女、この幼さにしてはありえない理解力ですよね。軽く大の大人を越えてます。一脇役だと侮っていたらとんでもない。ついさっきなんて展開予想ついてたとはいえ結構ジーンとさせられました。


とまぁ、陰鬱部分は面白さもややダウンするのですが・・・


その前の、1章および2章前半は、爆笑につぐ爆笑でした。


卯月「森田君の辞書に不可能の文字はないんじゃないの?」

健一「俺は下町のナポレオンなんだ。」


い○ちこキター


とか、まぁ実在の商品やキャラのパロディが多いですね。それ以外のギャグも面白いですが。個人的には親父からさちへの手紙が大爆笑でした。



エロゲー批評空間のPOVコメントなど眺めていると、結構鬱展開が続くようですが、まぁそれもまたよし。

手ごたえ十分で一安心です。













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4

2006-07-23 22:49:42



「ぶっ殺すぞ!」を心ときめかせて心待ちにしている自分がいる・・・


























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5

2006-07-24 21:42:36



例によってやたら長かった3章も終わりました。

もうね、感想は一言。えぐい。
ちょっと表現は変ですが、こんなに悪魔じみた作品は初めてです。

別の言い方をするなら、「会話だけで、こんなにえぐい作品作れるんだなぁ…。」

もう感心しっぱなし。

脱帽です。

この辺りは、一度学園に灯花と2人で学園に呼ばれ一筆書く辺りのシーンについての感想ですけどね。




3章全体を通しての感想。


主人公が、やはりたまにアホになります。で、そういうときはたいてい答えが転がってる。

今回なら、「どちらを選ぶか」ですね。

天才な主人公というのも厄介ですねぇ。普段かなり頭の回転がいい分、頭の冴えが見られなくなると

結構目立ちます。ライターの影が濃厚に見えてしまいます。


あと、2章に続きお話がややベタだった分、大団円への展開も先が読めてしまったのが残念。

途中の部分の展開は、想像もつかないようなことになって面白いのですが。

(3章なら、京子さんの研修行きを阻止するところ)



それにしても重いです。

3章の終盤は、子供対大人?理想対現実?そんな感じでの幕切れでした。

ライターさんとしてはどうかは知りませんが、今までのところ、ライターさんの用意する「答え」っぽいものが無いのが好印象。2つの立場の意見が書かれ、それらは提示されたままです。

5章で?

いや、どうでしょうねぇ…。

最後まで投げっぱなしにされる気がするのですが。

いや、それを駄目だという気は毛頭ないです。





ところで、一点だけいまなお気になっているのですが。

「ぶっ殺すぞ!」のホラー、解決しないの・・・?












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6

2006-07-25 22:03:11



えー。


4章開始です。




「私に、仲のいい人なんていません・・・・・・いりません・・・・・・

 誰にも頼らずに、生きていくんです・・・。」





って、これもう先の展開が見え見えな気するんですけど・・・。


少なくとも、心の傷は明らかですよね。

これに気づかない、主人公突然阿呆化症候群。


主人公を賢いという設定にし、その賢い主人公が語る地の文の説得力を高める。そうした上で地の文で巧みに読者をライターの思通りの思考に誘導しようというのは、うまいやり方だと思うのですが・・・

いかんせん、阿呆になることが少し多すぎですね。

というか、序盤に比べキレの良さがだいぶ減ったような…。

心理描写とかすごかったのにな・・・。相手の表情一つから相手の背景まで予想してたりしたのに。


どうしたんだ森田健一!

最近SF小説の話でさえ出ないぞ!



もうほんと、「ぶっ殺すぞ!」の謎だけでも解いて欲しいです。

ついでに、灯花に「ぶっ殺すぞ!」と言われるたびに恍惚としてしまう私の心の謎も解いて欲しいです。




まぁ、心の闇は主人公そっちのけで想像ついてしまいましたが、それを主人公がどう解いていって、夏咲がどうたっぷり時間かけてごねるのかについてはさっぱり想像つきませんし、そしてとっつぁんがどう活躍するのかも想像つかないし、それなりに楽しみの要素はたっぷりですね。






ていうか、本当に心配なのですが、これ、さちか灯花とくっついている場合そのままバッドエンドになったりしないスかねぇ・・・?















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7

2006-07-26 22:38:20



向日葵畑にて





夏咲の





幼女時代CG



























お巡りさんヤバいって!!こんなCG出してますって!!

駄目、駄目、こんな炉利絵出したら、犯罪者が出る!!性犯罪者が出る!!!

第二のヤギ被告が、第二の宅間が、第二の河原美代子が出る!!

下着姿でもないのに、性犯罪者が出る~~~~~!!!!!!
























(その後の幼年期の日常描写。陰気な少年と明るい少女の、甘酸っぱいラブストーリー。)


















あぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁあああ身に詰まされる!!!

引き篭もりっぷりが身に詰まされる~~~~~~~!!!!!

ていうかヤバい、こんな小○生ありえん!!!いくらエロゲーだからって、こんな可愛い子出すのはやっちゃいかんだろう!それが企業倫理っちゅーやつだろう!!!プレイヤーが社会復帰する気無くなるだろう!

虚構の世界だけでおなかいっぱいになってしまうだろうが~~~~~~~~~~~~~!!!!!!


















などとは露にも思わず、淡々と眼鏡など吹きつつ横目でプレイしていたのですが。







いじめ。


CARNIVAL以来ですね。

状況は前と同じかな。

賢いけど内気な主人公。明るく万能型のヒロイン。

やがて主人公はいじめられ、ヒロインに見られたくないために陰で暴行を。


まぁそんなことはいいんだ。



なるほど。

これが伏線ですか。



いや、なるほど。

いやまぁベタなんですけどね。

よく出来てるなぁと。


主人公とヒロイン、立場逆転ってわけですね。






感動的なシーンに感動的なCG。


それはいいんですけど。不満など全く無いですが。



CGで描かれている主人公(少年)の腕、えらくゴツいんですね・・・・・・。

なんで同い年の女の子の3倍くらいあるんですか・・・・・・。

大人なんですか・・・。プレイヤーに合わせてるんですか・・・・・・。













で、現代に戻って。


夏咲の態度が結構変化して。





私ね、普段からかなり自分を楽観視しており、どんなに最低な毎日でも、まぁ明日頑張ればいいよねなどと気楽なこと考えて明日も頑張らないタイプなんですけど。




うん、あれだ、夏咲ってツンデレの亜種なんだな

とか思った自分、まじでクズだと思った。














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8

2006-07-27 22:24:39



5章開始のテロップが出た辺りです。

懐かしの我が家にて、手を貸そうか。









































かぁっこえええ~~~~~~~~~~!!!!!!











4章では、どう見ても盗撮なり盗聴なりされてるのに気づかなかったおなじみアホ主人公に、ついに怒りを覚えることもなく予定調和と割り切って淡々とプレイをするという、忌まわしき「世界ノ(ピー)」リアルタイム攻略日記みたいなことになってたわけなのですが。



予定調和というのもあれですが、最後に頑張るヒロイン、3人とも素敵ですね。ベタながらも感動してしまいます。うんうん。


と、結構淡々とプレイしていたのですが。



うん、冒頭の辺りでやられました。

これまで、この作品の評価「テキスト得点、8点…いや、7点?」とか思ってましたが、あっさり8点以上確定しました。

ドンマイ、私っ!(すみません)














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9

2006-07-30 23:44:38



「資格なんて、所詮社会が決めた基準のひとつでしかないわ」






かぁっっこえ(略)








というわけで、車輪の国、向日葵の少女ラスト!!


クリアしましたけどね。


まぁ正直、クライマックス… 既視感。 どこかで見たなぁと思ってたけど、思い出しました。「火の鳥」黎明編ラストもあんな感じですね。


結局…

なんというか…

主題、ぼやけてないかな?

ライターさん、私達プレイヤーに伝える伝えないは別にして、ちゃんと主張持って話書かれていたのでしょうか。

どうも…

その。

福本信行で言うなら、このライターさん、カイジ好きだと思うんだけど、カイジよりも利根川さんの説教の方が好きなんじゃないかと、プレイしながら思いました。

というのも、法月先生が説得力あるのに対し、主人公達の行動はどこか説得力に欠けていたような…。

ライターさんの真意はどこにあったのでしょう。主人公側と見せかけて、本当は法月寄りだったりするんじゃないかと、思いました。


…こういう話、ナンセンスなんでしょうか。


どうも私は、常にライターさん意識しながらプレイしてしまう癖があるようで…。



で。


全てのエンドを見ましたが。


やはり、まな最高。名台詞「まなのお姉ちゃんは、すごいんだよ~!」を聴くだけでジーンとくるのですが、ラストにもう一回聞けて満足です。


次、灯花。

この子、正直精神年齢全キャラで一番低いじゃないですか。小学生っぽいじゃないですか。髪型とか、おかっぱスレスレじゃないですか。

途中から、ちび○子ちゃんとイメージかぶって大変だったのですが。

何、このエロさ。

エロいよ。

ちょっと、エロいよ。

あかべぇそふとつぅ、ヤバいよ。エロいよ。これまでプレイした読み物系ゲームで最もエロいよ。ヘタな実用ゲー越えてるよ。


声優さんと絵師さんとライターさんの、見事なコンビネーションでした。



夏咲。

なんというか、幸せすぎてなんか見てられなかった。二人が何気なく後ろ向いたら隆々と死亡フラグ立ってるようで。



最後、お姉ちゃん。


実は、この「革命」をどう描くのか、すごく興味あったのです。

ところがどっこい、政治家じゃない。


正直、このエンドには感服した。

良かった、やってくれたと。

ライターさん、やはりプロだったと。


これでラストが「俺はおねえちゃんと革命軍に…」などという終わりだったら、評価下がりまくりでしたよ。ライターさんの。

そう、違うのですよね。

「過去と他人の心は変えられない、基本的に。けれど、自分と未来は変えられる。」

いい台詞です。

国の変革を望むなら、未来を変えられることと他人の心を変えられないこととの板挟みは必至です。

革命とは、「変えられない他者を切る」ことに他ありません。

ケンが目指したのは、それとは違う道。

なかなかお見事。




正直、まだ消化不良のところもあります。

一応完全理解のつもりなのですが、ちょっと納得いかないところもあるので。

よって、もう一度プレイしようかなと思ってます。




もう一度プレイしたい理由はもう一つありまして。


この作品、名言があちこちにあってすばらしかったです。

それを、もう一度拾いにいこうと。

そしてそれをプレイ後レビューのネタに使おうと。


「まなのお姉ちゃんは、」から「ぶっ殺すぞ!」まで、余すことなく。


で、名言ベスト10とかやりたいですね。

そんなことできるだけの作品だと思うんですね。




というわけで。



私の気力が続く限り、名言探しの旅に、クリアしたばかりの作品ではありますが、もう一度もぐって参ります。













そうそう。


結局法月先生、終始一貫してケンの味方でしたね。彼なりのスタイルで。


あと、現在のところ名言No.1はこれ。


多分覆らない。



↓↓↓↓










「ローマのカエサルが暗殺されたときの名言は?」

「ぶ、ブルータス……お、お前もか?」

ジュッ。

「ぎゃあああっ!」

「違うでしょ。ブルータス……までは合ってるけど」

「ご、ごめん……なんだっけ?」

「チョー気持ちいい! でしょ?」

「それ絶対違うと思う! 刺されてるのに、そんな水泳選手みたいなこと言って、カエサル馬鹿じゃないか!」










----------------------------------------終了------------------------------------------------




はい、ということで、「車輪の国、向日葵の少女」リアルタイム攻略記、駆け足でしたが終了です。


一応基本的に2日に1回は書いてるこの攻略日記、こうやって読んでると妙に駆け足な気がするのは、それだけ私がハマってしまいすごい時間かけて読み進めているからなのですよね。


読んでて「いくらなんでも飛ばしすぎやろ」と思ったのが、2章のラスト辺りについて。ガッサリ抜けてますね。

実はこの2章ラストですが、まぁまながいなくなってからは予定調和的な理想的展開で、感動的ではあるけれど陳腐でもある、そういう感じなのでコメントに窮していたのです。

今思えば、どの章もクライマックス辺りは結構陳腐…。ありふれた展開です。

それでも、これだけ多くの人の支持を集めているのは、キャラクターの魅力と、途中の山場が面白いからに他ならないのではないでしょうか。

2章なら洞窟探検・まな家出辺り。

3章なら京子さん救出。

4章は… う~ん、よく覚えてないけど、5章なら確実に「手を貸そうか」のあの瞬間。


また、物語の進み度合いに関係なく、名言・良言が数々誕生しています。この辺りは、本当にお見事としか言いようがない。ライターのるーすぼーいさんの、人間への、社会への鋭い視線がうかがい知れます。

「名言集め」の2巡目ですが、他のゲームと平行してやっていたりするためなかなか進まず、現在3章まで来ましたが完成にはまだまだ時間がかかりそうです。「悠久の少年少女」発売辺りには仕上げたいと思うのですが…。



ともあれ、ここまで読み進めて下さった皆様、お疲れ様&ありがとうございました。






















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