恋ではなく -It's not love, but so where near.

(執筆:2022/05/21-2022/07/26, 2022/08/15)

*1ルート目クリア時点でプレイ後用レビュー用に書いていたのですが、なぜかその後からプレイ日記になってしまったので、変な構成です。


■第1(関谷先輩抜き)ルート

右も左も分からないまま最初に突入したのがこのルートでした。
ルートに入るまでの選択肢は、「どのルート目指すぞ」って感じでなく、本当に、「このキャラならこの場面ではこう感じるかな」とフィーリングで選んだ感じ。その分、愛着も深い。
途中から選択肢がピタリと出なくなって、で、それ以降も割とボリュームがあるものだから、このルートを完全に終えるまで、このゲームの序盤の選択肢はダミーとか雰囲気とかそういうもんかと思っていました。(3ルート終えた後振り返ってみても、大半の選択肢はダミーとか雰囲気とかそういうもんでしたね…。)
ダミーに過ぎず、この作品にはこのルート1本しか無い一本道である可能性を割と真剣に(五分五分くらいの可能性で)考えていました。
それだけに、エンド後に初めてEXTRAの未解放CG数とかを見て度肝を抜かれましたね。
そして全力で拒否した。
「もう良いですよ!!!この作品はこのエンドだけ!!!綺麗に終わってるから!!もう十分満足だから!!他のルートとか蛇足!!!!」

…っていうくらい、このルートは私の好みド真ん中ストレートでした。

本ルートに限った話じゃないんですが、実在の街を地名明記の上で舞台にするって、意外とエロゲでは非常に珍しくて(他に該当作品を思いつかない)、それだけに舞台・物語・キャラにリアリティを持たせようとするライターの気迫を感じました。
で、プレイして驚いたのが、カメラについてのうんちくですよね。ご丁寧に用語集(Tips)まで作ってくれているのに、そのTipsの内容を読んでも何書いてあるのかさっぱり分からないというか、日本語としては理解できるけれどその説明が指すものがどういうものか皆目分からないものばかりで、苦笑の連続でした。しょっちゅう専門用語が出てきては、ご丁寧に解説を閲覧できるけど、カメラについての知識ゼロの私にはその解説がそもそも分からない(から解説の解説が少なくとも必要)というね。
でも、面白いものでそれが不愉快じゃない、むしろ好印象なんですよね。
解説が真摯・真面目に書かれていることはよく伝わってくるし、なによりカメラへの愛情の深さ、オタクとしての一途さがひしひしと伝わってくる。私には理解できない世界だけど、その世界の虜になっている人達がいるってことは、Tipsからも、キャラ達のオタクトークからも、よく分かりました。
そしてそれが、本作にとってはとても重要なアイテムなんですよね。だからこそ、上手いなぁと感心したんですよね。
つまり、実在のカメラに熱中し、それらの器機についてそれぞれ熱く語るキャラ達の姿から、高校時代や大学時代の部活の雰囲気が多分に出ている。それが作品のリアリティ・説得力に強く貢献している。
さらに心憎いのが、画面演出です。要所要所で、ファインダー越し(っていうので合ってますかね?)の映像っぽく画面が切り取られるんですよね。アイキャッチでは時々それぞれのキャラの愛機のシャッター音であろう音も聞こえるし。
シナリオの中心が映画撮影であり、それとこれらカメラうんちくが、見事に噛み合っているんですね。
しかも、このルートの主人公の一人である典史にとって、カメラこそがアイデンティティであり、そしてカメラこそが、裕美との切っても切れない絆を生み出す存在となっているのですから、尚の尚です。
というわけで、序盤〜中盤のシナリオ展開はそうドラマチックでもなかったものの、しっとりとしつつも上品・上質で知性を感じる雰囲気が良かったです。
飛島に皆で渡り、そこでの典史・祐未のすれ違いのようなぶつかり合い、そして再度の渡航、しかも何日も二人きりで島で過ごすにも関わらず手すら握ることなく全く進まない二人の関係。そればかりか、島から帰ってからは互いが身を引き合うような、熱く燃える恋ではなく別の非愛のような何かに落ち着くのかと思いきや…。
もうね、扶がカッコよすぎましたね。あっちゃーーーん!!

このルートの何が良いって、色々良いのですが、一つには、祐未がまぁ現役モデルというだけあり、一方で、作中で祐未自身が自嘲するように、たしかに現役モデルというだけで一般人よりは遥かにすごいかも知れないけれど、それくらいの美貌・スタイルの持ち主である現役モデル自体はこれまた全国に大量にいて、その中でしのぎを削らないといけないという。つまり、祐未の美しさには説得力と生々しさがあるんですよね。そしてその裕美がどんな性格かというと、普段は大人ぶって澄ましているし、特に幼馴染の典史や親友になった美月にはお姉さんぶるけど、対抗心が強く、実は思考も発言も、子供っぽいのです。子供っぽいという表現は、十代らしいと言い換えても良いです。クールな美人のように見えるし本人も自分のことを半ばそう思ってそうだけど、実のところ幼さも多分に残しているというか。そういうのが、祐未のセリフの本当にあちこちからにじみ出ている。この辺りが、生々しくて大変良いなと思っています。そして祐未を語る上でもう一点忘れてはいけないのが、とても義理堅いという点です。自分の損得を度外視に、筋を通そうとする。この義理堅さをも多分に持っているところが祐未の人間としての魅力であり、またこのルートの魅力でもあるんだと思います。
そして典史。これがまた祐未にお似合いの良いキャラなんですよねぇ…。典史もまた、真面目で文句なしに義理堅いんですよ…。
祐未が典史に惹かれるのはこの義理堅さよりもカメラに対する一途さ、自分を他の誰よりも魅力的に撮影できる(&自分自身が他の誰よりも典史にカメラを向けられている時にこそ魅力的であれる)という、カメラマンとしての典史に対してなのでしょうが、この義理堅さ故に、お互いのすれ違いは決定的になりかけたんですね。
この辺りの、祐未と典史のかけあいこそが本ルートの見どころではあったんですが、もう一つ典史を語る上で欠かせないのが、この典史、その真面目さ・義理堅さに起因してというかその結果というか、絵に描いたようなヘタレになっているのがもうたまらない。
所謂キャラクターとしての「ヘタレキャラ」のようなものとは全く違っていて、女性(祐未)へのアプローチや声掛けが、真面目すぎて結果ヘタレなんですね…。これは、祐未にも指摘されます。具体的には、公園で扶を交えてのシーンあたりが絶頂期。これがまた良かったなぁ。この感じ、好感しか無い。

ようやく公園まで語りましたが、その後二人になってから、Hシーンに至るまでが、長かったですねぇ…。
ここの描写もちょっと丁寧すぎるほど丁寧で、二人が互いに全く予想外の展開に戸惑いながらも徐々に冷静さを取り戻しつつ、すると今度は現状の非現実感と相手との新しい関係への戸惑いと幸福感とあっちゃんへの申し訳なさとに苛まれ、それがやがてお互いへの様々な気持ちだけになっていき、最後には初々しさと愛情に収束していくという流れの描写はとても良かったけど、にしても長かったですね…。
驚いたのは、Hシーンに入っていながらも尚ザッピング(2人ですけど)で視点が入れ替わっていたことですね。これもまた初めて経験する気がする。Hシーンに入ってからも尚女性視点混在とか、エロゲ史上類を見なくない?(一貫して女性視点というのは、あります。凌辱ゲーで何作か。)

んで、最後は祐未の家の前で、いかにも二人らしいじゃれ合いをしながらFINという。
ごちそうさまでした。


……と、ここまでは良かったんですよね。
その後、時間が戻り公園での好佳視点で扶描写が入り、扶の号泣と好佳の扶への秘めた想いが描かれて、正直、ここは無くてこの前で完結で良かったのになぁと思いました。
まぁこの部分は、次以降のルートへのつなぎってことで。うちのサイトの評価基準に則ると気に入り度9点。



■第2(林兄妹)ルート

上述の通り、第1ルートは本当に良いエンドでしたね。満足感すごい。一作品としては少しだけボリューム不足感もあるかも知れないけど、私としては十分満足。良いエンドだったんだから。と思いながらエンディングスクロールを見ていました。
そこまでは良かったんですが、その後追加エピソードが始まり、シーン回想とかのEXTRAが開放されて、EXTRAのCG見に行って愕然。
まだ全然、1/3も終わってないやん、本作。

もう良い!!もう良いよ、綺麗に終わったんだから!!
これ以上、特にこのカップリングが壊れるような別カップリングルートとか、絶対見たくないから!!この2人が結ばれない別シナリオの存在とか言語道断だから!!

…と内心絶叫しながら、2ルート目プレイを半ば渋々開始。
特に最初のうちのルート探し作業が嫌でしたね。1ルート目と全く同じ選択肢にしていたら高確率で同じエンド迎えるだけでしょうから、ルート分岐を探さないといけないわけだけど、私1ルート目で、誰ルートに行こうとかいう気持ちで本作プレイせず、「ここでこのキャラならこういう心情かな」って考えながら選んでましたから、それだけに第1ルート自体にも愛着あるわけですよ。
ルート分岐を探すってことは、要は違う選択肢を選びまくるってことですので。本作みたいに、どこで分岐したのか全然分からないような作品だと。
で、半ば心を無にしながらあれこれ選びながら、それでも典史と祐未には結ばれてほしい気持ちでいっぱいだったんですが、そしたら、どうもルート分岐ポイントは、OBの関矢先生を映画撮影補助に関わってもらうか否かというところのようですね。(この先生、ひょっとして後のルートで梨枝さんと結ばれたりするんじゃないの?)
で、冒頭が亮輔の独白からスタートしただけあって、なるほど、朋子を中心にシナリオが進むわけですね。
朋子-典史と祐未-亮輔のダブル偽装カップルルートかー。これはまた濃厚ですね。朋子-典史と祐未-亮輔というカップルなのに、本音は 朋子→典史→←祐未←亮輔 ですものね。これはこれで良い…。ただし最後に典史-祐未が結ばれるエンドに限る…。それ以外のカップリングは一切認めない…。

で、プレイ進めているんですが、だんだんと典史・祐未ともに偽装を続けることに罪悪感が強まり、一方の林兄妹はどんどん元気になるという辺りです。
祐未の家の前で、久々に会った典史と祐未が会話するのですが、真摯ながらも訳も分からないまま場当たり的な会話をしている典史に対し、祐未はいつも通り典史に対し可愛げもほぼ見せず勝ち気な態度ながらも、明らかに典史の心を伺っているんですよね(CGでのちょっとした表情変化もいれつつ)。この辺りの描写も、上手いなぁと思います。そして、別れ際に、祐未が自分のコートを典史に半ば強引に掛けるところとか、祐未の内心がぶわっと伝わってきて(典史は全く何も気づいていないのも含め)こっちの胸がいっぱいになりますね。いやぁ、第1ルートほどではないにせよ、このルートもいいわ…。

で、その直後、亮輔から祐未が正式に告白を受けます。祐未は第1ルートと同じく、既に決まっている答えを飲み込み、保留します。
ここも、この状況なら確かにそうする、そうしてしまうよなぁ普通…。と納得の行動。そして、亮輔がこのルートでは祐未に告白したのも、納得。たしかに、赤の他人(しかも元々自分が淡い気持ちを抱いていた相手)に自分の大事な妹のためにここまでしてもらって、妹も自分自身も精神的に支えられて、本気にならない方がおかしいよなぁという…。(全く同じ理屈で亮輔が典史の方にもグラっと来る可能性の話はしなくていいです。)

しかしその後、シナリオは小さく、いや大きく?動きます。朋子は典史に対し本気で告白をするのですが、実は朋子は、どちらの偽装カップルも偽装にすぎないことに途中から気づいていたということが語られます。その上で、祐未には自分と典史の関係の援護射撃をするように依頼しつつ、返す刀で自分の命を人質に取って典史に対し交際を強請る朋子。うーん、さすがにちょっと察しがよく思いやりもできる朋子のキャラから外れている気もしますが、それだけ典史に対しての想いが強いとも取れるか。
やっぱりこの辺り読んでいると、本気で祐未・典史が自分の気持ちを諦めて典史は朋子と本気で交際し祐未はそれを応援するなんて展開もありそうですからね…。(まぁそうなったとしても典史の想いが自分ではなくこともあろうに祐未に向いていることは朋子なら即座に見破るでしょうけど。)
ともあれ、ドキドキしながら展開を見守っていたら、典史と祐未がまさかのゴールイン。うおおおおおおお!!!
いやもう本当、典史との他愛のないカメラトーク中に思わず泣いてしまう祐未が可愛すぎる。それを見て決意し祐未を後ろから抱き締め、祐未に「どうせ僕のこと好きなんだろ」的態度でいつになく察しが良いところは少し気にならなくもなかったけど、ともあれ男気を見せた典史も良すぎる。

で、ここからは割と一気にエンドまで終わらせてしまいました。手術が終わる翌日には典史は朋子ちゃんと付き合うことになるし、万が一のことがあれば祐未は亮輔と付き合うことになるっていう状況下で完全に両想いになった典史と祐未が、翌日までの一晩だけの逢瀬。ちょっと自己陶酔感も感じないではないですが、ロマンティックですねぇ。
で、またまた、私にとっては嬉しい、典史と祐未のHシーンですが(どちらかと別の相手じゃなくて本当に良かった)、なのですが・・・・

いや・・・

長い・・・・・・・。

すごいですね。第1ルートに続き、Hシーンと通常シーンの境目が無いHシーンという斬新な技法が用いられているのがまず一点。つまり、CG一枚絵によるHシーン描写がエロゲのド定番かつほぼ唯一解だったんですが、裸体の立ち絵を用いた通常会話と一枚絵によるHシーンのミックスにより、広い意味でのHシーンが構成されているという。しかもザッピング。
第2ルートですごいっていうのは、まぁとにかく冗長なんですよ。しかも、決して悪い意味というわけでもない冗長さ。
一晩かけて、色々とHしたりスキンシップしたりお酒飲んだりバカ話したりトイレ行ったり、グダグダと愛し合う描写が緩急延々続くという。
これが、まぁ冗長だし少々うんざりもしてくるのだけど、一方で、リアルカップルって多分こんな感じだろうなっていう生々しさが多分にある。本作を貫く、生々しい描写の真骨頂とも言えるなぁと思いながらプレイしていました。
で、翌日、無事に手術が成功に終わった朋子ちゃんにキレられて振られる典史。朋子ちゃんもここまで出来すぎた少女だとさすがにちょっとファンタジーめいてしまうなと思いましたが、お話としては綺麗に終わりますね。
で、典史と祐未は、今はまだ結ばれないままFIN。
亮輔が、祐未を一目見ただけでフラれたことを理解したり、扶が好佳との仲を敢えて大っぴらにすることで祐未へのさりげない気遣いを見せたり、脇の男達も、格好悪くも格好良いところを見せてましたね。

第1ルートに比べて、典史と祐未が互いに抱えていたわだかまりの解消が急ピッチだった印象があるなど、どうしても至高の第1ルートには見劣りを感じましたが、それでも十分に面白かったです。うちのサイトの評価基準に則ると気に入り度7.5点。


■第3(関矢先輩)ルート

今度は飛島にて、急ピッチで典史・祐未とのわだかまりが解消されていき、なんとなく、典史なり祐未なりといった各登場人物は、ルート間でほんの少しずつ別キャラだと思った方が良いのかもしれないなと思うようになりました。実際、ルート分岐するということは行動が違うわけで、行動が違うのは少しだけ別キャラだからでしょうってことです。

で、このルートでは、扶が格好悪い…。
いや、無理もないんでしょうが…。
そもそも、惚れた相手を主演に自主制作映画っていうところからして格好悪いと言えば格好悪いし、ここまで言い始めたらもう恋愛なんか出来っこない…。
けど、フラれた扶がそのまま飛島を去るのは、やはり相当格好悪い。こんなの私が知っている第1ルート扶じゃない。

結局飛島を途中で帰った扶はその後音信不通になり、関矢先輩から祐未への謎の忠告「一度扶に詫びろ」(これ謎だと思いました。詫びるようなものか?)に従い、祐未はなんとか初詣に扶を誘うも、すっぽかされ。
で、典史と二人きりでずっと過ごすことになるのですが、写真撮影のモデルになってあげようかという提案を典史に断られ逆ギレし始める祐未。これは、他でもない典史に断られたのと、直前に祐未がモデルの仕事を降ろされてプロとしてのアイデンティティが揺らいでいる中でプライドが痛く傷ついたのが理由でしょうが、にしてもここでいきなり逆ギレしてくるのはさすが祐未。この娘のヒステリックな感じ、とても生々しくてこの作品好きな理由の一つですが。
その後も、今度扶と祐未が会うように扶を説得するからと典史に言われて「横から無責任に口を出すのはやめて」と声を荒げるあたりも、いかにも祐未って感じですよね。典史に対し「このガキ…」って内心思ってるけど、お前だよお前っていうこの感じ。色々分かっていても感情が抑えられないあたり、本当祐未。この、典史の厚意に対して逆ギレしている本当の理由が、典史に対する想いだっていうあたりも、本当に祐未。典史かわいそうです。
で、結局扶も来ないまま二人で延々と過ごした挙げ句には口論になって、

祐未「とにかく、黙ってなさい! あんたは!」
典史「……だったら」
 典史は、クッと息をのむと、低くつぶやいた。
典史「どうして……今日、ぼくを呼んだんだ」


くぅぅぅぅぅ〜〜〜・・・!
たまんねーなオイ!
なんかこの大人な典史というかこのやり取りに痺れました。自分でもよく分かんないけどやっぱ本作最高だわ!って思いました。

この後典史は、祐未が扶との仲介を頼んだ相手が関矢先輩だと知り、その理由として祐未が平然と言った(年下の自分と違い)「年上だから」という理由に嫉妬を爆発し祐未に詰め寄り、関矢先輩を罵倒したりするんですが、
…っって、えええ!? この展開、勢いラブホオチにするの!!??
まだ祐未、典史がなぜ怒ったのかさえ分かってないじゃない!ちょっと早いぞこれ!!
しかもそのまま、ふたりとも何の本音も交わさないまま最後までやるの!?ていうか典史もそこ踏みとどまるだろ、ヘタレとして!少なくとも私が知ってる典史なら(祐未も似たこと思ってるけど)ここで手だけ出したりしないと思うんだけどなぁ・・・。

で、メインヒロインと主人公との初Hシーンが、シーンどころかCGすら無しで「ナレ死」(一言テキストのみで終わり)するという、エロゲ史上恐らく前代未聞の事態がまた生じたのでした。
・・・いや、確かにナレ死は珍しいですけど。
戸惑う男に対し処女の女がグイグイ来てHシーンとか、なんか悪い意味でエロゲっぽくて嫌だなぁ・・・。本作のリアリティが良かったのに・・・。

そう思ってがっかりしながらプレイしていたんですが、そうですか、Hの後も典史は戸惑ったまま、祐未も逆に落ち込んだまま別れてそのまま音信不通ですか。
初H以降も典史は未だに自分の気持ちにも祐未の気持ちにも気づかないままで、祐未は祐未で典史に振られたと思い込んでいるという(それがプレイヤーにもはっきり分かるのは、下での祐未と先輩との会話の引用箇所が初出ですが)。なるほど、第3ルートはこう来たか。本作、割りと徹底してタイトルを主題にしていますね。もうこれ9割9分恋だろって思わなくもないですが。
第3ルートは、関矢先輩が祐未と絡み、それが典史の嫉妬を煽る構造になっているわけですが、その後祐未と関矢先輩が深夜の駅で会い、関矢先輩が撮った祐未の写真に祐未が喜び写真談義に花咲かせ、その後祐未の恋愛事情について関矢先輩が話を振り、祐未が泣き、最終電車も過ぎたから送っていこうか、いやタクシーの方が・・・と関矢先輩が言うという、・・・
うーんこの関矢先輩もまた、いかにも大人の紳士な男って感じで、心憎いキャラですねぇ。重要なのは、無害なんだけど内に秘めた想いは決して無害ではないどころか当事者の一人だってことです。つまり、亮輔に近い。数々の描写から分かりますが、徹底して大人の無害な先輩として振る舞ってはいるものの、祐未に対しては割と好意を抱いている。もし仮に祐未が関矢先輩にアプローチかけたら、間違いなく落ちる(というか関矢先輩が見事釣り上げ成功)というくらいの立ち位置ですね。

そんな中、やっぱり自分の車に乗せるのではなくタクシーの方がいいかなどとあくまで紳士キャラを貫く関矢先輩に・・・

祐未「あの、お時間に余裕があるようでしたら、よろしくお願いします」
尚人「だけど……いいのか?」
祐未「べつに。振られたばかりですから」
 わたしは平然と告げ……たつもりが、再び泣き出しそうになって、必死で歯を食いしばった。
祐未「だから、ぜんぜん平気です」
 関矢先輩は、今夜、幾度目かわからない驚愕の表情を一瞬のぞかせた後、うわずった声で念をおしてくる。
尚人「にしたって……こんなところで、余計な誤解をされるのもつまらないだろ」
祐未「誰かに誤解されるようなこと、なさるおつもりなんですか?」
 わたしは、濡れた瞳で上目遣いに先輩をみつめた。
祐未「期待、しちゃいますよ?」

祐未ぃぃぃぃ!!! (完全にNTRゲーです)

尚人「……どうせ楽しむなら、誤解で終わるんじゃつまらんな」
 それならもうちょっと、それっぽく囁いてくれればいいのに。
 格好いい台詞だったが、落ち着きなく周囲を見まわしながら、では台無しだ。
尚人「そっちさえよければ……なんなら、おれが身請けしてやってもかまわんぞ」


キターーー!!
ほら!!! 関矢フィッシャーマン、隠しに隠し、待ちに待ち、ついに本音が零れ出たーーー!!!
いや、これは仕方ない!この状況で祐未がここまで挑発してきたら、冗談に乗るフリして冗談のフリしてこうも言っちゃうわ!相手が本気に受け取ったら本気としてフィッシュ、相手にその気がなければ冗談として後腐れなく処理!大人って汚い!!!

祐未「そりゃ願ってもない……なんて」
 それでもわたしは、関矢先輩の冗談にのろうとして……言葉が続けられずに、小さく溜息をついた。
祐未「……連絡のつかない扶のこと、わたし、責められませんね」
尚人「おいおい。おれは今、けっこうシリアスに決めたつもりだったんだが」
祐未「どこがです?……扶に負けないくらい、わたしも諦めの悪い性格だったみたいです」
 

関矢先輩、もらい事故で即振られたーーーーー!!!!!
気の毒すぎる!!!
そしてなにより、祐未のクソムーブ!!!この絶妙な悪女感、リアリティたっぷり!!!ただ、にしたって、「期待しちゃいますよ」からの「わたしも諦めの悪い性格だったみたいです」までの間の短さときたら!モーション待ちをアピールして、相手がそれに食いついたら返す刀で一刀両断!情け容赦ゼロっすな!!
これ、もし少女漫画だったら、この後本当に関矢先輩にお持ち帰りされて身体を許してからの祐未の苦悩がさらにドロドロと描かれていくのが王道かと思うんですが、そういう肉体ドロドロにはせずあくまで綺麗に描いていくのが本作の魅力だと私は思っています。(だからこの祐未の悪女ムーブはちょっと気になる。リアリティという意味では決して悪くないんだけど。)

 わたしは関矢先輩の車にむかって歩きだしながら、口の中で、小さくつぶやいた。
 だって。
 ……典史じゃなきゃ……嫌だもの。
祐未「自棄になってバカなことして……もう結果はみえてますけど、もう少しだけ足掻いてみるつもりですから」
尚人「そうか……じゃ、とっときの口説き文句はその後にとっておくよ」
祐未「あはは……楽しみにしてます」


なんだろう、まさか関矢先輩にこんな感情抱くようになるとは思わなかったなっていう複雑な気持ちを寄せています。同情ではなく、but so where near
祐未はこうして、もう一度典史と正面から向き合う覚悟、その上で典史にきっちり振られる覚悟を決め、関矢先輩の車に乗り込むのでした。

祐未「今夜、先輩に会えて……お話しできて、よかったです」

お前もうやめろ!!!



後日、部室で典史と好佳が喋っている場面。

好佳「祐未先輩については……今回の件では、正直、ちょっと幻滅したっていうか……どうして先輩たちがそんなに惹かれるのかわかりませんけど」

ですよね!!!(まぁ普通にかわいいからね。負けん気ばかり強くて人間的にだいぶ幼いけど、大人しくしている時のクールなイメージとのギャップとしてみればまぁ惹かれるのも分かるよね。典史が祐未に惹かれるのはカメラ有りきだろうし、扶が祐未に惚れた理由は不明なんで今回あまり当てはまらないですが。)

好佳「むしろもしかしたら、ずっと顔を見せないで音信不通なのだって、先輩なりの配慮なのかもしれませんよ。自分が居ないあいだになんとか祐未先輩をモノにしろって、八坂先輩に無言のエールをおくっているんですよ」

その発想はなかった!!!なるほど!!!
普通なら有り得ないけど、扶なら有り得ると思えるし他ならぬ屋野さんからの言葉だからから説得力もすごい!!
それはそうと屋野さんのHシーンはないんですかね!?屋野さん、登場する度におっぱいに目がいって困るんですけど!?(下衆顔)

そうこうしているうちに、典史がぽろっと「祐未が年上趣味だなんて知らなかった」なんて屋野さんに漏らしたせいで賢い屋野さんは全てを悟って激ギレ。ひとしきり口を極めて典史を丁寧語で罵った後、

好佳「先輩がそんなだから! 祐未先輩だって扶さんだって苦労するんです! ちゃんとそこに正座して! しっかり反省してください!」

「扶さん」って言った!!!今この子「監督」でも「阿藤先輩」でもなくて「扶さん」って言ったよ!!!
それはそうとこの後も説教はするけど「祐未が関矢先輩に想いを寄せてるわけではない」ということしか言わず、肝心のことは言わないのね。やれやれ。
と思っていたら、典史がなぜかその気になってた。

で、祐未は祐未で堤さんの連絡先を知るためのアプローチを開始し、堤さんに謝罪し、典史に告白して玉砕して上京してモデルになろうと計画しながらさめざめ泣くのでした。本当、なんであそこで初体験しちゃうかなぁ。今回はどうも、あそこでセックスを迫った祐未も、それを受け容れて最後までやった典史も、理解できないんですよね…。いや、有り得ないとかリアリティ無いとまでは思わないんですが、なんかね…。

…あの「勢いラブホ」は、祐未は典史の自分への気持ちを確認した後なら私も大いに納得だけど、あそこでラブホは無いだろさすがに(しかも処女で)と思うし、もっと解せないのが、典史。あの場面・あの状況で、いくら好きな相手とは言え、きっぱりと拒むと思うんですよね。そもそも勃たないだろ。あそこだけ不自然にナレ死したけど、だってあそこのHシーン、普通に描写したら相当不自然だと思いますよ。
どうもしっくりこないんですよね…。
この辺りの釈然としなさは、私の恋愛経験・人生経験の乏しさ故かも知れないのですが…。


その後で典史が撮った映像の編集作業を(ついに!)するわけですが、そこでの映画蘊蓄は素人にも分かりやすく興味深いものでした。なるほど、一つ一つの場面でのベストなカットを繋いでいけば良い映画ができるわけではないんですね…。

で、祐未は祐未で、堤さんへの連絡がうまくいかず(堤さんにかわされ)関矢先輩を召喚しお願いするという。しかもお願いの見返りとしてセミヌード、ヌード撮影まで提案する有様。
見ちゃいられない。
この無鉄砲さ・安売りっぷりも若さなのかもしれませんが。(さっき「そんなに安い女じゃねーよ」とか言ってた典史かわいそう)

で、またも関矢先輩とのドキドキお色気トークを始める祐未。こいつは本当…。
と呆れていたら、

扶「頂戴します」

典史の家に扶ーーーーーーー!!!

いやー、私、なんか扶好きなんですよねー。このルートの扶はちょっとダメ感強くてあれでしたが、屋野さんの言葉通りだったら熱いし。
扶、声が好きなんですよ。ちょっとクセが強いけど、良い声優さんだと思います。声質は全然違うけど山田康雄さんっぽいですよね。
で、この後はいい感じに急展開。特に、扶のバイクに二人乗りして関矢カーを追い始めた辺り、このルートならではの色が出てましたよね。
関矢先輩は、なんだかんだ言って最後まで悪役に徹してくれたなーって思います。明らかに、典史が来るのをバックミラーで確認してから祐未を襲い始めてるし。
まぁ、典史がフロントガラス割って救出ってのは創作臭強すぎてさすがに嫌気が指しましたが、あのフロントガラス割ったのが典史愛用の一脚だっていうちょっとした伏線回収があったのは良かった。
で、怪我した典史と祐未で二人、またもラブホ。
祐未が、典史のことを愛情たっぷり「大嫌い」と言って腕に歯型がつくくらい噛むテキスト描写、好きです。少なくともこのルートの祐未は、こういう奴ですよね。一緒にいると自分も相手もボロボロになるような攻撃的な彼女。
その後、関矢先輩の車ボコボコにしてしまったことについて典史が弁償を心配するも、祐未は気にすることないと言います。

祐未「それにさぁ……こうなってから振り返れば、確かに途中から、案外本気で粉かけられてたのかな、って事がなきにしもあらずなのよね」

お前……

祐未「もぅ、ぜんっぜん眼中になかったから、無警戒だったけど」

お前………


やっぱ私、このルートの祐未許せんわー。なんか、無性に許せんわー。

 わたしも調子にのって、それっぽい会話につきあっていたことは、うち明けないほうがいいんだろうな。

………。

祐未「だってほら、むこうのカメラマンとかクライアントなんかはもっと露骨なんだもの。それに慣れちゃったから、つい……」

そうなんですよね。たしかにこの女にはあるんですよ。単に悪女とかではなく、東京での華やかな仕事のせいで、幼いくせにスレてしまっていて、こういう繊細な情感の機微に配慮できずバカになっているところが。

この後もムカつくやり取りが続きましたが、もうこれくらいでいいや。
しっかし、なんか上でも書いた気がしますが、同じカップルでのHシーンも、これで3ルート目かー。つくづく前代未聞ですよねー。(正直ちょっといい加減胸焼けしてきた)

ふぅー・・・・

1ルート目のHシーンは、私には割と珍しいことに、ノーカット・フルボイス・オートモードで全部観たんですよ。
2ルート目も、ほぼ観た。ほんの少し飛ばした気もする。
3ルート目・・・ がんばって観ましたが、流石につらくなった。なんか感情移入が十分にできん。あぁ・・ うん・・ はい・・ って気持ちになる。
ということで、後半は飛ばし飛ばしでした。
で、最後は朝のベッドシーンでFIN。まさかのラブホエンド。いや別にいいんですけど、ラブホを純情ラブストーリーのラストシーンに持ってくるって、結構レアじゃない?

で、エピローグは、関谷先輩が扶のバイト先のコンビニに行き・・・
そうかー、また扶かー・・・。(1ルート目といい、だんだんかわいそうになってきた)
扶、本ルートでは本当に良いとこがほぼなかったですからね。典史を後ろに乗せて猛スピードで祐未達を追いかけたくらいしか。
その上このエピローグでは泥酔ですか・・・。
いや、良いんですよ。なんか分かる気がするんですよ。完全に想像ですが、ライターは別に扶が嫌いだとかいうことではなくて、扶視点というか振られ視点というか、無様に地を這う振られ男の姿も、我が身の分身のように描きたかったんだろうなぁと思うんですよ。
そう、恋愛においては典史みたいな勝者ばかりじゃない、むしろ少数派なんでしょうね、多分。典史と祐未との結ばれたイチャイチャの裏では、扶が自分をフった女が主演の映画を眺めてコンビニの裏で飲み食いしたもの全部吐きながら、自分の弱さを認めながらも「今度こそ映画を完成させる」と決死の決意のような強がりをしているんですよ。
それと、私ずっとこの自主制作映画を観たかったんですよね。無理とは分かってはいながらも。
それがとにもかくも上映されたのは良かった。
正直、このルートはうちのサイトの評価基準に則ると気に入り度6点って感じで、もちろん良い出来だとは思うけど、同じカップルで3回目というのもあり、1ルート目に比べての見劣りがひどく、難しいもんだなと思っていたんですが、そう思っていたらGRAND ROUTEですって!!ひゃー、全4ルートかよ!!すげぇ!
…にしても、私、3ルート目は関矢先輩と梨枝姉さんくっつくと思ってたんだけどなぁ…。この二人が付き合っている可能性はまだ完全が切れたわけじゃないけど…。
(クリア後補足: 関谷先輩は実は彼女持ちっていうのは第3ルートエピローグで語られたので、後から分かることですが、途中の関谷先輩の祐未へのアプローチも、祐未の解釈通り、”ほぼ”冗談・・・なんでしょうね。(で、その彼女が別に梨枝姉さんではないことも、クリア後には分かりました。的外れな読みでした。)ただ、やっぱり、なんだろうな、「ワンチャン」まではいかなくとも、誠実さ95%に加えて、どこか男の下心5%分を関谷先輩には感じるのでした。そしてその辺りを、また勝手に生々しいと感じるのでした。)



■GRAND ROUTE

序盤からかっ飛ばすなぁ…。
3ルートで名前だけ出ていたあの2人が普通に登場ですか。
特に、省吾(名前自体このルートが初出)参戦は完全に予想外。
いや私EXTRAの回想シーンチェックしたからもう回想シーンは全解放したこと知っているんですけど、もうHシーン一つも無いでしょ?こんな風呂敷広げて大丈夫なのこれ!?もうエロゲであることは放棄するの!?メディアミックス狙ってるの!?(いやこれ真面目に、ぜひアニメ化とかしてほしい。京アニで。)

ところで、本作のCONFIG、私すごく好きなんですけど、皆さんはいかがでしょうか?ていうかご存知?
キャラクター別にボイスボリュームの調整ができるんですけど、ここでのサンプルボイスが、本作の広告になっているんですよね。各キャラが、自己紹介をしつつ一言二言述べてから最後に「恋ではなく――をよろしく!」みたいな感じでPRするっていう。体験版を強く意識した作りなのかなと想像します。
このサンプルボイスのところでちょっと遊ぶというのはエロゲあるあるなので別にそう珍しくもないのだけど、本作、主要登場人物が10人もいるのに、全員がそれぞれ自己紹介するから、ゲーム序盤の「あれ、この人ってどういう人だっけ」というプレイヤーの疑問も払拭してくるという機能性も有り!それでいてボイスに個性もあるから、なんか全員分聞いちゃうんですよね。私、扶と扶の声優さんが好きって話はすでにしましたが、最初に好きになったのもこのサンプルボイスからでしたね。
ちなみに扶のサンプルボイスの冒頭はこんな感じ。

「監督の阿藤扶ですー。映画撮ってます!…あ、えっと、『恋ではなく』っていうゲームの中の話ね。」

どんな立ち位置なんだよって不思議な気持ちになりますよね。完全にゲーム内のキャラとして喋ってるのに、返す刀で「『恋ではなく』っていうゲームの中の話ね。」とか言い出すんだから。声優さんじゃなく、あくまでキャラが喋っているんですよね。それでいてメタ視点という。
で、なんでいまこの話をしたかっていうと、なんと!GRAND ROUTE開放後、主要キャラ10人に省吾が加わり、11人になるんですよね!この省吾のサンプルボイスもまた奮ってるんですが、終盤に

「僕は大っぴらに宣伝できる立場じゃないけど、なかなか良かったです。良かったら皆さんもぜひどうぞ」

とか言い出すんですよ!「なかなか良かったです」って誰のどの部分に対する感想なのか。私このボイス考えているのもライターかと思っていましたが、本当にライターなのか疑わしくなってきました。ライターが自分で自分の作品に対し自分のキャラに「なかなか良かったです」とか言わせるか?っていう。
でも、もし声優さんのアドリブにしてはどのキャラも台詞が完成されすぎているんで、やっぱりライターのメタジョークかなぁ…。

で、本編。開始早々、実は省吾は、典史がコンクールに出した川辺の写真(扶が典史に祐未のことを相談した時に撮ったあれですね)に感動してやってきたという話が。典史すげえ!

典史「肉眼で眺めて美しい光景なら、わざわざ撮影する必要はない。写真でなければ美しくない景色だからこそ、撮る意味があるんだ」

かっこいい!!
ていうか私写真については本っ気で全く素養も興味もない人間なんですが、こんなこと言うカメラマン、いるんですかね?やっぱり、肉眼で見て何かしら魅力を感じるからこそ、それを写真に収めようと思うんじゃないの?少なくとも現代の素人でそれが圧倒的大多数どころか限りなく100%に近い割合だと思うし(SNSに上げる画像とか100%これでしょ)、それはプロでも変わらないと思うのですが、もし典史が言うようなスタンスで写真を撮っている人が少なからずいるなら、写真好きという人達にはこういう考えで撮影に臨んでいる人もいるのであれば、私も写真に興味出るなぁ…。


で、祐未が渡米で出演続行不可能の公算大で撮影チームに激震が走ります。
好佳は美月に呼び出され、祐未の代役の検討を頼まれます。(ほぼ間違いなく、これはこのルート冒頭に出てきた堤井さんが代役に落ち着くんでしょうけどね)

好佳「だからって無理です! よりによってあたしが、祐未先輩の代役なんて!」
好佳「あたしはあんな美人じゃないし! 論外! ありえません!」
美月「そうでもないわよ、好佳ちゃんだって、がっつり化粧盛ってそれなりの服きれば、人並み程度には見られるように……」


…美月さん、こんな鬼畜キャラでしたっけ?
だいたい、CGの問題といえばそれまでかもしれませんけど、好佳、普通にかわいいですよね。おっぱいすごい上かわいい上に祐未は典史にとっては滅茶苦茶かわいいでしょうけど基本的に性格があれだから今のところ私の中で好佳No.1なんですが。

まぁそれはそれとして、このルートに入ってようやくというか、ついに普通のザッピングものになりましたね。これまではほぼ典史と祐未視点しかなかっただけに、色々視点が変わるのも新鮮です。好佳視点とか、本作冒頭以来ですよね、懐かしい。(あ、扶視点も。)


展開が早くて面白いですね。省吾が上手に立ち回り、典史が省吾に連れられて東京での祐未のモデル仕事をこっそり見学することに。
そこで典史が人工光の元での室内撮影にも興味があることを省吾が驚いていると、典史は「撮影現場を眺めていれば撮ってみたくなるのは当然だろ」とさらっと言ったかと思うと

典史「機械があればなんだって……水素増感だってMRIだって撮ってみたいくらいだ。お……もう終わりか? 」

MRIwwwww
この人、撮影なら本当に何でもいいんですな。それなら間違いなくレントゲンにも興味あるんでしょうなぁ。

典史「祐未やおまえたちみたいに、すでにはっきりと人生の進路を決めている相手の前じゃ、みっともなくて口にしづらいけど……まだ、こうモヤモヤしたものがなんかひっかかってさ」
八坂さんは、髪の毛をガシガシとかきむしりながら、うつむきがちにつぶやく。
そんなことは……
その時、てらいもなくきっぱりと、自分の未熟さを認めて口にする八坂さんのほうが、自分なんかより、ずっと大人にみえた。

このあたりは、このルートのメインテーマの一つなんでしょうね。


で、だいぶ進めました。色々とモヤモヤした気持ちも段々大きくなってきましたが、上に書いたように本当にザッピングで進んでいくのでEXTRAルート感あって良い。断言してもいいけど全く需要がない美月と孝一の痴話喧嘩&ラブ描写は割と生々しくて良い。亮輔が堤さんに指摘されて自分の恋心に気づいたりするのも良い。逆に堤さんが、ほわほわの内助の功的キャラなのに典史と祐未お互いの気持ちをある程度見て取った上でそれでも割って入ろうとしているのも良い。

蓉子「いいわよ。自分が、みんなから軽蔑されても仕方がない真似をしようとしてるってのは承知しているから」
蓉子「だから構わないの。責めてくれて……覚悟は、決まっているもの」


覚悟完了してるーーーーー!!
ちょ、堤さんこんな格好いいキャラでしたっけ!?さすがGRANDルートで主要キャラに抜擢されるだけあるな!
で、今確認したらCONFIG画面の各キャラ音声調整に、省吾だけでなく堤さんも追加されてる!また増えた!すごい!
まぁでも、堤さんとかの台詞聞いていると、これやっぱり各声優さん達のアドリブとかじゃなく明らかにライターが一括で書いてるなぁという当たり前のことが分かりました。
それはそうと、堤さんの台詞の最後に

「亮輔は身勝手でバカでどうしようもない奴だったです。だけど、憎めなくて悔しい」

って言うんですけど、え?「亮輔」?
聞き間違えか……?と思って2度も聴き直してみたけど、やっぱり完全に「亮輔」って言ってる。

これさぁ…

ネタバレしてない………?



さて、その後色々と展開があり、随分進みました。飛島に全員参加ロケ。そして夜、扶が祐未に告白。

扶「おれは……写真より映画より、なによりおまえを優先するよ……それは、約束できる」

決まったぁーー!!!扶のオウンゴール!!!っていうかとっくにゲームセットだから今更オウンゴールの一つや二つ同じなんですけど!
とか思ってたら本当にその後もう一つオウンゴール決めててワロタ
シナリオ上必要ですよね、この辺の個々人の思いとすれ違いは。
要は、扶は典史の留学話をさっき聞いて理不尽な憤りを覚えたっていうことです。祐未を怪我させておいて自分は成功の切符を手に留学ということに、当の祐未ではなく扶が憤る感覚、分かるなぁ。そして、それを他の誰よりも祐未が嫌がるのも。

でもその後、あら?なんかフォロー成功してるぞ?

祐未「返事は、映画完成後でいいんだよね」

あら?槇島さん?なんか頬赤いんですけど?あれ??
「私がモデルとして成功しなかったら、養ってくれる?」とか聞いてますけど、それって、自分に告白してきてこれから振る予定の相手に絶対言ってはいけない言葉だってのは、ご承知だと思うんですけど、あれ???


…さらにシナリオ進めて、典史が留学を決意したり祐未がモデルを辞めると決意したりまぁ色々です。
ただ、なんか、同じキャラ達・同じ人間関係で4ルートもやってると、「ん?このルートではバレンタインの出来事に対するわだかまりはどう解消されたっけ?まだされなかったっけ?」とか、分からなくなりますね。正直3ルート目辺りから怪しかった。これライターもなってたんじゃないかなぁ。んで、自分の書いたプロットやらこれまでのシナリオやらを確認しながら続きを執筆していたんじゃないかなぁ。
ライターはそうやって自分のプロットの確認ができるけど、プレイヤーにはそれができないんですよね。
難しいところですね。
なんか、進めば進めるほど作品評価がよく分からなくなっていく。このルートは新キャラも増えて雰囲気が一度大きく変わりましたが、でもやっぱり中心は、典史と祐未なんで、残り3ルートと同じような人間関係のもつれ・バレンタインのわだかまりは避けられないわけで。
Hシーンが無いから、このルートでは他のルートと違い、典史・祐未は恋人関係にはならないか、なったとしても少し変わった恋人関係になるかなと予想しているんですが、だとしてもやっぱりこの二人(今回は典史中心ですね)に話を進める以上、どうしてもマンネリ感は出てきてしまうと思います。
あと、ルートごとに微妙にキャラの雰囲気が違う(ここでこういうこと言うかな?みたいな違和感)のは、そのルートでのそのキャラであり、別ルートの同キャラとはわずかに違うキャラだからと認識していますが、これも、とは言っても同キャラは同キャラなんで、モヤモヤしなくもない。
例えば、その後のシナリオで、編集作業を終えて完成ホヤホヤの映画をコンビニ裏で祐未にだけ上映する扶がいるわけです。
映画の感想も聞きつつ、告白への返事も聞くんですが、このあたりのやり取りも含め、このルートでの扶、ちょっとヘタレ感が出すぎじゃない?って思うんですよね。これでガキ大将とか無理だろって。こんなヘタレなキャラだったか?と思っていると、どうしても思い浮かぶのが1ルート目終盤の男前な扶ですよ。あの扶なら、祐未に対してももっとピリッとしているだろうなと思うし、また一方で、3ルート目の扶は飛島から逃走したヘタレっぷりを披露してくれてましたが、あんなヘタレを典史や祐未がずっと憧れて追いかけていたりせんだろと思うんですよね。
3ルート目でシナリオの都合上扶にはヘタレになってもらったという理解をしていましたが、4ルート目のなよなよっぷりも、気の良いお兄さんっぽくてこれはこれで愛らしいですし、扶はそういうところあるの分かりますが、長年ガキ大将だった男が、幼馴染の妹分にして想い人である相手に対し一世一代の返事をもらおう、そのためにも格好いいところ見せようっていう場面にしては、やっぱり違和感がすごい。
そんなこと思っていたら映画について祐未が

祐未「世の中にはそもそも、完成できなかった作品、完成してない作品、そして……すでに完成しているにもかかわらず、なおも作り続けてしまった作品のほうがずっと多いとおもうけど」

って言ってて、これ完全に最後のやつって本作のこと言ってるんじゃないのって思いましたよね。ライターがどう思いながら本作を執筆していたかは知りませんし、2ルート目あたりまでは「同じキャラ達の別シナリオもこれはこれでおおいにありか?」と思っていましたが、1ルート目の完成度と比べれば、どうもね…。
楽しめているトータル時間自体は長くなっているんだから、ボリュームアップは決して悪いことではないと思いますが、当たり前といえば当たり前ながら、完成度という観点に経てばは、作品ボリュームが大きくなればなるほど、そのハードルは高くなりますね。つまり、9点のシナリオ1本から成る作品と、9点8点7点のシナリオ3本から成る作品、完成度が高いのはどちらかという話です。

…これ読んでくださっている人にはどうでも良いですね、はい。
で、その後、祐未に振られるシーンの扶は、上であれだけ書いておいてあれですが、結構良い。男気を見せた。好きな相手だからこそ、その言葉が発せられる前には既に振られることを確信でき、だからこそ振られている時もその辛い心中を表に出さず、賢明にいつもの軽快さで応じる。そんな扶にジーンと来る。くどいようですけど扶の声優さんが好きだしちょっと山田康雄っぽいから、どうしても「♪孤独な笑みを夕日にさらして背中で泣いてる男の美学♪」とか思い浮かぶ。
とか思っていたら

扶「まぁ、それはここまでで終わった話として……その……つまり実際、おれのどのあたりがダメだったとおもう?」

やだ、格好良い・・・(別の意味で)。

ここまで振り切れていると逆に格好良いわ。そして良いお友達になれそうな気もするわ。でもやっぱり最高に格好悪いわ。
しかもこの言葉を発したら祐未の表情が「え?」って感じに変わって、

ああっ!?
どうして……死んだほうがマシだな、もう。


ライターーーー!!!
ちょ、やめてやってよ、そんなに扶をヘタレにしないで!!元々気の良いあんちゃん(あっちゃん)キャラだけど、ちょっと加減がひどくない!?私の扶にひどいことしないで!!!
扶、自分の失言にすぐさま猛省しながらもすかさず

扶「いや、べつに深い意味はなくて、たんなる今後の参考に……もちろん無理に答えてくれなくたっていいんだが」

ライタァァァァーーー!!!!!!


祐未「扶は……ダメなところなんか、一つもないよ」

祐未、女神・・・・・・!!!(感涙)


なんだろう、このあたりのシーン、なんで私がダメージ食らってんだろ・・・。


祐未「扶は、人としても、男性としても……上等な部類に入るとおもうよ。むしろ最上級」

いや、祐未…。いや、ライターか…?
3ルート目から相変わらずの祐未でもあるし、この女っ気もクソもない台詞、祐未らしくもあるしライターらしくもある。

ただ、その後祐未が語る「女としてではなくありのままの私のことを見てくれて好きになってくれなきゃ嫌」論は、美人なら誰でも考えてそうな(私は美人じゃないので考えたことない)青臭い発想だと私も思いますので、リアリティあって良い。

で、最後に扶が、今の自分の気持ちを込めて、撮った映画のタイトルを「恋ではなく」にする、と…。(本作タイトルと違い副題は無しの模様)
なるほどなぁ…。恋ではなく、別の想いで(も)昔からずっと祐未と付き合ってきたんだという確認、そして、恋ではなくそちらの想いを抱えてこれからも付き合っていくという決意、かー。
切ないですねぇ。「恋ではなく」と呼べそうなシーンはこれまでに典史と祐未の間に何度も何度もあり、ただやっぱり「でもやっぱり恋だったよ」になっていたので、今回のこれが「恋ではなく」に一番ストンと落ちる気がする。この解釈は思いつかなかったな。


話進めて今度は典史の旅立ちの日、改札前のロータリーにて亮輔と堤さん。

亮輔「もしかしたら、真実、槇島先輩に恋していたのかもしれないけど」

亮輔「どうしようもなく気になって仕方がなくて……今おれが選ぶのは……恋ではなく、蓉子だ」


決まったぁぁぁ!!ベタベタだけど、扶に続き「恋ではなく」2本目、決めたぁぁぁ!!

でもこれ、相当怖いですよね。バカにすんなと激怒されて嫌われても文句言えない、結構な賭けだわ。
まぁ普通に決まりましたけど。
うん……。
(上で触れたサンプルボイス、やっぱりネタバレでしたね)



ラストシーン、ちょっとすごい!私が完全に時代遅れなだけですけど!!
ていうかラストシーンかどうかも怪しいけど、これラストシーンでしょ多分!!違ったら許さないから!!
何がすごいって、ホームで典史と祐未が近距離で正面から向き合っているCGなんですけど、まず構図と2人の表情が格好良いんですよ。ラストシーンにふさわしい!
で、しかも、雪が降っているんですよね、エフェクトで!CGなのに!
こういうシーンで典史が祐未のことを「ゆーちゃん」って呼んでるの、本当にどうかと私個人は思うんですが、まぁこれがライターの意向ならば仕方ない。

扶の話が出てますが、典史が扶を褒めててなぜか私が嬉しい。扶の不遇っぷり、好佳にまで尻に敷かれっぷりには、ちょっとあれな気分だったので。確かに典史の言う通り、扶は監督も向いてそうですね。

このまま、一人、海外にいけば……いつかゆーちゃんに、勝てるようになるんだろうか。
そんなふうに、夕暮れのホームに立ち、密かに自問自答を続けるぼくの脇で、ふと祐未が発した言葉はひどく散文的だった。
祐未「まだもうすこし発車まで時間があるわね。……ねぇ、夕ご飯はもってきた? なかったら新潟駅で必ずなにか手に入れなさいよ。お腹すくから」
典史「やめてくれよ、そういう心配」
祐未「いいじゃない。この列車で東京に行く経験は、わたしのほうがずっと……キヨスクでいまのうちに適当なもの買ってきてあげようか?」


「散文的」って表現は面白くて好きですが、これ散文的とかいうレベルじゃなくただのオカンだよ!やめてくれよこの格好良いCGでこの会話!!

そして、典史に、モデルを辞めると宣言する祐未。それを聞いて血相を変え、激昂する典史。

典史「モデルやめる? 平凡な主婦? ……ふざけんな、おまえにそんな寝ぼけた真似が許されるわけねーだろーが!」

こうだよなぁ…。
ラブラブになっていないのであれば、典史と祐未は、こうでなくっちゃなぁ…。

典史「ぼくが、これまでずっとどんな想いで、おまえのこと追いかけてきたとおもってるんだよ! 勝手にプロになって、一人でさっさと世に出て……ぼくがどれだけ……悔しかったか……嫉妬したか……」

発車間際のベルと同時に、祐未の手を掴みデッキに引き上げながら、

典史「ぼくは……誓ったんだ、泰斗に。みんなに」
典史「愛とか恋とか幸せとか、夢とか……そんなくだらないものの向こう側にあるなにかを見ると!」


やだ… 格好良い……。
さっきのCGがラストシーンじゃなかったけど格好良い…。

そうですよね、祐未が典史と一緒に旅立つエンドは私も予想していましたけど、こうやって描かれると、すごくいいなこれ。青春の煮凝りみたいになってる。「男はつらいよ」で満男がゴクミの乗る新幹線に発車間際にとっさに飛び込むシーンがあってそれに酷似しているけど、こっちの方がずっと青春感あって私好きだわ。

恋ではなく……むろん、愛でもなく、
けれど……それによくに似たなにかを胸に抱いて。

タイプミス発見!でも「恋ではなく」はやっぱりこれですよね。

エンディングムービー、頑張りましたねー。実写かー。やっぱ本作はこれですよね。やっぱり素人にはあんまり良さが分からなかったのも含めて、良いと思います。

グランドルートのFINの後の余韻を写真入門第5回がぶち壊してくるあたりも、いかにもオタクの空気読めない感そのもので、大変良いですね。バカじゃねーのっていうか間違いなくバカなんだと思います。だいたいこの写真入門、書いてる方も分かっててやっているでしょうが、「入門」とは程遠い写真のマニアックな蘊蓄が延々垂れ流されるひどいコーナーですからね。
好佳「今回は、湿板写真から現代のカラー写真の成立まで、残っている写真の歴史を一息に説明しちゃいます」
じゃねーよ。
でも、最後に「まだまだゲームは続くけど」って言ってるから、これやっぱり、全ルートクリア後の解放の予定ではなかったんだなって分かりました。でもルートが4ルートで写真入門が5回あるんだから、そりゃこうなるしかないのは自明ですからね。絶対途中で気づいたけどせっかくの蘊蓄を削りたくなくてそのままねじ込んだんだと思うんですよね。
やれやれ、本当に余韻ぶち壊しで終わったわ、と思いながらCGモード見たら、1枚だけ未開放。
……気持ち悪い……。


えと、GRANDルートも本当にどうかと思いながらプレイしましたが、なんかラスト数分だけ滅茶苦茶良かったので、8点って感じです。ラストの素晴らしさは、第一ルートに優るとも劣らない。第一ルートは、自宅の門の前で記念写真撮って終わりという生活感の強さなのに、ものすごく感動を誘うというそのオリジナリティの強さが素晴らしかったのに対し、GRANDルートは、若者の飛翔の権化というか、この相手とだったら世界のどこにだって行けるというまだ見ぬ明日への強い希望と活力に溢れていて、それでいて愛だの恋だのというほど(限りなくそれに近くはあるけど)ベタついてもおらず、なんだろう、男女の恋愛と男同士の友情の間の子みたいな、GRANDフィナーレにふさわしい、これまたすごいパワーに溢れたエンドでしたね。良いわー。
ただ余韻。

はー、終わった…。
途中から「いつまで続くんかなこれ」と思いながらプレイしていましたが、なんか、すごくきれいなものをずっと見ていたせいで、いざ終わってしまうと、あのきれいなものたちの物語が終わってしまったことが辛い。
典史、良い奴だったなぁ…。こいつが一番良い奴で、嫌になるくらい格好良い奴でしたよね。こんな完璧超人、許されていいのか。
祐未は、人間くさかったなぁ…。典史に比べると色々と粗がすごいのだけど、でも、典史の相手は祐未以外(あるいは祐未以上の相手は)いないって思わされるのはさすが。人間くささガキくささは典史があまりに現実離れした完璧っぷりだったからそれと並べることで典史含めリアリティをぐっと引き出してたし、この手の強気ヒロインは私好みだし、典史みたいなナヨっとした男が惹かれるのもよく分かる。普通のエロゲって、割と逆なんですよね。ヒロインが現実離れしてて、主人公が人間臭い。けど、本作は逆で、ヒロインの方が生々しい。こういうのは少女漫画とか女性作家の作品にありがちだと思うんですが、思いっきり男性ライター(ですよね)でこれだから、すごいなと思います。
なにより、全編に渡り、登場人物たちによる創作(カメラ・モデル含む)への情熱が物語のベースにどっしりとあるから、恋愛が鼻につかないんですよね。
色々と書いてはきましたが、良い作品です。これは本当に、良い作品です。
ノーチェックでこんな良い作品に巡り合えて、本当に良かったです。

以上、長々とお付き合いくださり、ありがとうございました。



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