CARNIVAL小説版 リアルタイム読書日記


注意:この読書日記は、「cross†channel」のネタバレを含む可能性があります。なるべく回避はしておりますが、未プレイの方でそういう前情報に敏感な方のご閲覧はお勧めいたしません。


0
2007-01-10 20:59:47


(0はネタバレ無しです。)






初の企画。

ゲームの攻略日記ではなく、小説の読書感想文を日記形式で書き綴ります。

まぁやってることはいつもと同じですけど。


今回取り上げたのは、エロゲーシナリオ部門で一部のファンに大好評の「CARNIVAL」、その続編である小説版。

CARNIVAL好きな人は、cross†channel好きな人と結構かぶる気がしますね。あと、SWAN SONG(CARNIVALと同じライター)好きな人とあまりかぶらないような。

私の場合、SWAN SONGはメガヒット、CARNIVALは誤爆という感じです。

CARNIVALは、私には主人公の問題対処法がとことん気に入らなく、後半は非常に楽しんだもののそういうところに注意が奪われ満足に楽しめなかった。けれどだいたいの話自体は覚えているので、これを読み、その後ゲームも再プレイしてもう一度評価したいなと、そんなことを考えています。







話は変わりますが、私は就寝前の15分ほど、いつも漫画を読んでます。適当に自分が持ってるやつを読んで、そのまま寝る。

何でそんな習慣がついたかというと、今思い返せば、これたしか大学の3回生くらいから始まった習慣なんですよね。

あの頃まで、私にとって風呂から出たら就寝以外の行動パターンはありませんでした。湯冷めするし。一番気持ちいいタイミングだし。

ところが、運命の女神がどんな顔してたのか知りませんが、大学3回生くらいからの私には、風呂上がりにエロゲをプレイ、という変な選択肢が出来てしまっておりました。

思えばあの頃から段々とこっちの世界に足を沈めて行ったのですが、そこはそれ、当時の私は「これはあまり良くない行動パターンだ」と思ったようですね。何か対策をとらなければ、と。

ということで考えたのが、エロゲに代わる娯楽、漫画(時として小説)を布団の中で読む。これなら湯冷めもしないし、たとえ一冊読みきったとしても時間のロスはそう少なくない。エロゲだと、ヘタするとそのまま新聞配達が来かねませんから。

これはなかなか効果的だったようで、実際現在までその習慣は続いております。

ちなみに、大学4回生くらいから「風呂→エロゲ→漫画→就寝」の黄金コンボが確立しておりますが。



というわけで、CARNIVAL小説版も、寝る前に読もう、と。


早速昨夜読み始めてみました。













無理。


こんなもん読んで気持ちよく眠る自信は、私にはありません。


ということで17ページあたりでギブアップ。





これ、いつ読もうかな・・・。











次回から、ネタバレ込みの攻略日記やります。


一部の熱狂的ファンの方以外には何の魅力もない企画ですが、通常日記のネタも無いことですし勘弁して下さい。



















1
2007-01-12 17:35:30



挿絵はあるし中身はグロいし、リアルな生活も一応持ってる身としては読む場所と時間に気つけないといけない小説「CARNIVAL」。

とりあえずChapter分けされているのでchapterごとに感想書いていくことにします。




まず1。


表紙のヒロインがいきなり一昔前巷を騒がせた幼女監禁事件そのままのキャラでそのまま本をパタンと閉じたところからでしたね。


翌日、Chapter1を読み終えました。



まずあれですね。

懐かしい瀬戸口節。

相変わらず、主人公視点の語りやらせたら天才的ですね、この方は。地の文が本当にうまいと思います。何気ない文章から主人公の性格や何やらといったものを生々しく伝えてくれます。まぁ今のところ主人公たる洋一君のパーソナリティ表現に感動したとかそういうことは無いのですが。


あと、異性との絡みになると途端に妙にぎこちなくなるのも健在。SWAN SONGでの某カップルの描写は素晴らしかったんですけどね・・・。



それにしてもこの本、発行元が怪しいですね~・・・


「キルタイムコミュニケーション」て。暇つぶして。すごいセンスです。(誉めてません)

本に挟まっていたおなじみアンケートはがきも、「抽選で30名の方にキルタイムコミュニケーション特製テレカプレゼント」などと書いてありますが…。


公式サイトを探し(全3ページしか無かった)、その親会社を見てましたが、懐かしの「聖剣伝説3」レビューを読んでいる途中で我に返りました。

これ以上あまり多くは語りませんが、とりあえず小説版早い目に入手しておいて良かった。



どうも脱線が多いですね。


chapter1の最後でびっくり。

り、理沙来た!?

7年ぶりにようやくきた!?



序章の妙に死にかけな手紙っぽいのも非常に気になりますし、今後の展開が楽しみです。けれど、本当に楽しみにするのは展開よりもむしろ、と、過去の反省を踏まえて思っております。













2
2007-01-14 19:17:06


CHAPTER 2ですね。



章が全部で5つとエピローグがあるようですので、この読書日記も多分5か6まででしょう。

終わりが見えてるのはいいですね。



で、2では、洋一君がサオリを家に保護しつつ、本格的に姉調査を開始。

お姉さんの喋り方がゲーム版を思い出させる感じで懐かしかったです。

そういえばゲーム版でチラッと理沙の弟の話出てましたね。あの時はなんだって話に何の関係もない弟の話が出てるんだと思ってましたが、まさかその弟視点でお話の続きを読むことになるとは。



さてさて、図書館で7年前の事件の概要についてざっと調べた弟洋一君の感想。


「木村学もメチャクチャだけど、それを受け容れる姉も正常とは思えない。」


そう、それっ!!

よく言ってくれた!!

やっぱそうだよな!?学、やることメチャクチャだよな!?武とか抜きでもメチャクチャだよな!?

ゲーム版のラストも、「え、おい、それで終わりにしていいの!?」って思うよな!?

(CARNIVALファンの方はこの辺かなり好意的…というか他のところに視点をあてており倫理観とかそういうのはスルーなさってるようですね。多分それがCARNIVALの良い鑑賞法であるのでしょうが、やっぱりちょっと納得いかないものを感じるのです。)



正直、ちょっと思い入れあるヒロイン(理沙)の弟が主人公って、それどうなんだろうと思ってましたが、ここに来て一気に私、洋一派になりました。



かつての学&理沙の母校にも足を踏み入れる洋一。ソフトボール部の女の子に親切にされ、後でキャーキャー騒がれる。(p50)

ケッ、池面が。


帰ろうとするとサオリからヘルプコール。

広田達と対峙することに。

p60の広田の台詞がちょっと良いですね。

とか思ってたらp66で轟沈。(皆様ご自身でご確認下さい)


わざとか?エロゲーマー向けの文章書くからこうなるのか??確かに設定上そういう女の子っぽいけど、ちょっと私達、なめられすぎじゃないですか!?それともあれですか!?これが私の知らない池面ワールドですか!?



その後、理沙のかつての親友、泉登場。

卒業アルバムで一人だけつまらなさそうな顔してるあたり読んで、あーっ、泉ってそんなキャラだったなぁとやはり懐かしく。

7年前の事件の後じゃ、尚更でしょうね。学も理沙もいないわけで、あんな感じでの別れになったわけで。



その後、成長した志村麻里登場。

これもびっくりですね。あの「守銭奴」の炉利っ子がこんな感じに変貌してしまうなんて。

彼女の激昂など、倫理面も描かれてて少し安心。繰り返しますが私にとってCARNIVALゲーム版は主人公が傍若無人に動きすぎてそれに対する世界の反応がおざなりすぎてかなり減点ポイントとなったのです。

7年前彼女の姉は武にとことんボコられたわけで(原因作ったのは自分自身とは言え)、その辺など放置しすぎで気に食わなかったんですよね。まぁSWAN SONGプレイした今となると、諸事情により当時は描けなかったんだと思うようになりましたが。


ちょっと長くなりましたが、麻里の話から彼女の家庭の有様が描かれたわけで。

別に罰を望むわけではないですが、そういう風に一つのおこないに対してはきちんとその結末を描いてほしいですね。

CARNIVALは小説版込みで完全版ということなのでしょう。




さてさて。

これだけくどくど書いてると、そろそろ読者が完全にいなくなってるような気もしますが。




洋一君の性癖発覚。



洋一君がカオリに性癖を告白し、カオリが姿を消して、Chapter2終わりです。




性癖、重っ!!



けどね、思うんですよ。


私達"健常"な男は、女の肉体を見て興奮するわけじゃないですか。

けどね、これって、ちっとも人間的じゃないと思います。

性欲って、本能が司る部分で、CROSS†CHANNEL風に言うと私達は女の体という記号に対して"自動的に"反応するわけじゃないですか。

一定の基準を満たしたINPUTに対して一定のOUTPUTが起こるわけじゃないですか。

その「一定の基準」が、私達の大多数にとって、「子孫を残す」という生命としての目的に従って、「綺麗な女性体」であるわけで。


人にとっての「綺麗な異性」の基準をご存知ですか?


「綺麗な異性」=「自分がその対象と子孫を残したくなる異性」=「自分のDNAを残すのに適している異性」=「病気持ちなどでなく健康かつ不備の無い異性」

というのが、現在の科学者の間での通説のようです。私の言葉で話すと。(あと、自分の遺伝子と遠い物、というのもあるようですが)


愛って何なんでしょうね。(この辺については彼も93ページ後半から語ってますね)




洋一君は「死体に欲情する」という、まぁ生命としては(「動物としては」という表現の方が分かりやすいかも)不都合な体(脳含む)を持っているわけです。

けど、彼は、「人間」として失敗と言って良いのでしょうか。


そういうこと思いました。




それと、「死体だから何をしてもいい」という"合理的な"考え方には、共感します。死体についての倫理観はひとまず置いといて、ね。

私は、「エロゲーだから何をしてもいい」と思いながら鬼畜ゲーもやりますし。Black lilithとか大好きですし。たっちーはちょっと無理なのですが。

皆、どう考えてあの辺のゲームやってるんでしょうね。リアリティが無いと興奮しないからリアリティは求めるけど、リアルとリアリティがあるってのは 似ているようで全く違うと思いますし、彼が死体に興奮するのも分からないではないです(死体等は私の中でややグロカテゴリーに入り、性的興奮などとてもで きないのですが。リアルなので。)



まとまりは無くなってきましたが、そろそろ物語の根幹に触れそうなところに来たような気がして楽しいです。



それと、カオリがこれを知った上で「けど洋一が大好き」と言って消えるのは、非常に嫌な予感がしますよね。単純に考えたら自分が死体になれば洋一の欲情を誘うわけなんだから。

まぁそんな安直な展開にはならないでしょうけど。




ともあれ、そんなこと考えながら読んでました。


これ読んでる方もほぼ0だと思ってるので好き勝手書かせていただきました。














3
2007-01-18 22:18:08


Chapter3は、特に書くことなくて困ってるんですよね・・・。





かつての学の家に行き、学の写真発見。

それが幸せそうだという感想を持つ洋一。


興味深いと思ったのが以下の文章。109pです。


「毎日色々な屈託があったに違いない。それでもまともなふりをしていた。けれどそれは虚しく結局全て破壊してしまった。そのとき彼はどんな気持ちだったのだろう。」


その後洋一は、死体に欲情する自分と学とを重ね合わせます。

抜粋は控えますが109~110pにかけての文章はなかなか考えさせられます。

というか思いっきりCROSS†CHANNELと同じ問題のような。主張の仕方は違うけれど。



ちょっと、勢い余ってCROSS†CAHNNELのネタバレまでしてしまいそうなので、以下、白色で軽くだけ記します。クリア済みの方で興味ある方のみご覧ください。未プレイの方もご安心を、別にたいしたこと言いませんので。






太一は、自分が「普通の人間」とは違う独自の存在であることを感じながら、それでも他人と交わることに憧れた。他人と自己がクロスするようチャンネルに憧れた。別個の個人同士がクロスし合うチャンネル自体に人間の素晴らしさを見出していたから。
(と私は現在解釈してます。l言葉足らずですが。 見当外れなら失礼。)

洋一は、自分が「普通の人間」に理解されることを絶望視している。なぜなら自分のような性質を持つ存在を「普通の人間達」に受け入れさせる ということは、その「普通の人間達」が皆で守っている人間性を侵害することになるから。(殺人嗜好を認めてしまうと世の中が滅茶苦茶になるのと同じ) 

だから彼は、他者と本当の自己が交じり合うことを諦めたい。けれど本心としてはまだ未練が残ってる。希望も捨てきれない。けれどそれを彼は「迷い」と切り捨ててる。「ジャイナ経とかに憧れる」みたいな話が出てくるのはその文脈でしょうね。




ゲーム版の終盤あたり、学が何を考えていたか全然覚えてないのが悔しいです。

学と洋一、この二人に対して物語はどのような結末を与えるのでしょうか。



学が木村家の墓にお参りしたような形跡あり。

カオリは、自分を引きとめようとする洋一を説得して、養父のもとに帰宅。


既に物語は半分過ぎているのですが、まだまだ序盤のような気がします。


















4
2007-01-19 21:26:02


Chapter4でグッと物語の展開がありましたね。

その分、ここで掘り下げて書くようなことは特に無いです。



Chapter4はまず、理沙との再会からですね。

何だか苦労したようなのですが、けど、理沙の喋り方がゲーム版と何ら変わってなくて、例のごとく懐かしいなぁと思いました。瀬戸口氏は人物のキャラ クターや口調など非常に巧妙に起こしますよね。これは彼だけじゃないのかな。複数ライターでやられてるエロゲーとかやってるからそういう感想もってしまう のかも知れん。どうも、低質なものにばかり触れていると駄目ですね。(当たり前ですがエロゲー業界の全てが低質って言ってるわけじゃないです。)



面白かったのが、理沙の7年間。

色々と嘘をついて生きてきたけど、


理沙「まぁ、嘘は上手だったから。」(苦笑)


うん。

ね。

ゲーム版の3章ね。

あれはすごかったですね。理沙視点の文章、大好きです。ゲーム版は概して気に入らないのだけど、3章は大好きです。あれがなかったらこれ読んでません。



で、前々から(序章から)ずっと心配だった学の生存。

無事生きてました!

どうも彼が何をして働いていたかは謎ですね。けどこれは最後まで触れられること無いかも。で、結局精神病患ってしまった学。

直前に理沙が洋一に「今の生活は幸せか」と聞かれて即答していたのを思い出します。


で、実際に学に会う洋一。





学のトーク、懐かしい。

というか前以上にキレが出ているような。

理沙という守るべき存在ができた現在、彼の言動には好感が持てますし。


そしてまさかの、理沙帰宅案。


マジで?理沙を学から離すの?


そう思っているうちに、洋一の部屋にカオリ。


こっちはこっちでお話が進みつつ、怒涛の(多分)Chapter5、エピローグを除くと最終章に入ります。


これまでこの読書日記で色々書き捨ててきましたが、一応最後の方でできる範囲で収拾つけたいと思ってます。
















5
2007-02-07 23:01:54


更新まで間空いてすみません。

最後まで読みました。



感想、書きにくいですね・・・。




まず驚きだったのが、学が最後まで精神疾患を抱えたままで、洋一と会った時も正常であるように振る舞っていただけだったということですね。

で、やっぱり学は自殺で終わると。

展開について語ることといえばそれだけです。

それくらい、何気無い日常シーンのまま物語は終わっていきましたね。エンディングテーマも流れないような感じで、唐突に。

それはつまり物語・・・というか洋一とサオリの人生はまだまだ途上であり、フィクションとノンフィクションの違いとして死以外の「エンド」が存在し ない、そういうリアリティを描くとともに、「死」というエンドを迎えた学とのギャップを浮き彫りにしたということなのでしょう。

はい、ここで書くべきことはこういうことじゃないですね。



その、正直な感想を申しますと、肩透かしを食らった感じ。もっとドロドロしてくるかと思ってました。ドロドロというのは、人間関係がもつれ、一山二山の修羅場があり、収拾つくのかつかないのか分からないような、そういう展開。

ところが、この小説版、読んでいて感じたのが、終始ゲーム版の後片付けに奔走しているようなイメージ。

ゲーム版で私が非常に不満だったのが、学によって掻き回された人々の生活に対して全くスポットが当たらず、自己完結的に「がんばって生きていこう」みたいなエンドで終わってしまったことです。

それに対してこの小説版は、結局学は7年間ずっと人殺しの罪の意識に縛られ、最後には自らの崩壊を悟り自殺という言うならば非業の死を遂げるという シナリオだったわけです。彼の自殺の理由は、直接的には残り少ない自己を保った上で理沙を救うために自らの存在を消すということなのでしょう。しかし、何 故そのようなことをしないといけなくなったかというと、それは彼の数々の罪によるものでしょう。

心が壊れているから罪を犯し、心が壊れてないから罪悪感を感じ、それによって心を壊した。だから壊れていない心で命を絶った。 難しいですね。

話は長くなりましたが、小説版のひとつのテーマはゲーム版できっちり書かれなかった(←可能)「罪と罰」だったんじゃないかなと。


もう一つは、ゲーム版に続く「他人と理解し合う難しさ」「他人との距離」ではないでしょうか。

学が正常に見えていながらちっとも正常でなかった点、洋一の性癖が「一般人」には理解できない、けれど倫理的にはどうしていけないのか説明しきれな いものがある点、けれど事実として一般人であるサオリとの正常な性交渉・遺伝子の継承がおこなえない点、そんな二人が愛し合い人生の中で歩み寄ろうとする 点、あと病院のヨリコちゃんの生き方。

この辺りでしょうか。

洋一とサオリは、お互いがお互いのことを頭では理解しているものの、相手と性質が違いすぎて共感することはできません。自他の距離はある意味絶対的 なものがあるけれど、それでも歩み寄ろうとする二人の姿勢に、作者は何かを感じ取ってほしかったのではないでしょうか。と言うと生意気ですか。

対照的なのが学と理沙なのですよね。印象的だったのが、Chapter5で二人は、お互いのことをすごくよく分かっているわけです。そして、相手が 自分のことをよく分かっているということもまた分かるのです。このことに対して学は、「お互いもう少し鈍ければ、ラクだったんだろうなぁ」と思います。

学と理沙の関係というのは、結構誰もが一度は憧れるであろう、ツー・カーの仲、息ぴったり、阿吽の息といったものでしょう。けれど苦しい。息が詰まる。

理沙は、学と一緒にいても7年間で限界を迎える。幸せであるのだけれど、一方では限界。学の仕事は順調であり、「幸せになることだけを考えて」生き て、それでも崩壊の時は来たわけですね。このことから「だから、互いのことを分かりすぎるのは良くないんだ!」と結論付けるのは早計でしょうが、両カップ ルの対比は、他人と接するという問題に対する一つの解法例であるように感じました。


そして小説版、そしてゲーム版でもそうでしたが、最後のテーマは、もうここで文字化することが非常にはばかれるのでやめておきます。

まぁ、世界と、命、ですね。(あ、書いちまった)

これについて、SWAN SONGノーマルルートラストで号泣した私がこれ以上くどくど書いてもくどいだけだと思うので、割愛させていただきます。

その辺については、プロローグ、あとがきなどを読み返してみてはいかがでしょう。


どうも、まだ何か取りこぼしているような気もせんではないのですが、今の私ではこれ以上回収作業をしようとしても成果は少なそうです。何か「お前こんなことも分からねーのかよ」等ございましたら、コメントでもいただけると大喜びします。


まぁ、CARNIVALは小説版込みで1つの作品ってことなのでしょう。


最後になりましたが、ここまでお付き合い下さった極少数の方、どうもありがとうございました。

リアルタイム更新非常に間空いてしまってすみませんでした。














後記

この読書日記は、実際に6日間に分けて書かれていたものをまとめたものですが、最後の「読書日記5」にてコメントをいただきましたので、その分のみ削除せずこちらに保管させていただいております。
http://ameblo.jp/harenabe/entry-10024505376.html
コメント、どうもありがとうございました。


引き続き少々感想文を綴りますと、最近はタイトル「CARNIVAL」に込められた意味を考えています。
wikipedia先生によると 、CARNIVALとは、一週間教会の内外で羽目を外した祝祭を繰り返し、その最後に自分たちの狼藉ぶりの責任を大きな藁人形に転嫁して、それを火あぶりにして祭りは閉幕するというのがその原初的なかたちだそうですが、どうでしょう。
「謝肉祭」。
私のイメージではゲーム版の学は、まさに人を喰う獣。人という倫理観なり常識なり枠組みとは違った行動理念を持ち、襲いかかる外的は排除・捕食するという、人の形をした獣のイメージです。もちろん100%そうだというのではなく、そういう面もあったというだけです。事件が起こる直前までの学は、ただのやや陰気なだけの、社会生活を正常に送る生徒でしかなかったわけですから。
言うならば、武が登場し、志村先輩を殺害してから理沙と理沙の家を飛び出すまでの数日間が、CARNIVAL。一般の人間という「羽目」を外した期間なのではないのかなと思います。

つまり、小説版は、CARNIVALではないんじゃないかと。

読書日記の5でも書きましたが、小説版はゲーム版の後始末に終始していた感があるという、一要因がそれですね。学は、精神的に病んではいるものの(いわゆる統合失調症でしょうね)、それはあくまで一般的な病み方であり、またそれも自らがCARNIVALの期間に犯した罪に対する罪悪感(または責任感・それに似た感情)からくるものだと思います。そういう意味では、ゲーム版と小説版は、学のありようが決定的に違います。
焦点あてられたテーマも若干違うんじゃないかと、そんな気もします。

もうゲーム版をあまり覚えていないのでその辺の考察はできませんが、「ゲーム版と小説版、合わせて完全版」みたいなのも、やはり何か的を外しているような。小説版、これは、CARNIVALなのでしょうか。
と思っていたのですが、

<その最後に自分たちの狼藉ぶりの責任を大きな藁人形に転嫁して、それを火あぶりにして祭りは閉幕
この部分でしょうか。
もちろん、学は決して責任転嫁などせず、自ら進んで火の中に入ったわけですが。
ただ、そうですね。
学の死が、本当の意味での祭りの閉幕を意味するのかな。
謝肉祭では最後に藁人形を焼いて終わりですが、「CARNIVAL」ではその最後に至る過程が7年間もあったと。
その間に彼らが見たかったものは結局見れたのか見れなかったのかよく分かりません。
私には、プロローグも、一部まだ消化不良です。
ただ、学が実父の前で涙を流したシーン。あそこで、一つ彼は到達したのかな、と。理沙はまだ到達していないところに。その到達点へ、あるいはさらに先へと理沙を導くためのものが、あの遺書じゃないかと思ってます。

けど、どうなのでしょうね。
もうひとつの解法である、洋一&サオリに意識を向けると、なんだかなぁという気分になります。
ひょっとしたら、学の行為は、全て虚しい、のかも、ね。
みたいな。
そこで某作品のノーマルラストを思い出すわけです。

例によってこの辺で唐突に終わります。
お付き合い、ありがとうございました。


















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 いただいたコメントには後日日記にてありがたくレスさせていただいております。


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